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記憶とチキンオーバーライス

最近、脳科学における「わかる」ということはどうゆうことか?に興味があって、いつくかの論文や書籍から自分なりの理解として、知覚五感を通して、一度分解された五感ごとの心像が脳内でより集まって再構築され、過去の記憶心像と照らしあわえてわかる(犬を見たことがあるから、犬の記憶心像と知覚から体験した心像が照合されて、あ、犬だ!となる)という事らしい。

と随分と調子に乗りましたが、言いたいことは、CHOMPYでオーダーするTHE ・チキンオーバーライスが美味しすぎるという事です。それは、味は味覚、嗅覚だけではなく、知覚を通して過去記憶と照らし合わせ、見つけられなかった、しかし、格納しているかつての記憶へアクセスし、呼び出してくれたことが、僕にとってより魅力的な体験でした。


フードデリバリーのCHOMPYの良さはいつか取材が来ると信じて(PR的です)語らずにおきますが、オフィスが西麻布の界隈なので特に最近は利用しています。(まだ26回なのでナインセグメントでは積極的通常顧客に位置されると思います。)もう40代なので食の回数チケットの50%ぐらいを使い果たしていると実感した今、時間が無いからとコンビニのフードは辛いなと感じた2020年。ボタン一つでオーダーする誘惑に敗北した僕は、ツイッターで見たCHOMPYのサービスをトライアルで使ってみたのが最初です。

https://chompy.jp

そんな折、チキンオーバーライスと遭遇。CHOMPYには他にも同じ料理を提供してくれる店舗があり、そちらもかなり美味しいのですが、僕的にはダントツでここがいい。それは記憶を呼び起こしてくれた体験が偶然に、舞い降りたからです。セレンディピティぐらいの感動は大げさか。

こちらのお店です。

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そして写真はこちら

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普通でもインパクトのあるビジュアル。量も多めです。(最近ご飯少なめです。)

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気を遣わせた瞬間(ごめんなさい。。。)


この味は1994年に短期で留学したアメリカのどこかで食べた「あんときの味」を思い出させてくれました。

それも鮮明に。食べた瞬間に(死んでないけど)走馬灯が来た。

1994 New York City - Times Square

あんときのアメリカ。ニューヨークかもしれないし、ボストンかもしれないし、ニューオリンズかもしれないし、場所は朧げだけど、あんときの20歳の時のアメリカの味。もうあまり思い出すことも少なくなった過去の記憶がこの味と共に、鮮明に押し寄せてきました。

足を踏み鳴らして揺れるピッツバーグの球場、ペンシルバニア大学のドミトリーのシャワーの出の悪さ、カフェテリアのビュフェットで食べ過ぎた毎日(それは太る)、巨大過ぎるショッピングセンター、ペイトリオッツのブッレッドソーのパスワーク(本当は豆タンク派)、ゲティスバーグの聞き取れない訛りすぎの英語、エリートはステーキを切ってから体型に合わせて必要な分だけ食べると教えられた(ほんとか?)、ニューヨークで乗ったサークルラインで前日は乱射事件、危なくて乗れないニューヨークの地下鉄、ブルックリンはバスで覗く、観れた野茂の試合、グランドキャニオンで小型機のパイロットが操舵を握らないで後ろを向いて会話するからガチで落ちるかと思った事(前日に本当に墜落事故)、サボテンの香りを嗅いだら、トゲが鼻に刺さった事、小金なら勝てるラスベガスのブラックジャック、ケネディのアクシデント以来、街が沈んでしまったダラスで、初めて見た暑過ぎてボンネットで目玉焼きが焼ける標識、ホームステイ先でお前はリパブリカンか?から始めるヘビーなブレクファスト、(僕は健康的で美しいなと思ったので)言ってしまった「間違った言葉の選び方」である「地黒だよね」で、テニス部の女性にガチギレされたマイアミの夏。

経験したけど、もうなかなか出て来ない過去の記憶。深い釜の底。そんな記憶をチキンオーバーライスが全部綺麗に取り戻してくれました。まるで、あるのは分かっていたが見つからなかったUNDERCOVER、DAVF期のスケシンデザインのグラフィックTシャツをクローゼットの奥からついに発見したぐらいの喜びです。

懐古的で感傷的です。それでも「あんときの方がよかった」ではなく、「あんときもよかった」と改めて感じたこの瞬間は、紛れもなくチキンオーバーライスの味の力。サービスとして設計は出来ないけれど、味が叶える振り返りの記憶。


次はどんな体験が訪れるのでしょうか。



#CHOMPY #TRAVEL #旅行 #ニューヨーク #チキンオーバーライス #1994  

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