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利益は努力で出すものだと思っていませんか?利益はデザインでほぼ決まるものですよ。と、黒字経営に強い税理士は語ります

黒字経営したいなぁ〜。

利益出したいなぁ〜。

みなそう思っているのではないでしょうか?

では、どうすれば黒字経営ができるのか?について指南してくれる教科書は少ないです。総合的にレベルアップを〜というのが真理ではありますが、中小企業だと時間と資源が少なくて、全体をレベルアップするのは時間がかかり、その前に倒産の危機に直面してしまいます。

そこで
一番クリティカルな部分をご紹介したいと思います。ここさえ押さえておけば大丈夫です。


この問題にご回答ください。

自動販売機

当社は自動販売機で飲み物を販売している会社です。
ある期の売上は1,000円でした(1本100円×10本)、仕入は700円(1本70円×10本)、電気代は年間100円で変動ないものと考えてください。この場合、利益は200円ですね。

200円の利益では少し心許ない。そうだ!売上20%UPすれば利益が増えるんじゃね?という、よくある経営会議の一コマ。

さて、利益はいくらになるでしょう?

①.社員さんの気合によって左右される
②.○○円(←自分で計算してみてください)
③.わからない

シンキングタイム!!!

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はい、正解を発表します。

正解は ③.分からないです。
なぜ分からない、になるのかは以下の図を御覧ください。


自動販売機2

売上20%UPという、あえて雑な問いかけをした事に違和感を感じた方は経営のセンスが良いと言えます。違和感を感じなかった方も大丈夫です。これで押さえてしまってください。

単価を20%UPした場合と、販売本数を20%UPした場合とで、利益が異なることが理解できたのではないですか?

現場での努力を無にするほど、値決めが大事なんだよ!
というのが今日のポイントです。

販売単価をUPするように最初にデザインする事が、黒字経営の幕開けです。

サッカーの試合前にフォーメーションを決めたり
野球の試合前に相手選手の苦手な投手を選択したり
釣りに行く前に仕掛けやルアーを選択するように

黒字経営の第一歩は、営業前のデザインでほぼ決まります。
営業前のデザインを間違えると、海釣りの仕掛けで渓流釣りをするようなものです。それで現場に、気合が足りなくて釣れないんだ!とキレる人、めっちゃ多いなぁ〜と感じています。

もう一枚スライドを

自動販売機3

はい、このパターンでも売上は20%UPしています。しかし、利益はむしろ減少。これは値引き販売を行ったからです。

販売単価をUPするように最初にデザインする事が、黒字経営の幕開けです。

という言葉の意味が分かっていただけたと思います。

どうか取引先に値引きを要求する事はやめていただきたい。
自分も値引き競争に巻き込まれますから。

上記、自動販売機の例の通り
まずは①単価アップを考えるべきです。次に②変動費が下げられないか?考えます。(変動費カットは顧客満足度が激減します。カットしても顧客満足度に影響の無いものだけにしましょう)
③客数増加は3番目です。労多くして実り少しとならないように。
最後に④固定費カットです。あまり利益は増えないのですが、顧客満足度は下がりにくい傾向があるので、着手しやすいという傾向があります。

①単価アップ(販売単価を@100→@120)
②変動費ダウン(仕入単価を@70→@60)
③客数アップ(販売本数を10本→12本)
④固定費ダウン(電気代を100円→90円)

※販売単価100円と仕入れ70円の差額30円を粗利(あらり)と言います。
この粗利を大きくする事が一番の近道です。経費をけずれ!と言っても、経費には変動費と固定費があります。仕入れを変動費と呼びます。変動費以外は全部固定費です。(金額が毎月変わるから変動費、ではないので注意)


はい!という訳で
利益はデザインするものだ。というお話でした。

どうすれば顧客満足度が下がる事なく、販売単価を上げる事ができるのか?現場の匂いを感じ取りながら楽しんで経営してみてくださいね。

ではまた!


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