5月3日のroro「こんにちは」
『こんにちはPython』が届いたので読みふけっておりました。
「ゲームセンターあらしと学ぶプログラミング入門 まんが版 こんにちはPython」が正式名称のようです。
年若い方にはよくわからない単語が多いと思います。
まず「ゲームセンターあらし」とは何ぞや。知らない方からすると「車上荒らし」にも匹敵するような反社会的なニオイがするかもしれませんがこれは固有名詞です。
「ゲームセンターあらし」という異名をもつ、ゲームの腕は天才的な小学生石野あらしが活躍する、月刊コロコロコミックに連載されていたマンガです。
時は1979年、あの「インベーダーゲーム」が爆発的人気を起こしていたころです。それから「パックマン」などアーケードゲームが爆発的に進化をはじめたころ、「ゲーム&ウォッチ」などの液晶ゲームが爆発的に売れ始めたころを横断して、どんなゲームも必殺技でクリアしていくあらしの雄姿に心躍らせていたものです。
まだ「対戦格闘ゲーム」や「e-スポーツ」などがかけらもない頃から巨大スクリーンでの対戦が多くの観客をにぎわせるなど、予言のようなシーンすらあります。いや、マンガを読んだ読者が長じてのち現実に再現して「成就」させたのかもしれませんが。
「ゲームセンターあらし」がなぜプログラミングに挑戦してるのか? を語るとまた長いのですが、
これは1982年に発行された、「こんにちはマイコン」という本に端を発します。これもゲームセンターあらしとその仲間たちが「マイコン PC-6001」でプログラミング言語「BASIC」を学ぶ内容の本です。
理由になってない。ゲームとプログラミングに何の関係があるの? って感じがするかもしれませんが、
この時は未分化だったのでゲームに興味ある人とプログラミングに興味がある人は結構重なっていた……ということだったと思います。
実際私も、コロコロコミック連載陣のなかでも「プラモ系」「特撮系」「ゲーム系」のなかではゲーム系にハマってそこからプログラミングに興味を持った口でした。
で、「こんにちはマイコン」から40年近くの月日が流れているのですが、「こんにちはPython」はタイムスリップしたかのようなあらしと仲間たちが、題材としては完全に2020年の、64ビットWindowsマシンで動かすPythonプログラミング、という最新の内容にアップデートされて帰ってきた、と見てよいと思います。
勘のいい人はお気づきかもしれませんが、
「こんにちはマイコン」と、
「こんにちはPython」
完全に韻を踏んでます! アップデートされたリメイク作品と考えてよいと思います。
昔を知っている人は懐かしいので読んで損はないです。
Pythonに興味のある年若い初心者のあなたも、よくわからないキャラクターには最初面食らうかもしれませんが、通して読めば何もわからない状態からゲームが作れるようにまでなるわかりやすい入門書としてお勧めします。