MHR:SB ボウガンの必須スキルについて

はじめに

 モンスターハンターシリーズ最新作であるサンブレイクは現在遠距離武器が近接武器にダメージ面で大きく上回る環境となっている。過去作でも同様の環境がなかったわけではないが、常にボウガンと弓がタイムアタックで近接武器に勝る状況において効率のため遠距離武器を選ぶプレイヤーが増え、弓よりも操作が単純なボウガン二種に注目が集まりがちである。しかし、ボウガンに新規参入者が多くなったことでスキル構成に誤解が生じる例が散見されるようにもなった。新たな武器を使いたいと思う人が多くなった状況は喜ばしいが、より快適な狩猟のため正しい知識で装備を組みたいところである。これは効率のためでなく、力尽きる回数を減らしたり、誤った情報を広げてしまうことを防止したりするために必要であると考える。

ボウガンは知識が9割

 ライト、ヘビィ問わずボウガンとは非常に操作が単純であり、スキルフロアが低いと言える。これはボウガンが簡単ということではなく、ボウガンの強みを最大限引き出すのに必要な要素のほとんどが操作やコンボと違う部分にあるということである。では何がボウガン初心者と上級者を分けるのか。偏に知識とその知識を役立てる腕であると断言する。細かく言えばボウガンは装備構成が4割、適正距離の維持が4割、そしてエイムが2割であるといえる。このうち本当に操作で必要なことは照準の調整と回避等による移動であり、あとはほぼ事前準備の差だ。このうちモンスターの肉質やうまい位置取りのしかた、モンスターの攻撃とその対応といった知識はハンターノートと経験がものをいうが、装備はそうはいかない。最適なスキルの組み合わせは個々人の好みや護石、傀異錬成によって変わってくるため、自分で組み合わせを探らねばならなくなる。無論攻略サイトに載っている装備をコピーしても良いが、ほとんどの場合「簡単に作れる」「レアな護石や錬成結果が必要ない」の二点を謳い文句にしているため最適とは言い難いものが多い。ではどのスキルを優先すればいいのか。この記事ではそこを説明していきたいと思う。

ボウガンの性能の見方

 スキル云々以前に、自分の使う武器について知らないなんてことがあってはならない。ボウガンの反動や装填速度は弾ごとに違うため、スキルを選ぶ際に参照できなければ困る上なにより使う武器を選ぶのに必須である。武器選びという点では攻略サイトなどで紹介される「最強ボウガン」の類を使用すれば問題はないだろう。しかし反動軽減や装填速度のスキルをつけすぎている事例を数件見かけたため、スキル構成を100%信頼できない場合がある。あくまで参考にするだけ、最終判断は自分でする、ということを心掛けたい。ゲーム内で装備詳細を選択し、ボウガンのステータスを表示したときまず確認できることに攻撃力、会心率、ブレ、反動、装填速度、スロット、百竜スロットがある。この画面で見れるもののうち、とりあえず気にすべきはブレのみである。貫通弾系統を使いたければブレはなるべく小さくしておきたい。通常弾でもないに越したことはないが、他のスキルを無理に削って小をなしにする必要性はそこまで無い。散弾系統を使う場合は全く気にしなくて良い。ZRを押し次の画面に進むと、装填可能な弾とその装填数が表示される。ここで見るべきは、自分の使う弾の装填数とサブで使える弾の確認である。装填数は多いに越したことはない。そして状態異常弾や竜撃弾といった弾を装填できれば狩猟に大いに貢献するだろう。ニッチなところでは、持ち込める数が少ない貫通属性弾を撃ち切った場合に保険で同じ属性の属性弾を撃てるかどうかで評価される場合もある。しかし一番見るべき画面はYを押したときに表示されるサブメニューである。ここには装填可能な弾とその詳細が載っている。ここで見たいのはメインの弾が移動射撃と移動装填に対応しているか、そして反動と装填速度である。先ほどの画面で反動及びリロードを無視したのは詳細画面で表示される情報のほうが正確で的確だからである。例えばどれだけ反動軽減を積もうと竜撃弾の反動は「竜撃」という固有のアニメーションで固定だし、レベル2貫通弾の場合ボウガン自体の装填速度が「やや速い」であれば最速となる。慣れるまではこの詳細画面とにらめっこするのがいいだろう。

ボウガン固有のスキルについて

 ボウガンは刃鱗磨きを除き、斬れ味関連のスキルが適用されない代わりに近接武器では使えないスキルが13個ほど存在する。このうち解説が必要なものは装填拡張、弾丸節約、そしてチューンアップだろう。個別に説明していく。

