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ライブ撮影の始め方 〜機材選定編〜

はじめに

こんにちは、ARF広報部のカメラ担当です。

新入生に「おすすめのカメラ知りたいです」「撮影時の設定について教えてください」などめちゃくちゃ質問されたので、このNote企画を利用してそれらに対する僕の考え方を今回は書いてみたいと思います。(さまざまな偏見等が含まれているので有識者の方々は温かい目で眺めていただけると幸いです。異論ありましたらARF公式DMまでお願いします。。。)

なお、本稿は執筆者がSONYに傾倒しているためSONYに偏重した記事の内容になりますので、その点あらかじめご了承ください。



僕のカメラ遍歴

そもそも、僕がどんな機材を使っているのかということについて最初に説明しておきます。時間がない方は読み飛ばしてください。

高校時

ボディ:SONY a6000(APS-C機),
レンズ:SIGMA 30mm f2.8, TAMRON 24-70mm f2.8, SIGMA 28-200mm f3.5-5.6, SONY 18-105mm f4.0, その他オールドレンズ

大学時

ボディ:SONY a7RⅡ(フルサイズ機)
レンズ:TAMRON 70-200mm f2.8, SAMYANG 24mm f2.8, SAMYANG 35mm f1.4, SAMYANG 14mm f2.8 , その他オールドレンズ

高校一年の頃から軽音楽部に入っていて、その頃からずっとライブの撮影をしていたのでアマチュアレベル(未満?)の撮影でしたら少なくとも三年はやっていることになります。

大学生になったと同時に持っていた機材のほとんどを売り払ってフルサイズ機にレベルアップしました。

注)すべてのレンズを同時所有していた訳ではなく、メルカリで売りながら色々なレンズを使っていました。(列挙するとすごい数。。多分漏れがあります。)



ボディ選びの基本 ~フルサイズ?ミラーレス?~ 


一応初心者向けの記事ということで上記二つの単語が何を指しているかわからないという方は以下のサイトを軽く読んでみてください。

わかりやすく説明されてますよ。

まず初めに、機材選定に絶対的な正解なんて存在しません。

人によって予算も違うだろうし、ライブ撮影だけをガッチガチにやりたい人であったり、そうではなくて普段のお出かけの時にも持って行けるようなおしゃれなカメラが良いっていう人もいるだろうし、ケースバイケースすぎます。

ですので、今回は話題を絞って予算が限られている時にどんなカメラを購入するのが良いのか?ということについて考えて行きます。

予算の制約がないのならば、最新のフルサイズ機が一番望ましいです。

光量が少ないライブ会場においては高感度にも耐えられるようなフルサイズ機が良いに決まっています。

初めてフルサイズ機を使ってライブを撮影した時の暗所耐性には驚きました。

高校生の頃、APS-C機で暗所に苦しんでいたのが嘘みたいで、もっと早くフルサイズ機に切り替えればよかったと死ぬほど後悔しました。

従って、予算がある方や、ガチでライブ撮影を行いたい方は無条件で最新のフルサイズ機の購入をおすすめします。

各メーカーの最新機種を購入しておけば概ね間違いはないと思います。

僕の好きなメーカーのSONYであればa7Ⅳなどを購入しておけばまず困ることはありません。

しかしながら、大学生のほとんど、特に軽音団体に所属している方は度重なる散財やスタジオ出費等により予算が限られている場合がほとんどです。

そういった方のための機材選定について考えてみたいと思います。

つまり、今回は”なるべく予算を抑えてフルサイズを扱いたい人””とにかく予算を抑えたいのでAPS-Cで我慢する人”の2通りに分けて考えたいと思います。

そして大前提ですが、ボディ、レンズの価格については中古価格を参考にしています。

カメラはボディを買ったら終わりではないです。レンズも必要なのです。

新品でボディを買う余裕があるなら、その余裕をレンズに回した方が得策です。

大学生は中古でカメラを買いましょう。

そして、本当にやばい時はマップカメラのショッピングローンを利用しましょう。

60回払いまでは金利ゼロでの分割支払いが可能です。(2022年8月現在)

https://www.mapcamera.com/html/kinri_campaign/credit.html

なんだか怪しい感じが滲み出てる気がしますが、マップカメラは新宿に実店舗を置くカメラ専門店で、僕も高校生の頃から利用させてもらっているお店なので変な心配は必要ありません。

