めんどくさいってなに?
問題です!
これは何と書いてあるでしょう?
正解は、「はじめまして」です。
私は、視覚障害を持った方と点字で文通をしたことがあります。
その方が1番最初に送ってくれた手紙の冒頭が、この「はじめまして」です。
このとき私はこの「はじめまして」を読むのに5分かかりました。
そして、500字ほどの手紙全体を読んでそこから点字を打ってお返事を書くのに、3時間かかりました。
もしみなさんが今、「点字で文通しよう」と誰かに言われたら、どう答えますか?
文通をするとして、それだけの時間をかけますか?
それも一回だけでなく、継続しますか?
誰かのために時間をかけるということは、
そのとき一回の「質」とそれを継続する「量」という両面で、
「めんどくさい」ことでもあります。
点字でなくても、たとえば、
道に迷っている人がいたから、声をかける。
友達がハンカチを落としたから、拾ってあげる。
これらはどうでしょうか?
これはできる!と思った方、
では仮に、この出来事が毎日起きたらどうでしょう?
毎日、毎時間、もしかしたら毎分かも。
「めんどくさく」なりませんか?
でも、でも、でも。
もし自分が逆の立場だったら。
自分がすごく方向音痴で、いつも道が分からなくなって、毎回友達に聞くとしたら。
そしてその友達が、いつも丁寧に道を教えてくれたら。
物をつかむのが苦手で、ついうっかり物を落としてしまうことが多いとしたら。
そしてそれを嫌な顔ひとつせず、いつも友達が拾ってくれたら。
あるいは何か悩んでいることがあって、何度も何度も誰かに相談したとしたら。
そしてその話を、いつもその人が優しく聞いてくれたら。
私だったら、とってもうれしい。
生きていてよかったと思うくらい、うれしい。
「めんどくさい」こと には、
それだけ人を幸せな気持ちにできるチャンスがあるということだと思っています。
「めんどくさいなあ」
そう思ったら、チャンス。
そこに人とのつながり、ひろがりが隠されている。
ちなみに私は今、大学のレポート課題に追われています。
大変だけど、でもきっと、これをいつも丁寧にやって提出したら、大学の先生は嬉しいだろうなと思います。
だから今も丁寧に、つくっています。
めんどくさいことほど大切に。
読んでくださってありがとうございました。
あおぴー