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0524 今日もせいいっぱい生きている。

なかなかnoteを更新できなかった。
猫のことであたふたしていたからだ。
そしてそれは継続中で、「ありがたいことに」と付け足したいような逼迫した状況ではあるのだが。

14日からぺろぺろごっくんという名の、平たくいえば自分でごはんを食べなくなった猫へのほぼ強制的な食事の介助をしている。

それでも摂取カロリーは追いつかず、残念ながら体重は少しずつ減少している。

20日には、迷った末に病院に連れていった。
不思議なことに血液検査でみられる数値にはほぼ問題がなく、相変わらず低め安定のまま。
脾臓に大きな腫瘍が見つかったけれど、それが悪性リンパ腫によるものなのかは正直なところわからない。
そして、食欲の減退がその腫瘍による影響なのかもわからない。

そのあたりを調べる意味でも、シャーのいちばん最初に試した&とても効果が高かったステロイド治療を再開した。
これで脾臓の腫瘍に変化があれば、新しい治療方法を立て直していくことができる。

というのが、ざっと経過と現状。

シャーは、不思議なほどに動き回っている。

ほとんど力の入らない後ろ脚をちょっと引きずりつつ、筋力と体力の低下により、自身の体の重さに耐えきれず振り子のように体全体をふらつかせて、ときどき転倒しながらも、家のなかをあちこち歩き回るのだ。

なぜそんなに動くのかわからない。
人間なら、寝たきりになっても仕方がないような状態なのに。

1週間ほど前から、夜になるとリビングにわたしのマットレスを移動させて、シャーと一緒に寝るようになった。
マットレスと移動させると、よたよたとそこにのぼり、ど真ん中で香箱を組む。
シャーにはそれがいちばん幸せそうな時間にも見える。
そして夜中じゅうもそもそと動いている。元気なのか元気じゃないのかわからない。

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一昨日あたりから、さらに食べるのをいやがるようになった。

シリコンを着けたシリンジが口に近づくと拒否反応を見せるようになったのだ。

わたしも鬼のような心もついにぽきんと折れてしまい、思わず手を止めて、シャーの希望どおりその場から解放してしまう。
すると、よろけながらその場を離れて、別室のベッドになんとか座って(座りながらも体が揺れている)、自由をかみしめているようにも見える。

そんな繰り返しで、食事の回数が減ってしまった。今朝は1.8キロまで体重が落ちていた。

今朝、病院のO先生に電話をして少し相談した。
正直なところいまこれだという打つ手はない。
ステロイドが効いてくれなければ、もうほんとうに何もできない。

迷って決めた。

今日だけは、もうこれで最後という気持ちで、2時間おきに食事をさせること決めた。
病院でもらった栄養剤も入れた栄養食を、まさに「強制給餌」する。
嫌がるのはわかっている。そのせいでもう食事を受付なくなるかもしれない。そうであってもなくても、いずれにせよシャーはもう自分で食べないのだ。あとは衰弱しかないだろう。

今日だけ。今日だけそうして、明日からはもう自由にさせる。
食べても食べなくても、それを受け入れようと思う。

猫にとって良い選択がわからない。

シャーはわたしがずっとそばについていれば、それだけで幸せなようにも見える。わたしだってそうだ。シャーのそばにいれば幸せだ。
こんなに弱っても喉をぐるぐる鳴らして甘えてくれる。
一昨日からは、わたしも仕事を諦めて、ずっとシャーに付き添っている。

よろよろふらふらとしながらも、こんなに動き回っているのに、命がつきようとしているのだろうか。
わからない。

触ると、ほとんど骨と皮しかない体が毛のしたにごつごつとあって、その感触だけが実感として迫る。

いや、どうだろう。
どこまでいっても実感なんてない。
よくわからない。
わたしも思考停止して、ただただシャーを見守って、見守られている。

さて、そろそろご飯の時間。胸が痛い。
でもやる。決めたんだから。