専門学校でバスケットボール選手にムーブメントトレーニングを指導していた時のお話
こんにちは!
ストレングス&コンディショニングコーチでありムーブメントコーチの山越です!
今回は、過去に働いていた専門学校での指導について書きたいと思います。
プロバスケットボール選手養成を目的としたコース
僕が勤めていた専門学校には、プロバスケットボール選手を養成する「バスケットボールカレッジ」というコースがありました。
高校を卒業後、もしくは一旦は就職したもののプロバスケ選手になる夢を追い求めたい人が入学するコースでした。
そこでの僕の役割は
ウォーミングアップ指導
リハビリ指導
ムーブメントトレーニング指導
レジスタンストレーニング指導
でした。
正直いうと、この現場が一番環境的には良かったです。
前回の記事で書いた高校での指導ではムーブメントトレーニングはがっつり指導できますが、僕が行く頻度の問題で十分にレジスタンストレーニングが指導できなかったからです。(全くしていないわけではありません。)
その点、この専門学校ではバスケの練習やトレーニングは授業という扱いなので定期的に週2回のレジスタンストレーニングの時間が確保できたのです。
やっぱムーブメントトレーニングを指導するならレジスタンストレーニングも並行してやりたい。
その方が相乗効果半端ないから!
ということで、この学校では
ムーブメントトレーニング1回/週
レジスタンストレーニング2回/週
を行うことができました。
惜しむらくは、前期・後期の授業のコマ数12回×2の24回分しか通年で時間が取れなかったこと。
つまりはムーブメントトレーニングは年24回、レジスタンストレーニングは年48回、しかも前期後期で学校の夏季休暇、冬季休暇、春季休暇が挟まるからその間は自主練に任せるしかありません。
自分でやる選手はやるけど、そうじゃない選手は全く、、、なんてことも往々にしてありましたがこればかりは学校のシステム、事情と選手個人の自由に委ねられる部分だったので仕方ありません。
与えられた環境で最大限努力してこそです。
さて、次はどんなことをやっていたのかを書きます。
ムーブメントトレーニング
カリキュラム上はフィールドコンディショニングと呼ばれていましたが、僕が担当になってからはムーブメントトレーニング一色にしました(笑)
これは一年生のみの授業。
内容は通常のムーブメントトレーニングをバスケットボール選手向けにカスタマイズしたものを行っていました。
例えばジャンプについてやるなら「ジャンプシュート」、そこに減速動作を加えるなら「ストップジャンプシュート」
スプリントについてやるなら「ドライブ」
といった感じで。
やはり、何のためにやるかを明確にしないと選手は飽きます。
迷子になります。
なので、しっかりと練習前に本日のお題を明確にします。
その上でトレーニングを重ねていきます。
途中途中でボールをもたせたりして、実際のプレイをさせてみます。
そうすることで新たな問題が明確になるからです。
例えば「ジャンプ」についてやっているとします。
ジャンプのために必要なトレーニングをしていって途中でリングジャンプを入れます。
そうすることで「実際のジャンプではこういうエラーが起きるんだな、こういうことができなくなるんだな」ということに気づけます。
なので、そこで見つかった課題をもう一回トレーニングで解決していく、というスタイルでやってました。
ジャンプなんかはマジで癖が出やすいですからね。
まあスプリントやディフェンスなんかも同じだけど。
あと途中で長めの休憩を入れて自由にシューティングさせたり、練習の最後もペアでシューティングさせたりしました。
なぜなら、本当にムーブメントトレーニングオンリーになると選手が飽きるから(笑)
だって、そうですよね、彼らはバスケットをしにきてるんですから。
入学前にカリキュラムについてわかっていても隣のコートで2年生がバスケしてたらバスケしたくなっちゃうよ。
だけど、5対5をやらせることはS&Cコーチとしての範疇を超えてしまうので、範疇に納まることをやりました。
だからドライブやディフェンス向けのムーブメントトレーニングをしたときは最後に1対1とはやらせていましたね。
それで、後で選手にいつもと違った感覚があるかを最後にちょっと聞く感じ。
そうすると
いつもより走りやすかった
今日は止まりやすかった
ディフェンスしやすかった
なんていう感想をもらえたりしました。
やっぱね、「バスケが上手くなりたい」という目的で入ってきてくれた選手たちばかりだから、だからこそこういうトレーニングの重要性を理解してもらって、体感してもらって、もっとやってあげたかったなーというのが正直な感想。
彼らへの指導を通じて、僕の実力不足がたくさんわかりました。
ムーブメントトレーニング・フォト
レジスタンストレーニング
週2回はレジスタンストレーニング。
校舎のトレーニングルームで筋トレです。
ここでやったこともシンプルです。
スクワット、RDL、ベンチプレス、懸垂、ミリタリープレスなどのベーシックストレングス
クリーンやスナッチなどのウェイトリフティング
プライオメトリックトレーニング
などを段階的に行っていきました。
特にウェイトリフティングとスクワットはこだわっていた。
力発揮のタイミング、深さ、呼吸、姿勢など
他のトレーニングもそうだけど、これらが乱れると一気に怪我に繋がる。
レジスタンストレーニングはちゃんとしたフォームで適切な重量、回数で行えれば身体がどんどん変わっていく。
その反面、上述した部分が疎かになっていれば怪我をするか、全く効果が出ないという現象が起きる。
そして、そのように疎かにしている選手ほど、怪我はしなくても効果が出なくて「トレーニングをやっても意味がない」ということを口にする(笑)
まあでも真面目に前期、後期ほぼほぼフルで出席した選手は変わりましたけどね。
それを確かめるべく、定期的にスクワットとベンチプレスのマックス測定と体組成の測定は行いました。
変化を可視化するためにね。
それでモチベーションを保てるやらやったほうが絶対いいです。
最後に
やはりこの専門学校での指導は僕にとって貴重な財産でした。
・今は上手くないけどバスケを上手くなりたいという向上心、野心を持っている選手に
・自分の強みを最大限に発揮できる環境が用意されている場所で指導できる
環境は最高でした。
こんな素晴らしい学生たちに指導できたことを今でも嬉しく思っています。
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