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【夢日記】男を見捨てる夢(2022年1月16日)

どこかの国で大きな戦争をしており、日本の成人男性が戦場に駆り出されていた。知らない男とペアになっている。私よりも少し年上の男だった。戦闘機に乗っている。どこからか攻撃を受けたのか密林に墜落してしまった。なんとか機内から脱出できたものの、男は脚を大怪我している。太ももから血が大量に出ている。止血を試みるも間に合わない。密林の衛生環境はひどいものでこのままでは何か感染症などを引き起こしてしまうのではないかと考えた。男を支えて安全な場所へ移動しようにも、私も男ほどではないにしろ怪我をしており、とても人を一人支えながら歩ける状態ではない。

「俺はもうダメだからお前だけでも逃げろ」

と男が言ってきたが、私はそれを断った。

「いや、俺もどうせ全国に手配されてるし、突然始まった戦争やらでこの世に辟易したしもういいや。一緒にここで終わるよ」

言いながら思い出した。私は戦争に参加する前、日本で何か罪を犯して逃走しているのだった。すると男は毅然とした態度で「そんなことを言うな。お前はまだ助かる。そうだ、俺の身分証を持っていって俺の名前で生きていけばいい」などと言った。激しく痙攣した手で懐から財布を取り出した。

「その中に俺の身分証と、少ないが金が入ってる。日本に帰って俺として生きろ」

男はそう言って私に押し付けるように財布ごと手渡した。私が受け取ったのを確認すると「行け、早く行け!」と促す。

「すぐに助けを呼んでくる」
「いい。どうせ無駄だ。余計なことにリソースを使わせるな」

私は半ば足を引きずりながら、背の丈くらいまで生い茂った草の中を歩き続ける。時々鋭い歯が手足や頬を切り裂いていくがそれも構わずひたすら歩き続けた。振り向いてはいけない気がして一度も振り向かなかった。

おわり

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