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授乳について思うこと
授乳、どうしますか?と出産前にママたちにインタビューをしています。
返ってくる答えは、ほとんどが
「母乳が出れば、母乳がいいです。」
そして、同じインタビューを病院を退院する時にしています。この時期には、母乳の出る量や赤ちゃんの体重が増えているかが、数字で表せるようになっているからです。
母乳が出ているママは、「母乳」で、そうでないママは、「母乳とミルク」または、「ミルク」で育てると言うかといえば必ずしもそうではないのです。
母乳が十分出ていても、哺乳瓶にも慣れさせておきたいママや、預けるためにミルクを飲ませたいママもいるし、今は母乳の量が少ないけれども母乳育児をしたいママもいるのです。
毎日授乳をしたり、オムツを変えたりと赤ちゃんに接していくうちに気持ちが変わっていくのでしょう。
ここでそれぞれのメリット、デメリットを簡単に紹介しておきます。
母乳は栄養、免疫、清潔、経済の面で最も優れたものです。しかし、母乳育児を確立していくことに時間がかかり、授乳はママにしかできないことなので、ママの育児の比重が大きくなります。
一方、ミルクは、母乳と比べて、栄養、免疫、清潔、経済面では劣りますが、手技は簡単で、誰でも授乳をすることができます。
その中間の母乳とミルクの両方を与える混合栄養は、どちらの良い面も持ち合わせいるわけですが、その分2つの方法を同時に進めていくがゆえに生じる手間や複雑さなどの煩わしさが出てきます。
授乳法が確立していくのに、2〜3か月はかかります。したがって、赤ちゃんの授乳の方法は、母乳の出具合に応じて、試行錯誤しながら自分にあったものを選んでいけばいいと私は思います。
ただ、1つだけ気をつけてほしいことがあります。
母乳が十分出るのにミルクをあげたいママは注意が必要です。母乳は2〜 3時間のサイクルで授乳していくものなので、定期的に排出していかなければ、乳腺炎などのトラブルの原因になることがあります。授乳のサイクルはできるだけ保ち、ミルクは少ない回数、量で飲ませることをおすすめします。
世の中のデジタル化が進み、情報は増え、選択肢も増えています。
しかし、人が生まれ、育っていくプロセスは限りなくアナログです。多分これからも大きく変わることはないでしょう。
子育ては、時間、労力、お金がかかるものです。そこが大きな負担にもなっていますが、考え方を変えれば、時間、労力、お金をふんだんに使った贅沢とも言えます。
授乳期間は1年あまりです。決して長い時間ではありません。いろいろな情報を得て、実際にやってみて、納得のいく授乳方法を選んでいってください。嬉しいこと、悩んだこと、辛いことなどいろいろあるでしょうが、それも子育ての思い出になっていく日がくるでしょう。