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【戯言】愛は裏切りから始まる

恒例の言い訳

どうせこんなnoteは見られてないし、仮にあぱ太郎が有名になったとしても発見されることはないだろう、と高を括ってネタバレをします。

毎度お馴染みのノリで書いてるから文章表現はテキトーです、という保険をかけて書きたいと思います。保険大事。

逃げるな、あぱ山あぱ太郎!

本編

A子「パパとママのような幸せな結婚がしたい」
B子「……結婚なんてクソだよ」
A子「なんでそんなこと言うの?」
B子「うちのパパは他の女と一緒になって、あたしとママを捨てた。愛なんて脆くて壊れやすいものなんだよ」
A子「違うよ、愛はあるよ。B子ちゃんのパパとママは本当に愛し合ってなかっただけなんだよ」
B子「じゃああたしは何……? どうしてあたしは生まれたの……?」

小学校の校庭。ブランコの前。
善悪のない子供たちは事実を解釈なく話す。
五時間目には家庭科の授業。

B子の回想
仲の良い両親だったと思う。
少なくとも、あたしが十歳になるまでは。
いつからか二人は喧嘩が多くなった。
気がついた時に二人は話さなくなった。
更新されない家族アルバム。
愛が終わった。綺麗さっぱりと消えた。
愛は脆い。こんな壊れやすいものいらない。
ゴミ。愛はゴミ。いらないもの。

A子「C君ってカッコ良くない?」
B子「たしかに。顔はいいよね」
A子「C君って好きな人とかいるのかな」
B子「どうだろう。ま、この年代の男子なんてエロで釣れば余裕でしょ」
A子「でもそれって本当の私じゃないよ」
B子「付き合えればそれで良くない?」

高校の踊り場。自販機の前。
色恋に夢中な少女たちは恋を味わい尽くす。
来週には文化祭が控えている。

A子の回想
誰かを想うって素敵なコト。
だから恋はキラキラ煌めいている。
そういう風に人間はできている。
B子ちゃんはスペックを気にする。
でも、それって打算だと思う。
打算と恋は違う。全く別物だ。
恋は眩い。こんな素敵なもの他にない。
宝石。恋は宝石。掛け替えないもの。

A子「B子結婚おめでとう!」
B子「うん、ありがと」
A子「Dさんは真面目でいい人だと思う!」
B子「あたしには分からん」
A子「子供の名前は決まったの?」
B子「考え中かな」

季節は巡る。時間は流れる。

C男「もうお前だるいわ、重い」
A子「ちょっと待って!」
C男「慰謝料ならいくらでも払う」
A子「そんなのいらないって!」
C男「だからだるいって」
A子「行かないでええええ!!」

ようやく分かった。
愛なんてまやかしだ。
B子が正しかった。
どんなに尽くしても、愛しても、人と人がわかり合うことなんて絶対にない。
仲が良かったパパとママも離婚した。
愛なんてない。幻想だ。
幻想に惑わされた人生だった。

B子「飲みに行かない?」
A子「いいよ……子供の面倒見ないと」
B子「旦那が面倒見てくれるってさ」
A子「は、幸せ自慢ですか」
B子「あーめんどい! ほら行くよ!」
A子「ちょ、痛いって!」

居酒屋。騒がしい。
バカ達がバカみたいに話してる。
人間関係なんて所詮はビジネス。
愛なんてない。
誰かと関わっても疲れる。
人間は一人。相互理解なんて不可能。
一人で死ぬだけだ。

A子「B子の言ったことわかる」
B子「……どの話よ?」
A子「愛なんて脆くて壊れやすいものってやつ」
B子「そんな恥ずいこと言ったの、私」
A子「けど、間違ってないでしょ!?」
B子「そうね」

B子は楽しそうにジョッキを傾ける。
その様子がA子には不愉快だった。

A子「じゃあ、やっぱ愛なんてまやかし……」
B子「愛はあるよ」
A子「言ってることが違う!」
B子「違わないよ。愛はたしかに壊れやすいけど存在する」

B子は語った。
壊れやすいから脆いから、愛は尊いのだと。
あたしも愛を疑っていた。
そんなものはまやかしだと思っていた。
人間関係は打算だと。
でも、違う。
愛があったからあたしは生まれた。
それは子供が出来てから痛感した。
愛がなければ、あたしは存在しない。

あたしの人生は愛に迷ってきた。疑ってきた。
だけど、逆説的に愛を信じたいと願っていた。
疑うから、信じることができる。

B子「皮肉なことにさ、愛って失わないと見えないんだよ。あんたも今は愛のカタチがわかるんじゃない?」
A子「……今ならわかる。この間まで両親が仲良かったこと、婚約者との幸せな日々、それがどれだけ尊く愛しいものか」

そうだ、たしかに愛はあった。
だからこそ失われたのが悲しいんだ。
あぁ、こんなにも私は満たされていたのか。

A子「なら、愛はなくなった。私にはもう……そんなものは手に入らないんだ。もう二度と」
B子「バカ、この恋愛脳。異性愛だけが愛じゃないでしょ。あたしはあんたが好きだから飲みに誘ったのよ」
A子「B子は分かってない! 私は心の底で貴方を見下していた!」
B子「そんなの知ってたよ。でも、あんたはいつもあたしと一緒にいてくれた。これまでの人生、楽しかったのは間違いなくあんたのおかげ」

まだ、私は愛を見落としていた。
こんなところにも愛はあったんだ。

A子「ねぇ、B子」
B子「何よ」
A子「今度、男紹介して」
B子「仕方ないわねー」

愛はある。だから、他者を想う。
私は、他者の他者なんだ。
まだ見ぬ全ての人に感謝を込めて。



言い訳2

本編からちょっとだけ間空けときますわ。
泣きながら執筆してました。
あぱ太郎の執筆テーマは基本「愛」なんですよね。これがネタバレの意味になります。
1時間25分で書いたのでガバガバでも許してください。
愛も変わらず保険(わざと誤字ってます!)。

愛をテーマに、ちゃんと書籍化できるように頑張ります。

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