意外な関係
今日は久しぶりにカフェで仕事をしようと、天気も良いし朝からバイクでカフェへ行く。
そのカフェはチェーン店なんだけど、天井が高くて席の間隔が広くモーニングについてくるパンも大きめで美味しい。仕事をするときの行きつけカフェにしている。
いつもの席が空いていなかったので、別の席へ。オーダーしてすぐに仕事を開始。
ほどなくして店内は賑やかになり、朝早いにも関わらずたくさんのお客さんで席はほぼ満席。だいたいご年配の方が多く会話を楽しみながらモーニングに舌鼓。
自分の席の隣にも三人で楽しそうに会話をしている人たち。少しすると「そろそろ行こうか。」と席を立ってしまった。隣はしばらく空いていたけど、そこへ二人組のおじいちゃんがやってきた。
一人は背の高い少し細めのおじいちゃん。もう一人は白髪の小さいおじいちゃん。オーダーを済ませると、二人は会話を始めた。
話の内容はよく聞こえなかったのだけど、もっぱら話をしているのは、背の高い細めのおじいちゃん。その話に白髪の小さいおじいちゃんが「え~」や「そうなの?」「でもすごい事だよ」「よくできるね」など、背の高い細めのおじいちゃんの話に相槌を入れている。
相手の話を復唱して感嘆し、決して否定せず自分の発言は問われた時のみ。聴き役に徹している。
さりげなく細めのおじいちゃんを持ち上げて、饒舌に話ができるようにアシストしているし、仕事をしながら『小さいおじいちゃん、ずっと話を聴いてるだけで楽しめてるのかな。』とやや心配というか、気になり始めた。
やっぱり話の内容は聞こえてこないのだけど、小さいおじいちゃんは相槌だけだからか短くスッキリした話しかた。細めのおじいちゃんは身振り手振りで話が少し長め。
でも小さいおじいちゃんは嫌な顔をせず、ずっと相槌しながら「あなたの話をちゃんと聴いてるよ」といわんばかりの適切な返答。
しばらくそんな状態が続き、細めのおじいちゃんが「もういい時間だね、そろそろ出ようかね」と言った。その後トイレに行ったらしく小さいおじいちゃんが一人席に残っている。
細めのおじいちゃんが見えなくなったと同時に、思い出したようにコップの水を飲みほし氷を口に含んでガリゴリかみ砕き始めた。
ちょっとその仕草が面白くて、このおじいちゃん、やり手っぽいなーとなぜか思い、もしかしたらこの二人にしかない、ある関係性が成立しているのかもしれないと思った。
ほんと、意味もなくただ漠然と、理由もないんだけど『金が発生してたりして』と思ってしまった。だから小さいおじいちゃんは聴き役に徹しているのかも・・・
なんてねーーーーーー
と、思ってたら細めのおじいちゃんが戻ってきて「お待たせ」という。
すると小さいおじいちゃんが「じゃ行こうかね、いつもご馳走様ね」と一言。
・・・やっぱ金で成立してる節があったのね・・・
きっと、あの小さいおじいちゃんは話を聴く代わりに朝ご飯をGETしているのだと思う。
give and take な関係が、ここに一つあり。
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