掌から伝わった優しさ
まえがき
自己紹介をしたということで、少しだけ書こう
と思います。
先程の自己紹介の記事にも書きましたが、僕は福祉業界で生活支援員としての勤務を5月末で退職します。続けたい気持ちは強くありましたが、精神的に追い詰められ、やむを得ず退職することになりました。理由を話すと長々しくなるので、詳細について今回は割愛致します。
そんななか今回、支援している中で優しくて切ないエピソードを紹介したいと思います。
とある活動支援--。
この日は公園にてチューリップ畑のお花見。
僕は視覚障害をもつAさんを支援してました。
Aさんは光を感じることは出来ますが、移動する際には白杖が手放せません。
移動するときは目が見えないため、
「右に曲がります」
「段差あるので気をつけてください」
など声掛けし、腕を組んで一緒に歩きながら
支援します。
この日はチューリップの見頃は少し過ぎて枯れかけていましたが、目が見えないAさんに対して
「ピンク、白などのチューリップが咲いてますよ〜」と話しかけながら支援してました。
事業所に戻り、
利用者さんの連絡帳を一通り書き終えた後、
僕の近くにいたAさんが何も言わずに
頭を撫で始めました。
突然の事で僕は驚きました。
「特別何かがあった訳でもなく、いつも通り支援してたのに何があったんだ?」
と不思議に思いました。
頭を撫で続け、やめる様子がありません。
ただひたすらAさんは"可愛らしい優しい笑顔で"
ずーっと僕の頭を撫でてました。
視覚障害の方は目が見えない分、周囲の声で判断することが日常です。Aさんはもしかしたら僕が支援している最中、声を聞いて何かを感じとったのかもしれません。
Aさんの可愛らしい笑顔と掌から伝わる優しさがとても愛おしくて、離れがたくて僕は思わず、涙を流しました。
「もっと一緒にいたかったな。」
そんなことを心の中で僕は思いました。
最後にAさんに「ありがとう」と伝え、抱きしめました。Aさんの優しさが心に染みた瞬間でした。
完読して下さり、ありがとうございました。
気軽にフォローお待ちしております。ご縁があったらまた、僕の記事読んでください。
蒼月水翔