装填拡張

 本スキルはシンプルであるが、それゆえに見過ごされがちなスキルである。効果は装填数、つまりリロードまでに撃てる弾数を1~2個増やすだけである。レベルは3つあり、レベルがあがるごとに対応する弾が増える。基本的に対応する弾のレベルとスキルのレベルは一致し、レベルのない弾はレベル2で装填数が一つ上がる。例外として、状態異常弾と徹甲榴弾はレベル2でやっとレベル1の弾が対応する。また、レベル3になるとLv1通常弾、Lv2通常弾、Lv1貫通弾、Lv1散弾、およびLv1放散弾の装填数がもう一つ上がる。滅龍弾系と竜撃弾は装填数が一切上がらない。装填拡張はリロード回数を減らすスキルとも言え、また、攻撃していない時間=ダメージを与えていない時間を減らせるという意味で立派な火力スキルである。弾の元々の装填数如何で攻撃レベル7をも超える、といえばわかりやすいだろうか。しかし数値になっていないため、その効果がわかりづらいのも確かである。数値化したものがこちらになります

装填拡張を使用した後の装填数と、使用する前とのDPSの差

 このグラフは横軸が+1拡張後の装填数、縦軸が拡張前後でのDPSの上昇値を表す。この数値は反動小・装填最速の際に速射でない通常射撃を行った場合であり、速射や溜め撃ちで立ち回る場合一発あたりにかかる時間が増えるため、DPS上昇値はグラフに載っている数値よりも低くなる。ここで注目したいのは装填数が4から5に増えた場合ダメージが5.42%上がる点である。装填拡張は装飾品がスロットレベル3であり、重めのスキルなので単純比較はできないが、種族特攻の百竜装飾品と同程度の上昇率、属性を含む弾ならそれを超えるというのはなかなか得難い強化であるといえる。当然その上昇率を大きく上回る装填数3の弾にはぜひともつけたいところである。装填数3とは多くの貫通属性弾ライトボウガンの持つ数値であり採用の価値ありといえる。もちろんこれは所謂壁打ち、常に射撃をする前提の数値なため、実際の狩りで額面通りの強化を受けられるかと言ったら答えは否である。しかしボウガンの立ち回りを突き詰めれば突き詰めるほど「常に射撃を行う」ことに近づくので意味のない数字では断じてない。「装填拡張は火力スキル」ということをぜひ頭に入れてもらいたい。

弾丸節約

 ガンナーにおける業物とされるスキルで、サンブレイクで業物がつく防具にはほぼ必ず本スキルがセットでついてくる。効果は一定確率で弾を消費した際その消費をなかったことにするスキルである。レベルごとの確率は5,10,20%である。本スキルが発動した場合弾がアイテムポーチから減らないばかりか、なんと弾倉からも減らない。装填数の実質的な増加はリロード回数の低下という形で火力を底上げし、弾切れによる離脱を減らせるのはありがたい。ちなみに最大20%=弾の持ち込み数が実質20%増えるスキル…ではなく実は25%増えるスキルである。これは節約によって増えた(減らなかった)弾が再度節約されることがあるため、弾数の合計が0.2^nの等比級数となり25%に近似するからである。額面で感じるよりも有用なスキルであるといえる。また、装填数の実質的な増加は装填拡張の項で説明したとおり火力上昇と同義である。ただしこちらは確率に左右されるため、装填拡張よりも安定性に欠ける。装填数ごとの弾丸節約の有用性はこの記事で紹介しているため詳しく知りたければ読んでいただきたい。基本的には弾切れの心配のある弾で有用になるといえよう。あって困るものではないため、とりあえず快適スキルとしてつけてしまうのも手である。

