なぜMAZDAは最高なのか
MAZDA CX-30を買って約1か月が経った。最高だ。
僕にとってCX-30より良い車は無いと断言できる。その理由を今から長々と語ることを許してほしい。
まず、デザインが抜群にいい。機械式駐車場からせり上がってくるソウルレッドのボディはいつ見ても目を奪われる。こだわりの塗装は高級車のような艶をたたえ、なめらかなボディラインに現れる陰影が美しい。日本刀のような造形美のグリルに鋭い切れ長のヘッドライトが睨みを利かせるフロントフェイスの存在感は、所有欲を完全に満たしてくれている。
黒革に包まれたシートに体を収めると、落ち着きのある上質な空間が広がっている。個人的には横長で目立ちすぎないナビが最高にクールだ。
ハンドル・アクセル・ブレーキ・クラッチの位置関係は今まで乗った車で断トツの一位だ。腰のあたりからしっかりと支えてくれるシートの出来と相まって、ロングドライブはお手のもの。
音楽をかけると純正とは思えない音の厚みがドライブをさらに盛り上げる。オーディオやナビを使っていると、ボタンの押し心地やダイヤルの回転フィールまで気持ちいい。
「MAZDAさあ…大衆車でどこまでやるんだよ…おかしいよ…」思わず歓喜のつぶやきが漏れてしまう。
エンジンをかけて走り出すと、2ℓ自然吸気エンジンの気持ち良すぎる吹け上がりと、大衆車としてはかなりのショートストロークシフトで滑らかに力強く加速できる。この時代にMTで自然吸気の4気筒を味わい尽くせるなんて、あまりにも贅沢だ。AutoExeに換装したステアリングはどんなコーナーでもクイックに曲がることができ、しっかり踏ん張る足周りと相まってスポーティーなコーナリングを決める。オーバースピードではさすがに前よりの重心とボディの重さを感じるのは、ドライバーの腕の見せ所が用意されているということで、僕にとってはどストライクな特性である。
あっという間に2時間、3時間と運転してしまうので、膀胱への気遣いは心しておかないといけない。レギュラーガソリンで13~14キロ安定して走れる燃費性能まであるのだから、やっぱりこの車は安すぎると思う(もちろん現実問題として大きすぎる出費だったが)。
それでもトヨタ車のように沢山売れないのは、やはり美しく長い鼻先やスリムなガラスが、見通しの悪い住宅街では不安の種となるからだろう。
でもそれでいい。全てを手に入れることなど叶わないのだから、美しさとキレのある動きで「わかる人たち」だけ魅了してくれればいい。
だからこそ僕は分かったつもりになって、これからも見惚れて走りたくなるから。
いいクルマを求めるあなたに、気持ちよく、美しく、価格を超える価値を持つMAZDAを、強く、強く、強くおススメしたい。