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脳も腸も

脳が大事だ!腸が大事だ!それぞれの専門家が、それぞれの重要性を強調することが多い。いや、多くは専門家はそんな議論をしない、その情報を受け、周りが勝手に尾鰭をつけ、脳が大事だ!腸が大事だ!と対比構造を取ったりするだけ。

どう考えても、どっちも重要だ。どっちかだなんて、白黒つける必要もない。どちらも我々の一部として、それぞれ異なる重要な役割をもち、それぞれが関係性を持ちながら作用し合っているのだから。

脳で作られた化学物質が身体にもめぐるし、身体・腸で作られたものもまた脳に巡ってくる。どっちかだけではどうしようもない。

ストレス反応なんかひとつとっても、五感などの情報を身体を通じて脳に届けられ、それに伴って、脳でストレス回路が発動して、身体からストレスホルモンが作られて、それがまた脳に舞い戻ってくる。モヤモヤしたり、心臓が締め付けられる感覚になったり、身体も当然反応する。全身でのストレスオーケストラが行われるわけだ。

そんな脳と腸の関係性などは、科学の進歩とともに、どんどん明らかになってきている。今日は、カルテックさんによる2021年の論文のご紹介。脳と腸の関係性をまとめてくれている。

腸の微生物が、どう動物や人の神経疾患に寄与したり、行動に影響するのかがまとめられている。

脳と腸との関係が、我々のメンタルヘルスや免疫にも大きく寄与していることなどもわかってきており、なかなかエキサイティング!脳にアプローチするのは、時に大変でも、うまく胃腸に作用させ、脳も健全になることが、もっともっと多方面で活用されるのかなぁ、と妄想が膨らみました。

僕も脳ばかりをみてきたので、うまく胃腸も整えて、脳も全身も健康にしていきたいなぁと感じました。

Morais, L. H., Schreiber, H. L., 4th, & Mazmanian, S. K. (2021). The gut microbiota-brain axis in behaviour and brain disorders. Nature reviews. Microbiology, 19(4), 241–255. https://doi.org/10.1038/s41579-020-00460-0

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