見出し画像

2024-1-5「マリオの映画を観ました」

相変わらず、だらだらとしております。
プライムビデオで『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が視聴可能でしたので、前から観たいと思っていたこの作品を鑑賞しました。

なんでしょうこの……めちゃくちゃ子供向けムービーのようにも思えますし、「マリオ」や「任天堂」のネタをこれでもかと詰め込んだマニアックな映画にも見えますし、それでいて80年代の映画のオマージュのようなシーンもふんだんにとりいれた、なんとなく懐かしさを憶える映像のようにも見えます。

ゲームのオマージュがすごい

映画がはじまる前、制作会社ロゴが出るところからもう、凝ってます。
イルミネーションのキャラ『ミニオン』がカートに乗りスタートを待っています。この時点で(もしや、このカートは……?)という感じなのですが、
聞きなれたスタート・シグナルは明らかにマリオカートを感じさせるものです。
続いてのNINTENDOロゴは、スーパーマリオのBGMとともに、初代ドットのマリオとルイージがぴょこぴょことお互いを踏んづけあう演出。
(あ、これディスクシステム起動デモのオマージュでは?)
そこからもうBGMから何からゲームのオマージュ、マリオシリーズだけではなくてドンキーコングも、レッキングクルーも、パンチアウトも、パルテナの鏡も、スマッシュブラザーズもどんどん出てきてあっという間にお腹一杯になりました。ワタシはそこまでニンテンドーマニアじゃないので、全然ワタシが気づかなかったものもいっぱいあったと思います。

80年代のオマージュもすごい

ワタシ映画にはもっと詳しくないんですが、明らかにBGMとかで昔の映画の曲を使っていますよね。「カラテ・キッド」とか? 聴くだけで「あっ!」と思うような聞き覚えのある曲がいっぱい使われていました。
スマホに液晶ディスプレイに、小物こそ現代ですけれど、建造物や店のデザインなんかは「スーパーマリオ」が発売された当初くらいの時代感覚を反映してるんじゃないかと思いました。

「えっ カレーライス食っていいのか?」

なんというかエンターテイメントへ誘導することの抵抗がほとんどなくって、しばしば「え? いいのっ?」と思わされました。

説明しにくいのですが、たとえばカーチェイスがある映画で、カーチェイスはアクションシーンの見せ場じゃないですか。だから登場人物は脚本によってカーチェイスに誘導されていくんですけれど、

この映画だと登場人物が「よし! カーチェイスしよう!」みたいにガンガンエンターテイメントに誘導していくという風に見えました。

ある意味唐突な、説明のされなさが「子供っぽい」みたいな批判を生んだのかもしれないですけど、それでお出しされるのがメチャ楽しすぎるアクションなので「うおお、いいのか、いいのだ!」みたいな変なテンションになりました。

「ブルックリンの地下にすんげえ大穴が開いてる!」「その中に異次元に通じる土管がある!」みたいなわくわく設定が次から次へ出てきて、でもそこまで解説されずに終わりました。だって、他にいっぱいわくわく設定があるから! みたいな感じで、説明書を読み込みたい人にはもしかしたら不満かもしれないと思いました。

感じのいいヤツばっかりで最高だ

出てくるキャラクターが感じのいいヤツらばかりで最高です。
マリオ・ルイージ・ピーチ姫はもちろん、ドンキーコングも最高にいいヤツですし、キノピオ(特に隊長(?))もクランキーコングも、スパイクや家族やお客などのちょいキャラも、敵役のクッパ大王も、カメックすら感じのいいヤツです。

だけども最初からマリオが認められていたわけではありません。

前半ではマリオ・ルイージ兄弟が不遇な状態にある様子が描写されます。ふたりの元上司のスパイクは(解体業でしょうか。元ネタは『レッキングクルー』のお邪魔キャラですね)「どうせ何もできるわけない」とふたりをなじります。
兄弟は大家族と一緒に暮らしており(意外ですが、イタリア系移民らしくもあります)叔父や父は転職を早まったのではないかとマリオを責めます。
「ルイージを振り回しているのではないか」という言葉は辛辣でありますが、少しわかる気もします。気弱なルイージには挑戦は向かないのではないか、みたいな空気感はゲーム内でもほのかに感じさせられますから。
せっかく来た仕事も(最高のドタバタ劇ではありますが)うまくいかず、ブルックリンの大漏水に挑むも、おかしな土管に飛び込んだせいで弟と離れ離れになってしまいます。
やってきたのは奇妙奇天烈なキノコ王国、しかしマリオはただの配管工、勇者様ではありません。排除こそされないものの「誰?」みたいな扱いです。
この開始時の状態から、

「見ろよ! あいつらが、スーパー・マリオ・ブラザーズだぜ!
とスパイクに呼ばれるに至るまでの過程が、ほんとうに、ほんとうに素晴らしかったです。

以上、ここまで読んでいただいてありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!