チューンアップ

 本スキルは今作初登場であり、平たく言えばボウガンの強化パーツの効果をさらに強化するスキルである。実は強化パーツなしの状態でも効果を発揮する。レベル1でライトボウガンのサイレンサーの反動軽減効果を1段階引き上げ、ヘビィボウガンのシールドのガード性能を引き上げる。強化パーツなしの場合、両ボウガン共通で装填速度が1段階上がる。レベル2だとライトボウガンのロングバレルの効果を1.04倍から1.08倍に上げ、ヘビィボウガンのパワーバレルの効果を1.125倍から約1.15倍に上げる。強化パーツなしだとレベル1の時の装填速度に加えブレ段階が一つ下がる。レベル2は火力スキルと言えなくもないが、いかんせん2~3%しか上昇せず、装飾品がスロットレベル3なのも相まって採用する価値は低めである。それならリロードの隙を減らし、生存性を上げられる装填拡張を採用したい。本スキルの価値はレベル1の時の効果にある。反動軽減と装填速度のスキルはどちらもレベル3が最大であり、一部最小または最速にできないボウガンが存在する。本スキルは強化パーツは縛られるが、疑似的に反動軽減+5又は装填速度+4を実現させることのできるというところに価値がある。例えば禍業物・大幽鬼ドシューで無印ライズのころ流行った徹甲榴弾運用がしたくば、本スキルを活用し反動軽減+5までもっていかないと反動が小にならない。またシールドのガード性能を上げる効果はシールド自体の性能を上げるものであり、スキルとしてのガード性能とは異なるものである。したがって本スキル、ガード性能、そして煽衛を併用すればヘビィボウガンとは思えぬ要塞ぶりを発揮できる。かなり使いどころが限られるスキルであるが、刺さる部分ではかなり大きな効果を見せてくれるだろう。傀異錬成でついた場合、ライトボウガンで装填速度を底上げし、属性強化リロードの装填速度ペナルティを打ち消すといったやり方も考えられる。

スキル優先度

 ここまで理解したところで気になるのは「なら何をつければいいのか?」だろう。筆者個人の考える最適解は存在するがモンスターハンターというゲームの仕様上絶対的な正解は存在しえない。ここでは筆者が主観的に勧める生存スキルと客観的に数字で優先度を決められる火力スキルに分け解説していきたい。

生存スキル

 便宜上生存スキルと火力スキルに分けてはいるが、一般的に「生存スキル」とされるものは適切に使えば火力スキルを積むよりも狩りのタイムが縮む場合がある。当たり前なことを言うが、このゲームにおける一番のタイムロスは力尽きることである。無論罠ハメ等のモンスターに全く攻撃させない狩り方なら適正距離維持のための回避距離以外は無用だろうが、効率周回用装備は正解がほぼほぼ決まっているためこの記事を読み込む必要はないだろう。あくまで一般的な狩りにおいて役に立つものを列挙したい。

回避距離UP

 回避距離のスキルは特に動きの鈍重なヘビィボウガンにおいては必須に近いだろう。モンスターの攻撃を余裕をもって回避できるだけでなく、貫通弾等の適正距離が長めの弾を使用する際はその距離を維持するために回避距離の採用が検討できる。生存スキル系統では最も火力に直結すると言っても過言ではない。適正距離外から撃つとダメージに0.1倍という手痛い補正がかかる今作において、突進系の攻撃で離された距離を詰められるのはありがたい。鉄蟲糸技で距離を詰めるのもアリだが、鉄蟲糸滑走は回避に比べ動きがモッサリとしており、また、自在鉄蟲糸滑走は鉄蟲糸円【鈍】と入れ替えで競合する。翔蟲を使わないうえに手軽に大きく距離を詰められるのはありがたい。レベルは1でも効果を実感できるが3だと便利さが向上する。ただ3は小回りを捨てることにもなるため、好みで使い分けたい。

ガード性能系・ガード強化

 シールド搭載のヘビィボウガンにとってガード性能は必須である。素の状態のシールドは片手剣程度のガード性能しか持たず、ガードすることが隙となるばかりか火力の低下にもつながる。シールドを搭載するならしっかりとスキルでフォローしなければ本末転倒である。ガード性能系としたのはスキルガード性能だけでなくチューンアップレベル1及び煽衛でも性能が向上するためである。性能5、煽衛3、チューンアップ1とがちがちに固めるのも手であるが、オーバーキルだろう。積んでも性能5と煽衛2、チューンアップがギリギリだと感じる。大抵の攻撃は性能3と煽衛2、または性能5とチューンアップ1で事足りる。ここは相手のモンスターの攻撃威力値と好みで決まるだろう。筆者個人は快適にプレイしたいことを念頭に性能5、煽衛2、チューンアップ1を積んでいる。オーバーキル気味なのは自覚している。またガード強化は3まで積むか全く積まないかの二択だろう。ガード強化をつけることでほぼすべての攻撃がガード可能になる利点があるが、如何せんスロットレベル2を3つ分という重いスキルである。筆者はガード可能攻撃を覚えたくなかったためつけているが、結果火力スキルに不満のある構成に仕上がっている。