ただし、ショッピングローンを組まれる際は保証人が必要ですので保護者の方に確認を取らないと叱責を受ける可能性があります。お気をつけください。(経験談)



予算を抑えたフルサイズ機

予算を抑えたフルサイズとなりますと基本的に型落ちになります。

そこで、僕がおすすめするのは、a7Ⅱという2014年にSONYからリリースされたフルサイズミラーレスカメラです。

ミラーレスカメラとは??という人は以下のサイトを参照してください。

要はレフ機よりもコンパクトなカメラのことを指します。(やや語弊あり)

そんなa7Ⅱですがどういった点でおすすめできるのか、何点かに分けて説明します。

  1. 中古価格が安価

  2. ボディ内手ぶれ補正が搭載されている

  3. 低輝度でのAF作動性能がまあまあ良い

中古価格が安価

1点目についてですが、Map Cameraでa7Ⅱは78,800円で販売されています。

発売当初は15万円付近で取引されていたことを考えるとかなり値下がりしているのがわかりますね。

他社のミラーレスフルサイズ機でこの価格で手に入れられるものはないので、2022年においてほぼ最安値で手に入れられるミラーレスフルサイズ機と言って良いでしょう。

ボディ内手ぶれ補正が搭載されている

2点目に関しては、ライブ撮影となると焦点距離が大きいレンズを扱うことになるので、手振れの影響を受けやすくなります。

レンズ選びをしていくとわかるのですが、予算を抑えていくとなるとレンズに手ぶれ補正が内蔵されているものがなかなかないんですよね。

従って、特に初心者にとっては手ぶれ補正は、ほしい機能の一つに挙げられると考えたのでボディ内手ぶれ補正が搭載されているa7Ⅱをリストしました。

低輝度でのAF作動性能がまあまあ良い

最後に3点目についてですが、こちらもライブ撮影にとってあった方がいい機能の一つになります。

最近のカメラは当然のように低輝度でのAF作動性能は保証されているのですが、型落ちとなるとその性能が十分でないことが多いです。

そんな中でもa7Ⅱは低輝度でのAF作動性能がまあまあ良い部類に入ります。

低輝度でのAF作動性能が良くないカメラは光量が少ない環境でピントがなかなか合わずにシャッターを切れないというシチュエーションに出会したりします。

以上の三点から僕はSONYのa7Ⅱをおすすめします。

二点目、三点目に挙げたボディ内手ぶれ補正と低輝度でのAF作動性能を捨てるのであれば、中古価格で一万円ほど安価なa7を購入するという選択肢もあります。

a7も十分に高性能なフルサイズミラーレス機ですのでアリな選択肢ではありますが、ライブ撮影ということを考えると、ちょっと高いけどa7Ⅱの方を僕はおすすめします。(お財布と相談してください)


予算をとにかく抑えたAPS-C機

こちらはSONYのa6000をおすすめしたいと思います。

こちらはなんと40,800円でゲットできます。(mapcamera中古価格参照)(amazonの中古販売業者さんだともっと安いですね)

