文字絵本:すいかのたね


・【19分で適当に作ったピンネタ「すいかのたね」】

『絵本:すいかのたね』
(表紙には、西瓜の種を少年が口から吹き、蚊を撃退している、絵)

 著者:ジャイアント墨子。本名、年齢不詳。
 顔が地黒でキュートなお歯黒、というキャッチコピーで名が売れる。
 フォトエッセイ「おはよう、おはぐろう」がレビューサイトを賑わした。
 その本で、黒歴史である自称アイドル日記を埋めたいと語ったが、
 今は憧れのあの人と幸せの種を埋めたいと思っている。

すいかのたね、じゃまだなぁ。
(西瓜の種が散らばっている将棋の盤上、の絵)

なければ、もっと、おいしいのに。
(西瓜の種が散らばっている五目並べの盤上。
 西瓜の白い種が五個並んでいて、
 喜んでいる少年と、悔しがっている少年、の絵)

なければ、もっと、すかれるのに。
(悔しがっている少年の涙が西瓜に零れている、絵)

つらくて、しょっぱい。
なつの、おもいで。
(少女が少年とバイバイし、
 少女がひまわり畑の彼方に消えていく、絵)

すいかのたねを、ゆうこう、りよう、できないか。
(豚の貯金箱へ西瓜の種を口から垂らすように入れていく少年、の絵)

ぶきに、なったら、ぼくは、たたかえるかな。
(ひまわりの怪物に囚われている少女、の絵)

でも、ぶき、なんて、ぶっそうな、かんがえかたは、
やめたほうが、いいのかもしれない。
(飛行機雲が浮いている空、の絵)

ぶき、なんて、
このよから、なくなればいい。
(スイカ泥棒、の写真)

ぶき、なんて、
なければ、へいわ、なんだ。
ぶきが、あるから、ひとは、てにとる。
つかって、みたく、なって、しまうんだ。
ぼくは、ぶきを、もたない。
もつのは、ペンと、マイクだけ。
りょうほう、ことばが、アイテムだ。
もじで、つたえ、しゃべって、つたえ、
これが、ぼくの、やりかただ。
え、でもいい。
(絵無し)

しゃしん、でもいい。
(スイカ泥棒、の写真)

コミュニケーションを、とろう。
へいわてきに、かいけつ、しよう。
(ひまわりの怪物に囚われている少女を助け出した少年、の絵)

げんごは、ちがう。
でも、ことばは、いっしょだ。
そうでしょ、せかい。
(絵無し)

そもそも、すいかのたねは、
しそんを、のこすための、
しそんを、はんえい、させる、ための、ものだ。
これを、ひてい、しては、いけない。
(ひまわりの種と西瓜の種のチェス、の絵)

すいかのたねに、かんしゃして、
すべての、いまに、かんしゃして、
ぼくは、きょうも、すいかを、たべる。
(スイカ泥棒をデカい布団叩きで思い切り叩いている、実写)