血氣

 本スキルは破壊された部位に攻撃を当てると与ダメージ量に応じて体力を回復するというものである。部位破壊を必要とするが、馬鹿にならない回復量であり、納刀の隙を晒さず回復できるのはありがたい。体力回復量UPのスキルやお団子医療術で回復量を増やすことも可能だ。しかし問題点もあり、まずスキルポイントがメルゼ装備以外に存在しないことである。装備が一部固定されるため、傀異強化で無理やり付けにいくか、つけたいスキルをあきらめざるを得なくなってしまう。また、部位破壊を達成しないとそもそも効果が発揮されないのも痛い。血氣がつく装備には破壊王がオマケでついてくるため部位破壊はしやすいが、昨今のモンスターは部位耐久値がインフレしており、部位破壊を達成するのにそこそこ時間がかかってしまう。また攻撃を食らわなければそもそも回復する必要は低いため他の生存スキルには一歩及ばないと考える。伏魔響命のケアならよりシナジーの強い狂竜症【蝕】に軍配が上がり、ガード削りの対策ならお団子超回復レベル4で事足りる。スキル優先度は低いが通常弾をクラウチングショットしたときのコミカルなほどの回復量には一見の価値あり。

その他

 他にも合気などのスキルは存在するが、回避だけで事足りる状況は多く、また根性や剛心はそもそも攻撃をすべて回避できれば死にスキルと化す。剛心はエスピナZに攻撃のポイントが付属するため、攻撃を積もうとしてオマケでレベル1だけついてくることもあるが、あくまで応急耳栓としての運用であり狙ってつけるほどのものではない。根性が欲しいのであればお団子ド根性で事足りるだろう。

火力スキル

この記事で読みたいのはここだろう。ここに至るまで6300文字もかけているのは申し訳ない。ここから数字を交えてスキル優先度を見ていきたい。

反動軽減と装填速度

 初手が攻撃や見切りでないのに驚く人もいるかもしれない。しかしボウガンにおける一番の火力スキルはこの二つである。例えば反動が「中」の時射撃に0.9秒かかるが「小」にすると0.6秒まで減る。リロードを考慮しなければ単純に1秒あたり撃てる弾の数が50%増え、DPSもそれだけ上がることになる。仮に装填数3で最速リロードの場合を比較すると34.2%もDPSが上がることになる。もちろん装填数が上がれば上がるほど反動の影響は大きくなるため、メイン火力弾のDPSが最低それだけ増える、と考えることもできる。スロットレベル1の装飾品1つで攻撃レベル7の3倍の効果とみればその圧倒的な差がわかりやすいだろうか。装填速度も同様である。リロードの隙を大きく減らすことで生存性が上がるのもポイントである。リロードが「速い」のときは1.33秒かかり最速の時は0.83秒かかる。仮に装填数5で反動「小」とすると、リロード「速い」と「最速」のDPS差は13.1%となる。リロード「遅い」と「速い」の場合を比べると28.4%の差となり、装填速度は最低でも「速い」、できれば「最速」にしたい。巨塊砲ゴルクロプスはメイン火力のLv3散弾のリロードがデフォルトで「極々遅」なためどう頑張っても最速にはならない。こういった場合にのみ「速い」に甘んじることにしたい。

伏魔響命(+狂竜症【蝕】)

 伏魔響命は属性弾なら絶対に採用したい。常に体力が減り続け、上昇値が最大になるのに時間がかかるデメリットはあるが、属性値が最大+20という数値は破格である。属性値固定上昇としては今作最大であり、単体で属性弾の属性値を50%、貫通属性弾なら90.9%引き上げるとんでもないスキルである。攻撃上昇のほうは最大で+35であり固定上昇としてはかなりのものだ。武器倍率が平均330の環境において攻撃レベル7は平均+43であり、こちらは無条件なので伏魔響命をわざわざ攻撃上昇のために使うのには疑問が残る。それでも使用するとしたら体力デメリットを利用した火事場となるだろう。このことから基本的には伏魔響命は「朱」の属性上昇効果がメインとなる。
 伏魔響命を使う際は主に二つのケアが考えられる。狂竜症【蝕】で一定時間おきに赤ゲージ部分を全回復させるか、ケアという概念を捨て火事場を使用するか、である。狂竜症【蝕】なら1分ごとに減った体力を戻し、狂竜症に感染している間攻撃力と属性値が上昇する。伏魔響命と併用する際はレベル1運用が基本であり、感染時攻撃力+10と属性+5,克服時会心率+20%の効果を持つ。克服時効果は会心撃【属性】や他の会心スキルを使用しない限り属性弾のダメージにはあまり貢献しない。属性+5は低く感じるが、伏魔響命が溜まる前だとかなり有用である。キュリアの数が1匹のうちは属性+12しかなく、狂竜症【蝕】である程度補完できるのはありがたい。装備によってはおまけで災禍転福もついてくるが、狂撃化の持続時間が60秒なのに対し30秒しか持続せず、レベル3まで上げても属性値+4しかされないため本当にオマケという扱いでいいだろう。火事場力はお団子スキルの使用が基本だ。おだんごド根性と一緒についてくるため、劫血やられにさえならなければモンスターの攻撃をわざと一発くらうことで達成できる。これは体力がのこりミリの時に攻撃力を1.35倍にするもので、属性弾の属性部分には攻撃力/100の補正がかかるため、物理部分と合わせ総ダメージを1.35倍に増やせてしまう優れものである。ただし小型モンスターに小突かれただけで力尽きてしまい、伏魔響命がリセットされるのでハイリスクハイリターンの戦法といえる。砂漠のデルクスがいるエリアなどでの火事場は避けるのが吉である。

