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人生で二度ホストクラブに行ったことがある(随分前)という話

ウォーカープラスで連載中の「メンエス嬢加恋・職業は恋愛です」
第8話「愛を売る男」が公開中です!


毎回「訳アリ」な男が客としてやってくる
1話完結の物語。

今回の客は愛を売る仕事をしている男…つまり「ホスト」です。


ホストクラブは楽しいのか?



私が過去二回行ったことがある、とはいってももう20年近く前の話。
どちらとも初回のみ。

結論から言ってしまうと、ぜえんぜん、楽しくなかった。
よくわからない、私にとって本当につまんない場所でした。

当時はテレビのドキュメンタリー番組で
ホストの特集をよくやっていた。
今はないけど、昔はね、濃くていいドキュメンタリーが毎週
あったのよ。

それで私もホストが登場する漫画を描きたくて、「取材だ取材だ」と称して
当時通っていたシナリオ教室の友人らと共に
心斎橋で結構有名なところへ行ってみた。
そのあと私はちゃんと(?)ホストの漫画を描いたりもしたから
取材の元はとったと思う。

二回目に行ったのは、これまた漫画の取材で、
そのときは編集者さんが連れてってくれました。
そのときに連載していた漫画の中にホストクラブが登場するんだけど
リアリティがなくて、編集者さん(女性)も、
「雰囲気見とかないとね…行きますか」という感じで
歌舞伎町で一番有名な老舗ホストクラブに連れてってくれた。
「仕方ない」という感じを醸し出してたけど、
結局、その編集者さんも一回行ってみたかったようだ(たぶん)。
編集者さんは、ホストにタバコの火をつけてもらっていて
「男に火をつけてもらえるって最高」と
呟いていた。
(私はタバコを吸わないのでわからないけど)

どちらのホストクラブ体験もぜんぜん楽しむところまでいかなかったけど、
雰囲気は味わえました。
ギラギラしていて怪しくて、「ここは私の来るべきところではない」という
感じがした。

ホストが登場する漫画は、その後もちょくちょく描いていて、
なんというか、「ホスト」!というとそれだけで
キャラ立ちできるので、便利、というか、
ホストっぽいキャラクターを描くのはとても楽しい。

で、そのあとは当然だけど行ってない。
社会見学としてはまあまあ楽しめた。けど
「一体何が楽しいの?」という場所だった。
初回三千円であっても、三千円がもったいない。
そんだけあれば大阪駅前ビルで2軒いけるやん。

まず、ホストの会話がつまらない。

みんな同じこと聞いてくる。
しょうもない中身の無い会話。
私は美容師との会話が死ぬほど嫌いで
今はもうキュービーハウスプレミアムしか
行ってないんだけど。
ホストとの会話は美容師と会話そのものだった。
上っ面だけの世間話ばかりして
どこをつついても本質は出てこない。
自分が嫌いになる場所。


しかし…


それもそのはず。
三千円ポッキリで飲み放題(薄い焼酎の水割り)
入れ替わり立ち替わり現れるホストとしゃべり放題。
(放題っていっても、ねえ…)
たぶん、そういう「お得感」があるようでは
ホストクラブ遊びというものの醍醐味は一ミリも
味わえない…のだろう、きっと。

たぶん、自分の気に入ったホストを指名して
そのホストをナンバーワンにしてあげるために
100万、200万、300万とポーンと使う、とか。
疑似恋愛、駆け引き、見栄の張り合い、生きるか死ぬかのデッドヒート。
ヒリヒリする感情が体験できる激アツな人生の劇場なのだ。(たぶんね)

でも、そういうのって初回のお試しでは皆無。
三千円で満足しようなんて厚かましい。

ホストクラブを楽しむ女性にとって、
ホストの会話が「おもしろくない」とか
そういうのぜんぜんどうでもいいのだ、きっと。
ホストにおもしろさ、なんて求めちゃだめだ。


でも、私は温和に面白く生きていきたので、
ホストクラブには二度といこうとは
思いません。



でも、ホストを描くのは好き!




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ぴのこ堂
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