そして母になる
「出産したら、すぐに母乳が出て、飲んだら、すぐに寝てくれるものとばかり思っていました。」
「赤ちゃん、昼間は寝ているのに、夜になったら泣くんです」
こんなことを言われるママがたくさんいらっしゃいます。
育児に疑問や不安はつきものです。
生まれたての赤ちゃんを見るのは、自分の子どもが初めてというケースがほとんどの今、赤ちゃんとの生活をイメージすることが難しいのは当たり前のことかもしれません。
生まれて1日たたない赤ちゃんは、出産の長旅の疲れをとるかのように眠ります。
そして、1日経った頃、疲れがとれたかのように泣き始めます。
なぜ泣くのか。その理由はわかりません。
胎児の頃は臍の緒から、常時栄養をもらっていたのに、それが途切れてしまいお腹がすいたからなのか、あるいは、お腹の中であたたかく包まれ過ごしていたけど、今はそれがなく心細いからなのか。それとも、眠いからなのか。そんな理由からなのでしょうか。
それにしても赤ちゃんはよく泣くのです。手足をバタバタ動かして、大きな声で。
そんな赤ちゃんを見て、ママたちは抱っこをしたり、授乳をしたり一生懸命赤ちゃんのお世話をします。
お世話をする中で、ママたちは赤ちゃんの動きや反応に理由をつけ始めます。
「そろそろお腹が空いたから授乳かな」
「オムツが汚れたのかな」
最初はこのくらいの理由を考えます。
でも、飲ませても飲ませても一向に泣き止まない。オムツもかえたばかりなのに泣き止まない。「こんなにやっているのになぜ」と悲しくなるママもいます。
そんな時はちょっとの時間だけでも、赤ちゃんを誰かに見てもらうといいです。
少し眠ってもいいし、お茶タイムにしてもいいし、外の空気を吸ってきてもいいです。ママの好きなことをしてみて下さい。
きっと、いつもの自分を取り戻せるはず。
そうして赤ちゃんの元に戻ってきてください。
そんなことを繰り返すうちに、赤ちゃんがママを育ててくれます。
そうして母になっていきます。