弾丸節約・装填拡張

 両スキルの強みは前述のとおりである。弾丸節約はつけておいて損はなく装填拡張は装填数4以下なら優先してつけ5以上ならスロットの許す限りつつけるのがいいだろう。

OO弾強化、速射強化

 通常弾、散弾、貫通弾にはそれぞれ専用の強化スキルが存在する。放散弾は散弾強化に含まれるが、貫通属性弾は貫通弾強化の適用外である。このスキルは対応する弾さえ撃てば無条件でその威力を最大1.2倍する破格のものである。対応する弾をメイン火力に据えるなら発動しない手はないだろう。速射強化についてだが、これも速射される弾の威力を無条件で1.2倍にする破格のものである。弾強化と乗算で計算され、貫通弾速射は威力1.44倍というとんでもない上昇となる。速射自体補正があり1ヒットあたりの物理威力が0.7倍、属性ダメージが0.5倍される。そのため一発あたりの威力が物理2.1倍属性1.5倍となり速射強化を最大まで載せれば物理2.5倍属性1.8倍となる。貫通属性弾だけは速射で発射される弾の数が2発なので、速射強化を載せない場合一発あたりの属性ダメージは変わらない。速射強化を乗せることで1.2倍となるため、貫通属性弾を速射する場合速射強化を使わない選択肢は無い。装飾品のスロットレベルは3だがレベル4でスキルポイントを2点載せられるため軽くなったスキル群でもある。傀異錬成と合わせ発動していきたい。

属性強化と弱点特攻【属性】についての諸注意

 伏魔響命を使用する場合属性強化と弱点特攻【属性】はどれくらい重要なのか。まずは属性強化について話していきたい。今作における属性強化はレベル5で属性値を1.2倍しさらに+4する。この乗算は伏魔響命や狂竜症【蝕】の属性値加算より前に計算される。通常の属性弾の属性値は40なのでこのスキルによる上昇値は12である。伏魔響命レベル3の上昇量初期値と同じといえばその影響の大きさが伝わるだろう。属性弾運用ならつけておきたいスキルである。しかし貫通属性弾の場合はどうか。素の属性値が22しかない影響で上昇量は8しかない。伏魔響命最大の状態に上乗せするとスキルレベル0と5の時の属性値は19%の上昇となる。連撃や狂竜症【蝕】など他のスキルが発動している場合さらに下がる。そのため思ったほどの上昇は見せてくれないことがある。装飾品のスロットレベルが1で、さらにスキルポイントがつく防具が多い軽いスキルであるため、大抵載せるのが最適解に終わるが、場合によっては貫通属性弾運用だと属性強化を落とす選択肢も出てくるだろう。
 弱点特攻【属性】のほうは属性肉質20以上の部位に攻撃を当てた際属性ダメージに倍率がかかるスキルである。レベルによる倍率の変化があまりにもショボすぎるため基本はレベル1での1.1倍運用となる。この倍率は属性ダメージそのものにかかるため、伏魔響命などの上昇にも倍率をかけられるという強みがある。1.1倍なら攻撃7のほうがダメージが伸びるが、スキルポイント一つでここまで乗算がなされるのはかなり強い。伏魔響命との併用の場合、傀異強化に頼らない限りほぼシルバーソルメイルが固定となってしまうが、この胴装備自体かなり優秀なため本スキルをねじ込むことは意外と容易である。是非とも検討したい。
当然だがこれらのスキルは物理弾では一切必要ない。

