2月11日「Excel方眼紙」
「Excel方眼紙」という言葉をごぞんじでしょうか。
Excel……マイクロソフトのだしている表計算ソフトですね。表計算ソフトというのは、表を計算するソフトです。
方眼紙というのは、等間隔にマス目が描いてあって、グラフを書いたりするのにつかったり、カッターで切って工作に使えたりする紙ですね。
ああ、表計算ソフトとグラフ……相性がよさそうですね。なるほど、Excel方眼紙、なんとなく使いやすそうです。
ほんとうに、そういうものならよかったんですけれど。
実際のExcel方眼紙というのは、表計算ソフトの「表」の部分を全然使い物にならないくらい、ぎちぎちに狭くなるようにマス目を調節したものです。
日本のお役所が出している文書には大量の「罫線」が入っています。住民登録、年末調整、婚姻届け、どれも罫線がぎちぎちにひいてありますね。
民間でも傾向はおなじで、文字をつめこんで罫線を引きまくることが多いです。たくさんの情報を一枚に書き込もう、とするからごちゃごちゃするのだと思いますが、
デジタルでもなぜか、この状態を「再現」しようとする人が非常に多いです。「罫線ひきまくりたい病」の人です。
「罫線ひきまくりたい病」の人が多いのですがなにぶん「ワード」とか「エクセル」は日本人にだけ向けて作られているわけではないので、
「なんでそんなに罫線引きたいの。むしろドン引きする」みたいな感じでなかなか自由には引けません。
ですが、そこでExcel方眼紙なのです。Excelの表計算機能を完全に捨てて、表部分をものすごく狭くするとその単位で罫線が引けるのです。
これで、「行の途中から0.5マス下げる」とか「こっちのカラムだけ行のサイズを2/3にして増やす」とか「ふりがなを1文字ずつ書く小さなマス目をつくる」なども自由自在です。きもちわるいです。
ズタズタにされたExcelはそのままでは文字入力できなくなるのですが、これも「セル結合」という必殺技によって可能になります。
これが悪名高いExcel方眼紙です。デジタル化したのに印刷物のフォーマット再現にこだわってしまったため、
デジタルにもかかわらず「書きにくい」「表計算機能が使えない」「データ化しにくい」「再利用しにくい」「重い」「Excelを使う意味がなにもない」とさんざんな評価をうけています。
私もさんざん悩まされてきましたので、「Excel方眼紙」に対する身構えはつねにしてしまうのですが、
「方眼紙」そのものは大好きなのでこっちの機能は増やしてくれて大歓迎です。
これは「Google方眼紙」ですがマップ描いたりドット絵を描いたりするのに使っています。記号を入れるとUNICODEのせいか縮んでしまうのが短所です。
「ドット絵を描くのに便利な、切り替えできるパレットやスポイト機能」「マッピングに便利な手描き罫線機能」「方眼に入れられる絵文字などの強化」とかが充実したソフトがあればいいのになあ、と思います。