このカメラは僕が高校時代に使用していたカメラなのですが、初めての一台に最適なカメラです。

このカメラの素敵な点は以下の3つです。

  • とにかく安い

  • 軽くて小さい

  • 電子ファインダーがついている

とにかく安い

正直この価格で高くて無理って言われたら「カメラ諦めて、、、」って言わざるを得ません。

安いからって撮影性能に難があるわけでもなく、それでいて豊富なレンズラインナップを誇るSONY E mount のレンズを扱えるのはもう本当に神です。

お金ないけど、とりあえず一眼で写真撮りたいって人にとにかくおすすめなカメラです。

軽くて小さい

ミラーレスだからこそのサイズ感がこのカメラの一番の魅力かもしれません。

軽くて小さいということがカメラと長い付き合いを構築していく上でどれほど大切なことか、実際に購入するまでわからないと思います。

ゴツゴツしたレフ機もかっこよくて大好きですが、気軽な気持ちでお出かけに持って行こう!とはなかなかなりません。

ライブ撮影においても軽くて小さいことは疲労軽減という意味において有利に働きます。

普段のお散歩や旅行などにも、気軽な気持ちで持っていけるので、カメラが日常から欠かせなくなりますよ。

電子ファインダーがついている

この価格帯で電子ファインダー付きのカメラってなかなかありません。

ライブ撮影を行う上でファインダーは割と大事です。

モニターで写真をプレビューするとなると、その写真の見え方が周りの環境に左右されてしまいます。

特にライブ撮影などの周りの光量が著しく変化する環境においてはファインダーの存在は、周囲の明るさの影響を断ち切るために非常に重要です。

さらにファインダーの付加効果として、手ブレを軽減できるというものもあります。

ファインダーを覗き込むことによって、右手、左手、顔と三点でカメラを保持することになるのでモニターを見て撮影するよりも安定感が増して手ブレを抑制できます。

また、せっかくきちんとしたカメラを買うならファインダーを覗き込んで写真を撮りたいですよね。。

そういった気分の問題からしても電子ファインダーがついているということは非常に重要なポイントだと思います。

「別にファインダーなんていらねえわ」という方はa5100というカメラがあるのでチェックしてみるといいかもしれません。(以下のサイトはレンズ付きなのでちょっと高いですがネットで探してボディだけで購入すれば二万円台とかで買えるかも?)

安くて最低限の機能がきちんと搭載されているa6000ですが、ボディ内手ぶれ補正を搭載していなかったり、低輝度でのAF作動性能があまり良くなかったりします。

それらの点は実際に僕が使っていて気になった点ではありますが、照明がしっかり焚かれていればちゃんと撮れますし、これだけ安いカメラにそう言った機能を求めるのは無理な話だと思います。

そういった機能にも妥協をしたくないという方に関しては、上位機種であるa6300やa6500などをおすすめいたしますが、それだったら上記でおすすめしたa7Ⅱでフルサイズに手を出す方が得策だと思います。


ライブ撮影のためのレンズ選びの基本

ボディ選びについて書いているだけでなかなか長くなってしまいましたが、ここからはおすすめのレンズについて紹介していきたいと思います。

レンズ選びに際して大事なポイントは様々ですが、ライブ撮影をするためのレンズ選びとなると重要になってくるのは、

  • レンズの明るさ(F値)

  • 目的にあった焦点距離

だと思います。

ライブ撮影と一括りに言っても教室ライブ、箱ライブ、時には青山祭の外ステージの撮影など、様々なパターンが考えられます。(他にもありますか???)

ここでは簡単に各会場で必要になってくるレンズの明るさ焦点距離についてまとめてみます。

教室ライブ
教室ライブは基本的に光量が足りません。この前のサーキットライブの感じだと、AMS、アミアミは十分な光量の照明が焚かれている印象がありました。しかしながら、箱ライブなどに比べると光量が足りません。最低限 f4.0以上の明るさのレンズが欲しいですね。できることならf2.8で通しのレンズがあれば望ましいです。焦点距離で言うと標準域(24-70mm)のレンズを使って足を動かせば、困ることはほとんどないと思います。

箱ライブ
箱ライブは基本的に常設のしっかりとした照明が焚かれているので光量に困ることは滅多にありません。f4.0より暗いレンズであったとしても十分な写真を撮ることができると思います。強いていうのであれば、暗転した状況においては露出不足になるかもしれませんが、それはどの機材を使ったとしても同様に起こります。カメラ側の設定と後の画像編集でどうにかやりくりしましょう。焦点距離で言うと教室ライブと同様に標準域のレンズがあれば大体はいけると思います。観客がたくさん入っているときは、前方が塞がれていて前に行けないことがあります。そういった場合に備えて望遠域(70-200mm)のレンズを持っておくと安心かもしれません。

青山祭の外ステージなど広めの会場
去年の外ステージを参考に話をすると、軽音団体が出演するMusic Festivalは昼間に開催されるので照明の心配は要りません。閉会式に近づくにつれて徐々に暗くなり照明が焚かれていました。業者が組み立てるしっかりとしたステージですので、照明の光量は十分なものでした。昼間、夜間においてもレンズの明るさが足りないことによって撮影ができないということはまずなさそうです。(なお、閉会式の撮影は許可などが必要だった気がするので注意してください)そういった大きい会場において必要な焦点距離は望遠域です。望遠域のレンズを使って足を動かせば十分な撮影ができると思います。心配な方はそれ以上の超望遠(200-600mm)などを用意しておけば安心かもしれません。

ちなみにですが、APS-C機を使用する場合、レンズに記載されている焦点距離を1.5倍した値が、撮影時に適応される焦点距離になります。

これをフルサイズ換算した焦点距離と呼びます。

わかりにくいので例を用いて説明すると、例えば18−50mmと表記されているレンズをAPS-C機に装着して利用した時、そのレンズの実際の焦点距離は27-75mmとなります。



