
【兵庫県知事選挙】増山誠県議による音声データ流出問題について維新・吉村代表がコメント
大阪維新の会代表の吉村洋文大阪府知事が、2月20日(木)に行われた府庁の囲み会見で、兵庫県議会議員の増山誠氏(日本維新の会所属)が百条委員会の秘密会で片山元副知事が発言した音声を「NHKから国民を守る党」の立花孝志氏に渡した問題についてコメントしました。
報道によると吉村知事は、増山県議が秘密会のルールを破り音声データを流出させたことについて、
「ルール違反なので、あってはならないと思います。本人たちの思いというのがあるのはわかりますが、やっぱりルール違反。してはならないこと。しかも相手方は党の党首ですから。思いはわかるけど、ルール違反」と指摘した。
そうです。
えっ!? ルール違反をしたのは「メッ!」だけど、増山県議の思いはわかっちゃうんですか。
ちなみに、「増山県議の思い」については、前日(2月19日)に配信されたYouTubeチャンネル「ReHacQ-リハック-」の番組内で増山氏本人がこう語られています。
音声データについては「片山元副知事がクーデター…この(告発)文書の背景にはクーデターという動機がありますということで、その内容について詳しく説明された会でした」と中身を話した。
立花氏に渡した理由について「それまでのマスコミの報道っていうのが、パワハラが4割あっただとか、おねだり知事だと言う形で偏向報道が行われていて、県民の皆さまの認識がかなり混乱していた状況。果たして、元県民局長が(文書を)作成した背景を知らされないまま選挙が行われることは正しいことなのか…という強い思いがあった。マスコミに言っても握りつぶされると思った」と訴えた。
ちなみに、増山県議が音声流出の動機として語っている「(亡くなられた元県民局長による)(告発)文書の背景にはクーデターという動機」があるという点については、現時点では真偽不明です。
にもかかわらず、吉村知事は、不確かな情報を「元県民局長が(文書を)作成した背景」と断定し、秘密会のルールを破って、百条委が隠蔽工作を行っていると誤解を招きかねない音声データを流出させた増山県議の行動について、「思いはわかる」と一定の理解を示したわけです。
私がその場にいた記者なら、思わず「ま、ま、マジっすか?」と口に出してしまったかもしれません。
記者団から「党としてのガバナンス(統治)に問題があるんじゃないかという批判もあってもおかしくないが、党の代表としてどう思うか」と問われた吉村氏は「その批判はおっしゃる通りだと思います」と述べた。
とのことですが、ガバナンス以前に、そもそも維新自体がやばいのでは? と思うのは私だけでしょうか。
吉村氏は、兵庫県知事選に与えた影響について問われ「どこまで選挙に影響を与えたかはわかりませんけれど、これはルールに反しているということは事実です。(百条委に)維新の会メンバーとして参加して、秘密会という会は趣旨が(百条委の)総意としてそうしている」と述べた。
兵庫県民の中には、増山県議が流出させた音声データを聞いて、百条委が隠蔽工作をしているのでは? という疑念を持った方も少なくないと思われます。そういう意味では、兵庫知事選に与えた影響は決して小さくなかったのではないでしょうか。
吉村氏ほどの人物が、これほど明白なことを「わからない」はずはないと思うのですが。
今週末にも、吉村氏から党内調査を指示された岩谷良平幹事長(42)が調査結果を公表する。吉村氏は「調査結果の公表と、事実経緯を本人たちから説明する。(記者からの)質問も時間無制限でやり切る。説明責任を果たしてもらうことが重要。動機も含めてです。その上で、処分について検討する」と、岩谷氏と県議らが出席した記者会見を開くとした。
もし、一般企業の社員が会社の極秘情報を意図的に外部に流出させたら、普通はクビですよね。
ただし、それが上司に命じられてとった行動だとすれば、戒告くらいで済むかもしれません。だって、下手にクビになんかしたら、誰に指示されたのかも含めて、外でぜんぶゲロっちゃうかもしれませんから……。