中学生のお笑い修行 コント【異世界転生】
コント【異世界転生】
セット(Aはベッドに寝ていて、パーカーを着ている。Bは中世のファンタジーっぽい服を着ている。イメージは若い司祭。)
B (急に始める)うわー失敗した!まじでミスった!
A (ビクッと起きる。朝勃ちじゃないよ。)な、何ですか?あれ?ここどこだ!?うわ!お前誰だ!
B (怒った様子で)うるさい!お前はちょっと黙ってろ!(ブツブツと言う)邪魔しやがってよ。
A 邪魔?いやいや、それよりここどこなんですか?僕はなんでここに居るんですか?
B うるさいな!今、この国は危機に晒されているんだ!お前は本当に邪魔しやがって!
A 何なんですか!ここはどこか教えて下さいよ!!
B フン。分かった。教えてやろう。ここは、お前の普段いる世界とは違う世界、まあ、いわゆる異世界だ。
A え?異世界…?と言うことは異世界転生!?
B お前らの世界ではそう呼んでいるらしいな。
A え?すげー!俺異世界転生したんだ!
B 黙ってろ!!!(ブツブツと言う)まったく…たくさんの魔力を貯めなきゃいけないのに…
A 何をそんなに怒ってるんですか。
B 前提を教えてやろう。まずな、お前たちの
世界に住む人々は、俺たちの世界に住む人々よりも秘めている魔力などが多く、そして、スキルもとても珍しいものを持つもの、あるいは見たこともないようなものを持っていることがある。
A あ、そうなんですか!あれ、フィクションの世界だけじゃ無かったんだ!あ!と言うことは、じゃあ俺はどんな力があるんですか
B (小さい声)そんなものはない。
A 物を浮かせる能力とか。
B ない。
A じゃあ、周りにいる仲間を助けるスキルとか。
B ない。
A じゃあ、魔物と話せるような能力とか。
B お前にはそんな能力、何1つ宿ってないんだよ!!!
A え?
B お前にはな、何1つ我々の国が欲する能力は持ってないんだよ。
A どういうことですか?
B 今、我々の国はな、危機にさらされているんだ。で、いつもの通り強いお前らの国の奴を連れてこようとしたんだがな、狙ってた奴の隣にいたお前を間違えて連れてきちゃったんだよ!
A え?じゃあ俺がここに来た理由は…
B 完全に俺の手違いだ!
A 少しは詫びろよ!!!何で逆に俺にキレてるんだよ!何で俺、何もしてないのに連れてこられて罵詈雑言浴びせられなきゃならないんだよ!!!
B フン。どっちにしろお前はお呼びでない。とっとと帰れ。
A 何でだよ!いや、帰れって言われても帰り方知らないし、元の世界に帰してくださいよ。
B 分かった。帰り方教えてやるから。メモ取れ。
A 何で偉そうなんだよふざけやがって。
B まずな、この通りを右に進むと、魔女の館が見えてくるからそこを左にまがるんだ。それでしばらく行くと、ゴブリンの巣があるからそこを突っ切って、「最後の審判」と呼ばれる分かれ道を曲がれば元の世界に戻れる。
A 多分それ死ぬわ!魔女の館とか、ゴブリンの巣とか、間違いなく何も持ってない俺が行ったら死ぬわ!
B (ふざけた様子で)がんばりやー
A 死ねよ!!!…。あ、なんか鳩飛んできましたよ。手紙…?がついてます。
B あーそれ王様からだわ。よこせ。
A はい。
B なになに?うわー王様早くしろって怒ってるわー。でも他の奴呼び寄せるとなるとな……。
(悩んで)…。よし分かった!お前、王様のところ行け。
A 何でだよ!俺、魔力も何も無いんですよね?
B そうだな。
A じゃあ無理だよ!なぜなら一般人なのだからね!
B 大丈夫だ。お前の命より、俺の立場の方が大事だ。ここで、俺がまだ行かせられません、と言ったら俺がクビになるだろ?
A それはお前の事情だろ!?
B 大丈夫だって。次の奴が来るまでの繋ぎで良いんだ。
A ブリッヂって事ですか?
B あぁ。お前、……。あ、料理は作れるか?
A 食べることなら。
B …。じゃあ、あ、掃除とかできる?
A 卍ならできます。
B …。じゃあ、王様の娘さんの遊び相手とかは?
A いや、俺子ども苦手なんですよ。
B 君は何もできないな!!料理も掃除も遊び相手も!あと、卍ならできるって何だよ!卍は概念だろ!じゃあ、王様の飼ってる犬の散歩とかできる?
A いや、犬アレルギーなんです。
B じゃ、じゃあ王様にコーヒー運んだりとかは?
A 人のために何かするって嫌いなんですよね。
B 何ならできるんだ君は!!!人のために何かするの嫌いって、君、元いた世界に戻っても君みたいな人要らないよ!?
A ばーか。
B 急に何だよ!いや、もういいや、お前宮殿行って来い。疲れた。
A どうやって行くんですか。
B ここを真っ直ぐ300メートルくらい行けばつく。
A へいへい。(袖にはける)
B ……。ふう。本当に何も良いところないなあいつは。…ん?(メモを見る)字はうま!!!
END
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