富永創太が六本木ヒルズにたどり着くまで
めちゃくちゃ参考になる
学生起業家のポリシー
何はともあれ、19歳にして六本木ヒルズにオフィスを構える経営者という肩書きが私にはつきました。実態がはたしてどれほどのものなのかというと、しょせん大学に入ってお金を稼ぐということを始めて1年も経っていませんから、経営の知識は全くなく、あくまでは自分の仕事だけはそれなりにきちっとこなせるというだけのレベルでした。
とはいうものの、本業としている受託制作はあくまで好調でした。優秀なエンジニアを揃えているので当たり前と言えば当たり前ですが、仕事は常に確実にこなしていました。納期を破ったことはなかったように思えます。学生の方からしたらあまり想像がつかないのかもしれないですが、意外と企業というのはいい加減です。大手の会社でも納期をあまり守らないところはたくさんあります。
それでも、我が社は徹底して納期を守っていました。これは私自身が今でも徹底しているルールです。たとえ他がいい加減であろうとも自分たちは何にも流されず守るべきルールは守り続けるということです。
これが、意外と難しいもので、仕事をいくつも請けていると納期がどう考えても間に合わなそうになる状況というのは生まれてきます。そういった時に関しては何日も徹夜で作業をしていました。そこは若さでカバーできる部分だったのかなと思っています。
憧れのヒルズ生活
ところで、私は憧れの六本木ヒルズにオフィスを移したわけですが、当然ながら業務内容はオフィスが移転しようが変わることはありません。依然として受託制作をし続ける日々です。そして私の実力も変わることはありません、当然ですオフィスを移転しただけですから。しかしながら、世間の目やクライアントの目が変わります。私が会社を作ったときには『10代で起業なんて聞いたことがないうまくいくわけがない』と言っていた社会人も『え、今ヒルズにいるの?すごね今度お茶しようよ』という風に急にすり寄ってくるわけです。
そんなものです。世の中の人間というのはびっくりするほど肩書きでしか人の能力を評価できないのだなと気付きました。私も多少は成長したでしょうが、根本はセールスをやっていた時代に培ったものですから、その時点からはそう変わっていません。ところが、六本木ヒルズという肩書がつくと急に能力を高く評価するわけです。要するに評価するだけの能力がないから彼らは肩書きばかり見るのでしょう。ある意味仕方のないことです。
六本木ヒルズと言えば、Googleやゴールドマンサックスという名の知れた超一流企業の日本法人がオフィスを構えています。そうした名だたる企業の人とすぐ近くで働いているというのは非常にモチベーションになります。それに、エレベーターなどで隣にその社員がいるものですからついに自分はここまできたのかと調子に乗っていたものです。
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