自己紹介とゲーム遍歴
私はゲームが好きだ。最も古い記憶は、幼稚園の友達が家に遊びに来ているのに接待用のリカちゃん人形を渡して友達そっちのけで「ポケットモンスター緑」を遊んでいる……というものである。
あいうえお表などで教えてもらった覚えは無いが、5歳ですでに文字を読むことはできていた。ゲームで覚えたと言っても過言ではない。
母は私の目が悪くなるのを嫌がっていた気がするけれども、父は面白がって自分がプレイして良いと思ったゲームはよく貸してくれた。小学4年生に「弟切草」をやらせる神経は今思えばどうかと思うが、おたくを養成する環境はとても良かったように思う。
その中でも楽しかったのが、「カエルの為に鐘は鳴る」というゲームだ。
アラサーになった今でもたまにプレイする。どんなゲームかは今更ここに書く必要は無いだろうが、私の食への目覚めもこのゲームからだったのでは? と20年近く経って気づいた。
このゲームの主人公は、物語が進むとカエルになったりヘビになったりできるようになる。水中に入ればカエルに、温泉卵を食べればヘビに変身し、「幸せの果実」と呼ばれるリンゴのような果物を食べたら人間に戻る……と言った具合だ。
当時まだ幼稚園児だった私は、このゲームをプレイしてやれ温泉卵が食べたいだのしあわせの果実が食べたいだの母に注文をつけたものである。リンゴを買ってきてくれた母に対して水玉模様が無いから違う! などと、今思えば迷惑な話だ。
だが、ゲームを通して好き嫌いも無くなっていったのは事実である。
「ゼルダの伝説 夢をみる島」「逆転裁判123」「スーパーマリオサンシャイン」「レイトン教授シリーズ」「ゼノブレイドクロス」「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」「ファイアーエムブレム風花雪月」
これは幼稚園から今に至るまでにプレイしたゲームだが(まだまだあるが印象的なものを抜き出してある)後半に行くにつれて美味しそうな食事がゲーム内に出てくる。
成人した私は結婚し、今は夫と猫と暮らしている。2人とも家にいる時は決まって私はSwitch、夫はPS4でゲームをしている。そのことを友人に話すと心配されることもあるが、会話は少なくともそれなりに楽しく結婚生活をおくっている。
実家を出てから、毎日の食事はほとんど自炊をしている。夫の仕事の関係と2人の食の好みから普段は魚料理、和食を主にしているが、たまに時間のあるときは趣味で"ゲーム飯"を作ることもしばしばだ。
夫がプレイしていた「モンスターハンターワールド アイスボーン」より、グラタンとビーフシチュー。
発売日から今まで1年と少し、気が狂ったようにプレイし続けている「ファイアーエムブレム風花雪月」より、魚とカブの辛味煮込みとブルゼン。
ゲームにのめり込むと、その世界に入りたいと思うことがある。だがそれは叶わない。しかし、どんなにファンタジーな内容のゲームでも食事は主人公たちにとって欠かせないものである。
ゲーム内に生きているキャラクターと同じものを作って食べることで、私はゲームに入った気でいるのかもしれない。食事は2次元だろうと3次元だろうと必要不可欠で、平等なものだ。
私を構成する要素の1つであるゲームと食事、その両方を大事にして今後も慎ましく生きていこうと思う。とりあえずは未だにお熱な「風花雪月」の食堂ご飯を再現していくところから。