5.ラジオと小説・エッセイの親和性
どうやら、僕は自分が思うよりも「人」が好きなのかもしれない。
先日の記事にも関連するが、僕は特に初対面の人との会話が得意ではない。
それは何を話題にすればいいのかわからないというのがあり、
その根本的な原因は相手への興味がさほどないからだと思っていた。
ところで、僕は高校時代から、ラジオを習慣的に聴いている。
中高生リスナーのご多分に漏れず(?)一番最初はSCHOOL OF LOCK!だった気がする(当時はflumpool LOCKSやYUI LOCKSを聴いていた気がする)が、
高校時代、オードリーのオールナイトニッポンを機に習慣的に聴くようになった。
当時はradikoのエリアフリーはもちろんタイムフリーなんて便利な代物はなかったので、毎週土曜日は夜更かししてリアルタイムで聴いていた。
それ以来、ラジオは生活に欠かせないものになった。
特に最近は、通勤中や入浴中、家事をしているとき等、暇さえあれば何かしらラジオを聴いている。
聴いている番組はトーク中心のAM局の番組がほとんどなのだが、時折音楽中心のFMも聴いたりする。
しかし、最近番組を聴き始めるきっかけというのが微妙に変わってきた。
以前は「好きな芸能人がラジオをやっているから、試しに聴いてみる」という因果関係だったのだが、
最近は「評判の良い番組を試しに聴いてみる」→「そのパーソナリティを好きになる」という、以前とは因果関係が逆転しているケースが出てきている。(当然、今でも前者のケースはある)
これは、radikoのタイムフリー・エリアフリーの登場も大きい。
しかしそれは副次的要因に過ぎず、もっと根本的な要因があるはずだ。
そこで、
「自分は何故ラジオが好きなんだろう?」
「自分はラジオに何を求めているのだろう?」
ということを改めて考えてみた。
よくラジオの魅力として「部室感」とか「パーソナリティが自分に直接話しかけてくれる感覚がする」がよく挙げられる。
当然その側面もあるのだが、
何かしっくり来ないというか、100%自分の想いを言い表せしていないな
とも感じていた。
ところで、僕はパーソナリティのフリートークを何よりも楽しみにしている。
もちろんコーナーもめちゃくちゃ面白いことには変わりないのだが、一番好きなのはと訊かれたら、僕は間違いなくフリートークと答える。
そこで、何故それが一番好きなのか?を切り口にラジオが好きな理由を考えてみたのだが、
トークにパーソナリティの「人(にん)」が否応なしに色濃く表れてくるからだと思う。
例えばオードリーの場合、オープニングトークがおよそ45分、その後各々のトークゾーンが大体20分程度ある。
TVだと中々フリートークだけで合計1時間以上というのは中々難しい。
そして長尺のトークだと、話し手の「何に怒り、何に悲しみ、何に喜ぶのか」が垣間見えやすく、そこにはパーソナリティの性格が色濃く反映される。
それを聴き「あーめっちゃ分かる!」とか「いやそれは気にしすぎでしょ!」と逐一相槌を打つのがたまらなく好きなのだ。
(ここだけの話、家で聴いているとき本当に相槌を声に出してしまっているときもある。笑)
そういう訳で僕はラジオが大好きだし、
そういう意味では、自分が思うよりも「人」が好きなのかもしれない。
ただし、厳密には「ある程度心を開いた人に対して、もっと相手のことを知りたい」という意味合いが強いのだが。。。
さて、近頃考えているのは、ラジオと小説/エッセイの親和性について。
小説やエッセイは文章からその場の情景・状況等を想起し、世界を巡らせる。
一方ラジオも、視覚ではなく聴覚から情報を仕入れる面で異なるものの、ある程度の長い文章から場面を想起するという点では小説とエッセイと共通点がある。
特にエッセイは、著者の喜怒哀楽も併せて描かれる点でより親和性が高いのではないか。
……長々書いてきたが、何が言いたいかというと周りにリスナーが増えてほしいなということ。笑
オードリーANN全国ツアー in 武道館はプラチナチケットになったし
(最後の最後でチケットを取れ、武道館に観に行けたのはリトルトゥースとして最高の想い出だ。しかし、一緒に行った友人が当時も現在も非リトルトゥースなのは少々胸に引っかかる。笑)、
佐久間さんの番組イベントもチケットが深夜3時発売だったにも拘わらず争奪戦になるなど、
ラジオ好き人口は増えているであろうにも拘わらず周りにリスナーがほぼ皆無なのはどういうことだ!と思っている(笑)
自分の価値観を押し付けるのは悪手である、ということは自明だが、
それでも僕は、友人に
「ラジオ楽しいよー!ぜひ聴いてみてー!そしてお話ししましょー!」
と声高に叫びたいのである。
しかしそれと同時に、ラジオの楽しさを誰かと共有したい余り、
非リスナー、ひいては非リトルトゥースの人に対しラジオノリを押し付ける、いわゆる「バッドトゥース」になってはいけないと自分に常に言い聞かせている………
(そしてそれは残念ながら達成できていない。。。)
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