初めての一本 〜フルサイズ機編〜


それでは先の情報をもとに大体の環境に適応できるおすすめの一本を紹介したいと思います。

それがコチラ

TAMRONが出しているいわゆる”便利ズーム”ってやつです。

このレンズ便利を超えて神です。その理由を軽く説明したいと思います。

標準域が明るい

基本的に便利ズームって明るさがf3.5-6.5だったりして、明るさを引き換えに広いズームレンジを得ているのですが、このレンズは違います。

スタート28mmがf2.8で、70mmまでf4.0以上の明るさを保ってくれます。

普通のズームレンズならこれはあり得ないことです。

標準域の明るさ故に、一番光量が乏しい教室ライブの撮影もなんとか耐えてくれると思います。

望遠域に関しては暗くなりますが、先にも述べたように基本的に望遠域が必要となるシチュエーションで露出不足となることは、ほとんどないのでこのレンズでOKです。

解像力がどのズームレンジにおいても良好

(注 解像力とは?

広い焦点距離をカバーする便利ズームでは、特定の焦点距離において著しく解像力が落ちることがありますが、このレンズはそう言ったことがなく全域において良好な解像力を示しているとのことです。(参照 PhotographyBlog:Tamron 28-200mm F2.8-5.6 Di III RXD Review

良好な解像力ってどれくらい映るんだ?っていまいち掴めない人がほとんどだと思うのですが、一番手っ取り早いのは作例を見るのがいいかもしれません。

以下に作例が載っているレビューサイトを参照しておきます。

(こんなの見ちゃったら欲しくなっちゃいますよね)

こんな感じでこのレンズのいいところを二点に絞ってまとめてみましたが、とにかくこのレンズはおすすめですよ〜。

強いていうならちょっと重い(カメラガチ勢からしたら軽い部類に入るけど)ことがデメリットに挙げられますが、そこは筋トレで解決しましょう。



初めての一本 〜APS-C機編〜

こっちはものすごく迷ったんですけどこの一本がおすすめです!

このレンズは僕が高校時代にa6000を使っていた時、いろいろなレンズを試していたのですが、最終的に行き着いたレンズです。

このレンズの良いところは

  • そこそこ広いズームレンジ

  • そこそこ明るい

  • そこそこ解像力が高い

  • そこそこ軽い

  • そこそこ安い

と、万能にそこそこなんでもやっていけるという点にあります。

フルサイズ換算で27-157.5mmというズームレンジを誇ります。

外ステージなどの大きな会場でも、なんとかやっていけるくらいの焦点距離です。

明るさは通しでf4.0なので教室ライブならぎりぎり耐えるぐらいの明るさです。

解像力はGレンズの割には大したことないけど、普通のズームレンズよりは解像します。(Gレンズ→SONYが定めるレンズの規格の一つ)

僕自身このレンズで高校時代のライブのほとんどを撮影していたのですが、滅多に困ることはなかったです。

照明が足りない教室ライブなどでは厳しいシチュエーションはありましたが、そういった時は妥協するしかありません。

そういうシチュエーションでも妥協したくない!という方は大人しくフルサイズに手を出して良いレンズを買いましょう。

とにかくこのレンズは基本性能がそこそこ高い割に安価なので初めての一本におすすめです。

以下にa6000とこのレンズで僕が高校生の頃に撮影した作例を載せておきます!




まとめ

今回はライブ撮影を始めたい人に向けておすすめのカメラを選んでみました。

ちなみに、今回のセットをマップカメラの中古で揃えるといくらなんだろ?って気になったので計算してみました。↓

a7Ⅱ + TAMRON 28−200mm = 152,600円
a6000 + SONY 18−105mm  = 88,600円

フルサイズで挑むなら15万円、APS-Cなら10万円が必要予算ってことですね。(だいぶ耐えてる気がします。)

まあいずれにせよお金がかかるのがカメラですが、ライブ撮影は楽しいしなんかめっちゃ感謝されるしおすすめですから是非この記事を参考にライブ撮影始めてみてください。

反響がよかったら設定編、画像編集編など書いていこうと思うのでよろしくお願いします。

気づいたらそこそこな文字数になっていましたが飛ばし飛ばしでも最後まで読んでいただきありがとうございました。(まさか全部読む人なんていないよね。)

ちなみに僕が撮った写真は↓に載せてあるから暇ならみていってください。



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