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LOVEファッション―私を着がえるとき@京都国立近代美術館

色の専門家になりたいと思った根源は「アートが好きだから」でした。

アーティストにはなれなかったけれど、アートへの憧れ、渇望のようなものが常に精神の内側にうごめいていて。

それを飼い慣らすかのように、定期的に展覧会へ出向いています。

3月に出産したのでしばらくは展覧会にも行けないと思っていたのに、京都でファッションの展覧会があると知ってしまい・・
これは行くしかない!

衝動は押さえられません。

京都国立近代美術館で開催中の
『LOVEファッション―私を着がえるとき』

最近の展覧会は撮影OKが増えましたね。

SNS発信やこうして記録に残すにはいいのですが、実物をしっかり見ずに写真におさめて満足になってしまう可能性も。

写真に撮れないつもりで、目と心に焼き付けておこう
と思いながら鑑賞するようにしています。

ファッションの歴史を振り返るなら
このスタイルは外せない
装飾性のある靴や帽子はアート作品
こんな形のサンダルもう何年も履いてないなぁ・・
シンプルなようで凝ったシルエットに惹かれて
色がそぎ落とされてデザイン勝負って感じ
ヒ…ヒモ!?
究極の装い
顔周りにデザインがあるものとかギャザーのある服が好きなんだなーと知る


衣服で装うっていろんな意味があるのでしょうけど、「きれいになりたい(カッコよくなりたい)」想いの表れだよねと思うのです。

過去のファッションに見られる造形や身体への過剰な執着は、
現代を生きる私たちにとって、偏執的不可解に思えるかもしれません。
しかし、いまやなじみ深いダイエット、写真の加工、整形はどうでしょうか。
体重計にのる躊躇いと自省、自撮り写真に「いいね!」を貰う喜びと焦燥、手術台での恐怖と高揚感。
(省略)
ときに鼓舞するように、誰かと競いあうように、己を塗りつぶすように。
歴史のただなかで、熱心な「努力」をつづける私たちは、
今もどこかで「きれいになりたい」と叫び声をあげています。

ファッションを通じて自分を鼓舞することもあれば、「私の方が」と自己主張するこもあり、自分を覆い隠すこともあり。

大人になった今は人と競うことよりも、自分が心地よく楽しめる装いにしか興味がありませんが。

中高生の頃は、私服でいかに自分の存在をアピールするかでスクールカーストの順位まで決まったような時代。

カースト上位は結局「かわいい(きれい)」なんですよね。

そんなことをぐるぐると回想させたキャプションでした。


展覧会のフロアが終わると、4階のコレクション展へ。

人の数が減って常設展かな、観なくていいかなと一瞬思ってしまいました。
ごめんなさい!

ぜひこのフロアも観てください。

ファッション通の人が注目する展示がいくつもあります。
(写真がありませんので、気になったら他の方のnoteをご覧ください)

私が気になったのはやっぱり「色」の作品。
1050色からなるネイルカラー。

色見本みたいになっていて、1色1色へばりついて色と色名を見たかったのですが、そこはぐっとこらえて写真でがまん。

ネイルに塗ったらどんな感じになるかなーと自分の指をあててしまいそうになる


大好きな染色家、志村ふくみさんの作品もありました。
過去の展覧会の目玉になっていた作品に再び再開できてうれしい(涙)

最後の最後に出会えたのが、2020東京オリンピックでMISHAさんが着用されたグラデーションカラーのドレス。

この写真はSNS発信NGだったので、自分のためだけに写真におさめました。

ちょうど色彩検定の授業がスタートしたところなので、受講生さんへの色相環の話のネタにいいなと。
どんな色かはこちらの記事で。

12色程度かと思っていましたが、30色もあったんですね。

オーガンジーの布が150メートル(だったかな)使われているそう!

生で見る存在感は写真では伝わりません。
可能ならぜひ実物を。

7カ月ぶりの展覧会は、乾いた身体でゴクゴクと水を飲むように、ファッションのエネルギーを全身で浴びて吸収していくような感覚。

心に養分が満タンになりました。

私の人生に展覧会めぐりは外せません!



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