生地の物性は何を調べればいいのか?
たまに生地の物性試験を行うことがあるのですが、何を想定した試験なのか?、どの試験方法を選べばいいのかわかりづらいので、定期的にまとめていこうと思います。
耐薬品性を評価したいときはどんな試験をすればいいのか?
洗濯に使用する剤との相性確認など
A1.
生地の漂白に対する物性を知りたければ、塩素漂白と酸素漂白の試験をすればいいですよ!
使用する剤の濃度によって強試験と弱試験があります!たしか、塩素漂白は弱が0.5g/L、強が2g/Lだったと思います…
簡単に漂白剤に対する耐性を知るには?
花王さんのキッチンハイターかハイターを使用するのがいいと思います。濃度は調整が必要ですが‥
次亜塩素酸ナトリウムを含む花王の塩素系漂白剤は、衣料用の「ハイター」と台所用の「キッチンハイター」です。
「ハイター」と「キッチンハイター」は、次亜塩素酸ナトリウム濃度が6%になるように生産されています。
花王のホームページより
漂白剤の「塩素系」と「酸素系」の違いは何?
塩素系漂白剤は、次亜塩素酸ナトリウムが主成分です。漂白力が強く、染料まで脱色してしまうことがあり、色柄物には使用できません。
白い無地の衣類やタオルなどにだけ使用できます。強いアルカリ性なので、綿・麻・ポリエステル・アクリル以外の繊維には使用できません。
生地を傷めるおそれがあります。
酸素系漂白剤は、過酸化水素や過炭酸ナトリウムが主成分です。染料を脱色しないので、白物にはもちろん色柄物にも使用することができます。
A2.
工場や実験用の白衣など有機物を溶かす機会がある衣服の場合、アセトンに対する評価をすればいいですよ!
アセトンとは?
アセトンは有機物を溶かすことから実験器具の汚れを落とすのに使ったりと化学系の学生や工場ではおなじみの物質です。揮発性(常温常圧で簡単に蒸発する性質のこと)があり、水を嫌う実験では水で洗浄した器具にアセトンをかけてドライヤーで乾かして実験系に水が入らないようにします!
撥水性を評価したいときはどんな評価をしたらいいのか?
A1.
雨試験ブンデスマンをすればいいですよ!
JIS規格L−1092(雨試験ブンデスマン法)で降雨10分後の撥水度を測定する規定があります。
通常は、
長時間の着用期間中に高度な撥水性を維持することが目的とする場合、1時間降雨後の撥水度が4級以上を求められることもあるみたいです。
ブンデスマン法の1時間の降雨量を600mmとし、雨粒は約0.07mlの水滴としたら、熱帯地方のスコール以上の豪雨となるそうです。
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