初めてイカ釣ったンだわ - 今日も釣れねえンだわ
北九州には無料でも豊富に釣り場があるにもかかわらず、入場料1000円と駐車場代300円を払って脇田釣り公園に行ってきた。
なんでわざわざそんな金のかかるところに行ったかというと、この桟橋が500mくらい沖まで延びていて、大物が期待できるからだ。
500mも沖となると、ちょっとした沖堤防のようなものである。沖堤防は4000円くらいお金を払って渡し船で行くような場所なのだが、それと同じシチュエーションが1300円で手に入るなら安いものだ。
とはいえ、じゃあ釣れるのかというとそこはやっぱり状況次第というか、釣れるは釣れるけどボウズも決して珍しくない。
受付に行くと「アジは来てないですが大丈夫ですか?」と言われた。
アジは釣り人にとって非常に重要な魚である。アジはそれ単体を食べても美味しいし、アジが巡ってくると大物もそのアジを追って巡ってくるからだ。
アジを食べる魚はかなり多い。というかフィッシュイーターと呼ばれる魚はだいたいアジが大好物である。だから、釣り人はアジが釣れているかどうかに敏感だ。
つまり、受付が「アジは来てないですが」ということは、状況はあまり良くないということだ。
しかし、ここ最近の釣果情報を見てみるとイカが釣れているようだったのでイカを狙うことにした。イカもアジを食べるのでアジが居るのがベストではあるものの、多分他の魚でも食べているのだろう。
イカは基本的に1年で死ぬ。春に産卵され夏に孵り秋から春に釣れる。つまり晩春のイカが成長しきっていて一番大きいのである。そいつを狙うことにした。
……そして6時間ほど釣れない時間が続いた。
一応アジが釣れてくれたらエサにしてやろうと思い、サビキをするがスズメダイしか釣れない。仕方ないのでエギに変えた。エギはイカ用のルアーと思ってもらえればいい。
とにかくエギを海底まで沈めて、あとは派手に竿をシャクリ上げる。するとエギが大きく水中で跳び上がり、それを見たイカが反応してエギをゲソで抱くというわけだ。
しかしこれまた釣れねえンだわ……。Youtube見れば分かるけど、イカってネコみたいなんだよね。餌を見つけてもなかなか襲わない。ネコパンチよろしくゲソでパンチしたりして(通称イカパンチ)、十分に安全を確かめてからわさっと獲物を襲う。
そんなわけで、イカを釣るときはアタリがあることが多いらしいのだが、全然あたらない。そのまま2時間くらい経って、今日はもう無理か……。となった時にずっしりとした重みが。
藻が引っかかったかと思ったが、よく竿のアタリを感じ取ると若干引いている。
「これきた!きたぞこれ!」
テンション爆上げでリールを巻き上げる。(何故か脳内で3分クッキングのテーマが止まらない)
水面まで引き上がるとそれはまごうことなきイカであった。サイズはそこまで大きくなかったので、タモを使わずにそのまま抜き上げる。
イカが地面にゴツンと着陸した瞬間……「ブシャァァアアア!!」
そういえばイカは墨を吐く生き物だった……。でも許しちゃう!だって釣れてくれたんだもの!!
というわけで、コウイカゲット。釣れた後のことは考えてなかったので締め方とかはネットで検索して締めてやる。生きてるうちはこんなふうに茶色だが、締めるとスゥっと白色に変わる。不思議。
こうしてどうにか釣果を得ることができた。イカを釣るのもエギで釣るのも初めてで非常に嬉しい。釣り人にとって新しい仕掛けで釣れるのは特別に嬉しい。自分の釣り方が間違っていなかったという実感が得られるからだ。狙った獲物が釣れることはある意味で魚に認められたということだ。(今回はイカだけど)
イカは残念ながら俺はそんなに好きでないし、息子と娘も同様だ。妻は好きなのだが横浜の海で連れた魚は決して口にしようとしない……。
しかし、福岡に住む両親は好きなのでお持ち帰りして調理してもらった。
そんなわけで今回の釣行は無事勝利で終わった。夏にまた北九州に帰りたいものである。
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