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コロナ禍における観劇体力の低下

こんにちは。青臭いぞ須山と申します。松竹芸能という事務所に入っている芸人です。

今日は、僕自身が毎月舞台に立つなかで感じた、とある「変化」について共有したいと思います。それにあたる前提として「お笑いは生もの」「劇場に直接来てもらうことで得られるものがある」という考え方を肯定したものとします。

基本、主観に基づいて語りますので、話半分で読み進めてください。

•ライブ配信の普及による劇場離れ

昨年あたりからでしょうか、劇場にカメラが入りライブ映像を配信する形が定着しだしました。これにより、外出自粛をしながらおうちでライブを見ることができたり、遠方からもリアルタイムでの視聴が可能になりました。コロナに負けず興業を続けるうえで素晴らしい試みだと思いますし、劇場関係者の柔軟さに頭が下がるばかりです。

しかし、それによりライブシーンにおいて、いくつか変化が見られるきがします。

まず一点目が【劇場動員数の激減】

これは正直、致し方がないことです。そもそも客席を間引いてるのでどう頑張っても満員にはなりません。しかしながら「配信があるからいいか」というお気持ちになる方が増えたのも事実です。お客様の安心・安全が第一です。そのうえで、劇場関係者は考えられるだけの感染症対策を演者・スタッフ、お客様にむけてさせていただいております。気が向いたら劇場にお越しくださいますと全ての我慢や努力が報われるものです。(※何度でも言いますが、お客様の安心・安全が第一です)

二点目に【お客様の観劇体力の低下】です。

毎月のように事務所ライブに立っていて思ったのが、「長いライブに対するお客さんの集中力がコロナ前より続かない」ということです。「観劇体力」という言葉は、体力や集中力、お笑いそのものに対する興味など色々な意味合いを込めた(造語の)つもりです。原因は様々なものが考えられます。

①配信でなにかしながらお笑いを見ることに慣れて、拘束時間が長いと感じてしまう。

②単純に外出機会が減っていることで疲れやすくなっている。

③YouTubeなどで手軽にお笑いに触れる機会が増え「1時間以上」は長いという認識になっている。 などなど。

今まで劇場に足しげく通っていた方も、ライブ配信の普及に伴い劇場から足が遠のいてしまってることも多いと思います。それでいいと思います。これらのことが発生しているということは「皆さまの外出自粛が成功している」ということだと思います。

合言葉は「お客様の安心・安全が第一です。」

それでも劇場に来てくれる方がいることに・・・この場を借りて、最大限の敬意と感謝を示させてください。

本当にいつもありがとうございます。

ありがとう。本当にありがとう。

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↓ここからは「演者」に向けた文章になります。↓

・そんな中で我々、芸人に何ができるのか??

端的にいうと次の三つの作業が必要になってくると思います!!

①配信を意識したネタ作り・発声を心がける(配信のお客さんに向けて)

②楽しくなっても無駄におさない!(劇場のお客さんに向けて)

③いつかまた劇場に来たくなる雰囲気を絶やさない!(全てのお客さんに向けて)

以上の3つに改めて力を注ぐべきだと僕は思います。若手の子で配信にのると「何言ってるかわからない」ことか多く見受けられます。また劇場においても声やボケ方や演じ方でお客さんの注意をひきつづけることも今までより大事です。(自分も気を付けます。)

楽しくなっても公演時間を延ばさないのはこの時期は特に気を付けたほうがいいと思います。少し巻いてるくらいでいいと思ってます。

今来てくれてる方も、配信で応援してくれてる方も、安心して大声で笑える劇場が戻ってくるまでぜーったい逃がしちゃだめですよ!!笑

常に工夫して、一番楽しい場所が提供できるようにみんなで頑張りましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございます。松竹芸能がますます発展しますように。

2021/9/1 青臭いぞ須山(松竹芸能)

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