8月3日「アップデートされる斧」
「きこりと旅人」みたいなお話があります。
みたいな感じの話。
イソップ童話みたいなテイストですが、後世の創作でしょうか。
「準備は大切だ」みたいなお話ですね。
目の前の作業をこなすのに精いっぱいになってしまって、効率化のための工夫をしないやつはダメだ! みたいな場面でよく言われるのですが。
最近の道具、クラウドでアップデートされるような道具について、ちょっとワタシはこのきこりさんみたいな気分になるときがあります。
きこりで言うと、いつでも最新にアップデートされる斧です。アカウントに紐づいたサブスクリプションによって、朝起きると斧が最新バージョンにアプデされているのです。
クラウドソリューションが最高効率のきこり体験をワタシに与えてくれるのです。
しかし……最高効率でこの斧を使いこなせるかといわれると、そんなことはないのではないか、ときこりのワタシは思うわけです。
なぜならこの斧、手に馴染む、ということがありません。使いこなして、少しわかったころには、アップデートされて使い心地が微調整されてしまいます。
そうなったら、また使い方を模索するところからやりなおしです。
いつのまにかワタシは手に馴染ませる、みたいなことをやらなくなって機械的に斧を振るだけになってしまっているかもしれません。
どうせどんなにカスタマイズしたところでアップデートされてしまえばまたやり直しだからです。カスタマイズした部分が仇になることすらあります。
「この斧がすごいらしい事はよく聞くんだけどね。とてもそこまで勉強する時間はないよ」
なんかそんな感じになってしまっている気がしないでもありません。
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