攻撃か会心か

 ここまでのスキルをすべて採用した場合、攻撃と会心両方を積むのはほぼ不可能である。ではどちらを選ぶべきか。基本的には会心を盛ったほうがダメージは伸びる。しかし会心は必要なスキル数が多く、特に属性運用ではつけられるスキルの限界が来てしまい、攻撃に劣る場合が出てくる。物理弾では会心100%に超会心、そこに攻撃レベル4以上を載せられれば御の字である。ではどうやって会心率を100にするのか。様々な方法が考えられる。まずは見切り。レベル7で無条件に+40%する優れものだが、スキルとしてはかなり重い。見切りが積めるのであればできる限り積みたいが、そうもいかない場面は多いだろう。会心率と言ったらやはり弱点特攻という印象がある人は多いのではなかろうか。物理肉質45以上の部位への攻撃の会心率が50%あがるという破格のスキルであるが、昨今のモンスターの渋い弾肉質のせいで一部モンスターに対しては発動しづらい。また貫通弾系統はどれだけ狙ってもそのヒットの仕様上すべてのダメージに弱点特攻を乗せるのは厳しいものがある。貫通弾に弱点特攻を乗せるかは好みによるが、筆者はどちらかといえば反対派である。ただこの意見はディアブロスやエスピナスの肉質のせいでバイアスがかかっているので参考までに。またスタミナの消費が控えめなボウガンでは渾身の採用もいいだろう。レベル3で+30%は結構優秀といえる。また狂竜症【蝕】でムラがあるとはいえ+20%を確保するのも手である。スキルで載せきれない場合はファイトアイルーの会心率補助に頼るのも手である。マタタビ玉を使えば結構な頻度で発動してくれる。会心100とはいったが実際は80%ほどあれば期待値としては悪くない。無理に100まであげるよりは90程度で妥協し空いた枠を他に回すのも視野に入れたい。無論会心率を上げたなら物理弾では超会心、属性弾では会心撃【属性】をつけてあげたい。
 攻撃はレベル4から乗算の上昇に切り替わり、レベル7では攻撃力1.1倍ののち+10という過去類を見ないほどの汎用スキルと化した。攻撃平均が330の現在下手すればこのスキルで攻撃+50も現実的であり、かのMHFにおける攻撃力UP【特大】に迫ってしまう。会心を盛る余裕がなければ攻撃7をつけてしまおう。

その他

 勿論他にも火力スキルは存在する。代表的なものは連撃や逆恨みだろう。連撃はレベルごとの効果の上昇率が残念であるが、それは逆にレベル1で事足りるということである。装飾品や錬成でピン差ししておきたいところである。逆恨みは伏魔響命と相性がいいがある程度勝手についてくるし、そこまで上昇も大きくないためおまけという認識でいい。巧撃はかなり強力なスキルだが、つく防具の制限が強いのと敵の攻撃にわざわざ発動のため飛び込んでいくくらいなら遠くから一発でも多く撃ったほうが火力が出るのが現状である。回避ボウガンそのものはかなり楽しいためロマン運用として採用したい。ヘビィボウガンならチャージマスターも使用できるがヘビィボウガンの補正はかなり抑えられておりわざわざ発動する意味はそこまでない。


おすすめの百竜装飾品

 無印ライズのころ存在した百竜強化はサンブレイクで消滅し、代わりに百竜装飾品が実装された。かなり種類があるがボウガンで採用されるのは主に属痛竜珠、鋼魂竜珠、そして種族特攻系の装飾品だろう。属性運用の場合相手が属性肉質25以上の部位を持つなら基本属痛竜珠を採用すべきである。それ以外の場合は基本種族特攻が一番である。物理ダメージにしか効果がないことには留意したい。鋼魂竜珠は種族特攻のすべての対象外であるガイアデルムのようなモンスターや会心率をあと少しだけ上乗せしたいときに採用しよう。ただ15%の上昇は物理火力5%増にかなわないことがほとんどである。

おわりに

 1万文字超えるとは思っていなかった。申し訳ない。言いたいことはすべて言い切ったので満足である。この記事を通して攻撃の優先度が実は低めであることと装填拡張など一見火力と関係なさそうなスキルがかなり火力に影響することを理解してもらえたらうれしい。異論はもちろん受け付けるので指摘があればどうぞ。ここまで読んでもらえたなら筆者冥利に尽きるといったところである。


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