必要なことにお金を使え。きちんとした支援を。

(2020年3月28日)

ヨーロッパから帰国された留学生の方の手記を目にして驚いた。政府から2週間の待機を要請されたが(入国制限のかかった事例だろう)、単に要請されただけで待機のための支援が何もなかったのだ。
まず、待機を要請された方は公共交通機関を使わないよう「要請」される(またもや「要請」だ。要請ならば、守らなければ非難は要請を無視したもの、そして要請に止まる限り要請する側は何の負担も責任も負う必要はない)。
そこで帰国者の自宅が空港近隣ならともかく普通はそうでないので待機のためにはホテルなどに泊まるしかないが、その費用負担どころか手配すらしてくれない。当然快く受け入れるホテルばかりではない。ホテルから宿泊を拒否されれば自分で探すしかない。この方もそうだったという。

また、14日間もホテルで待機すればかなりのお金もかかるがそれに対しての金銭支援も勿論ない。


少し前に沖縄の方が待機要請を無視して後に陽性が判明したとしてバッシングされたが、その背景にこのような事情があったのかもしれない。

こんなないない尽くしの支援体制で、「要請」を守れ、守らなければバッシング、というのは国民に対して随分な仕打ちだ。


極めて中途半端な「入国制限」について実効性を持たせる法整備が必要であるし、現状においても「要請」を聞いて欲しければきちんと支援を行うべきだ。
なお、現状ではヨーロッパの感染拡大国からは入国禁止だが、アメリカはまだ入国制限に止まっていて、同じ不便が帰国者の方に発生し続けている。

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