「白銀荘&吹上露天の湯」サウナ北の聖地と称されるのが分かる、別天地だった。
聖地巡礼、サ活旅 in北海道。
白銀の世界に導かれ。行ってきましたよ、白銀荘&吹上露天の湯。
折しも、北海道で大雪のニュースが流れる日に、旭川空港からバスで上富良野駅へ。第一食堂で豚玉丼を食べ、白銀荘へ向かいバスを待つ。
13時前のバスに乗車。窓の外は雪が止む気配がない。3組の乗客と一緒だったが、白銀荘か凌雲閣に向かわれていた。
「吹上露天の湯」
その中、雪降るの中。私は「吹上露天の湯」の入り口でバスを下車。どうしても寄ってみたかったわけで。駐車場にはクルマが2台。どうやら先客がいるようだ。足跡を辿って、雪深い森の中を下っていく。
露天到着。
先客は中年男性と、まさかの若者カップル(女性は水着でした)。これは焦ったわけで。まさにドラマの中畑のおじさん状態だ。恥じらっても仕方ないので、-10℃を下回る極寒の中、全裸になって露天風呂へ。
なお、着替える場所も屋根もない。雪の季節は大きめのビニール袋を持っていくことをオススメする。湿った衣服は凍りつくし、雪よけに被せておいたダウンジャケットも、湿気で表面が凍りついていた。
一面、銀世界。
温泉に浸かっていても、湿った髪が凍りつく。それを溶かすようにお湯で濡れた手で氷を払う。数分後にはまた氷付く。
静かだ。
雪がしんしんと降る。時折、木々に積もっていた雪が重みで弾け、まとまった雪を舞い散らす。しばらく身体を湯で温める。そして極寒の大地での外気浴。至高の体験。
吹上の露天風呂から白銀荘へは徒歩で10分程度。雪が激しく舞う中を進む。髪は凍り、まつ毛と凍る。幸い、露天に長く浸かっていたので、寒さは感じなかった。
「白銀荘」
白銀荘に到着した時には、あまりの雪まみれぶりに、スタッフの方にびっくりされた。身体もけっこう冷えてきていたので、急ぎ浴室へ。
平日であったため、館内は人もまばら。
浴室。
写真で見ていた通り、気持ちが良い空間。天井が高く、全面の大きなガラス窓から光が差し込む優しい雰囲気。内装、湯船など至るところが木製で、まさに山小屋のような雰囲気だ。
湯船で再度、身体を温める。
いざサウナ。
体感はマイルドなのだけど、しっかりと熱さを感じ、汗が吹き出る。セルフローリュが可能。3段目に座っていたが、予想外の熱波。マイルドさに油断していると焦る。
楽しみにしていた雪ダイブ。
新雪がかなり積もっている。ダイブ場所には困らなかった。先人のレビューを読むと「痛い」というものが多いが、私の感想は違った。
「気持ちいい」。雪が身体の中に吸い込まれていくような。いや、雪の中に身体が吸い込まれていくような。そんな一体となるような感覚。
「雪」のイメージを持つから、ダイブ直後は「冷たい」って先入観を持つが、冷静になるとそうでもない。身を雪に委ね、じっとしていると、水風呂で羽衣ができるかのごとく、雪と自分が一体になる感覚になる。
気持ちいい。ずっとこのままでいたい。
しばし雪に身を預ける。といっても10数秒程度であろうか。不意に脳内に「起きろ」という司令が発せられる。雪山遭難ってこんな感じなのだろうか。覚醒の時。
雪をすぐに振り払わないと、一気に身体が冷える。雪を払って外気に身を委ねる。
外気浴
雪が舞い散る。眼に映るは、白銀の世界。しんしん、という雪音が聞こえてきそうなほど、静かだ。ベンチに座わって、ぼんやりと過ごす。自分がどこで、何をしているのか、を忘れてしまいそうだ。
雪で冷えた身体の表面が、ピリピリとしてきた。頭がぼーっとしてくる。
もしかして、自分は死んでしまって、あの世の境に行っているのかな、なって事も頭をよぎった。
1回目にて、見事に整い。
来て良かった。最高だった。
2回目、3回目も、雪ダイブの気持ち良さに魅了され、結局、水風呂には入らず。
ーーー
サウナ後は休憩スペースでアイスを食べてのんびり。
宿泊客が多いのか、帰りのバスも少人数。まだ降り続く雪の中を、バスは進む。電車時間に間に合わないかも、と焦っていたが、ほぼ時間通りに駅に到着。運転手さすが。
「死ぬまでにやりたい・行きたい◯◯」の1つではあった吹上露天の湯と白銀荘。達成したけど、思うのはただ一つ。
「また、必ず、行きたい」