241105 電車
10時から話す約束があったのに、眠気が暴れ散らかして電車の中で練りをしてしまった。起きた時には手遅れ。うとうとのまま通り過ぎていく駅には現実感がないままで、あ~降りなきゃなのねん……と言いながら降りて、時計を見た瞬間にハッと気が付く。あ~~"詰み"でヤンス~~!!!!
しかし眠い時の電車っていうのは、なんであんなに気持ち良く睡魔が襲い掛かってくるのか。適温化された空気の中、ほど良い硬さの椅子と背もたれ。快適のために最適化されているわけではないんだけど、それがむしろ心地いのかもしれない。掛け布団が重い方が眠りに就きやすいという話を聞くように、適度なストレスにこそ人間の快感を増幅させるなにかしらがあるのかもしれない。
そのタイミングで話そうとしている人から電話がかかってきた。電話に出たところで、信号機がカンカンカンカン! とやかましく鳴り響く。
「あおたかさん撮ろうとしてる?」
俺は撮り鉄じゃねぇっつうの!
しいて言えば寝鉄。一番いい電車での寝方、一番気持ち良く寝れる電車はどこなのか……電車で寝て遅刻ばっかしてるクソカスくんだから、電車で練りをした回数を数えようとすればディオでいうところのパン食った数になってしまう。
ちなみに過去一番寝たのは、何故か常磐線に乗っていた俺が我孫子で起きた時か、国際展示場駅で寝て起きたら大宮にいた時。どちらも終電。絶望というのは、予感している時には来ないんだよな。無防備に寝ている俺の体を襲い掛かるようにやってきては、どう帰ろうかで悩ませる。大宮では漫画喫茶で事なきを得ましたが、我孫子ではそもそも漫画喫茶もない。困っていたところでタクシーの運ちゃんに「今1万円しかなくて、おうち五反田だけどどこまで連れていってくれるナリ……?」って言ったら、五反田まで送ってくれたことがあった。
この星の人は優しさで出来ている。BOSS。