【詩】雨の中、蝶は舞う
世の中に
あいまいなことなんて
いくらでもある
はっきりとした
答えがない、というのが
実は答えだったりする
降り出したお天気雨
虹を探しに
森を抜ける道へと散歩に出かけると
雨に打たれたくなった
私はしばらく傘をたたみ
全身で雨を受け止めた
あいまいな世界を感じてみたくて
蝶が飛んできて
花の蜜を吸っていた
羽が濡れることを気にもしていないかのように
あいまい、
というのが
当たり前に存在する
白と黒だけの世界なんてない
知らなかったのは私
答えを出そうとせず
つかもうとせず
あいまい、に近づけた気がした