見出し画像

高校生クイズに出た話②地区予選vs追試

引き続き高校生クイズに出た話。
前回の記事はこちら▼

A子の呼びかけに手をあげて
高校生クイズに出ることを決めた私たちは、
さっそく応募はがきを準備。
「アキエが代表っぽいよね!」
というA子の一言で私が代表者になる。
そしてさくっと応募はがきを提出。

ほどなくして我が家に
予選の詳しい日時などの書類が届いた。
2人に報告。
テレビでよくみるあの○×クイズみたいなのが
出来るってだけで楽しみで、
出場権が届いて妙にテンションがあがった。

女子高生は熱しやすく冷めやすい

出場権を手に入れた瞬間がテンションマックス。
そこで、すでにちょっと満足していた3人。
それはまるで、すでに出場を果たしたかのような満足感。
高校生って毎日楽しいしいろんなことが起こるじゃん?
そんな毎日のおかげで
高校生クイズへの意識は日に日に薄れていった。
そしてあがったテンションも正常に戻り、
高クイ(通はこう言う)の話が話題にのぼらないまま
楽しい毎日が過ぎていく。

そうして時は過ぎ・・・
ある日家でボケーっとテレビを見ていると
高校生クイズのCMが流れる。
ん?なにかを忘れているような・・・

あ!!応募しとったの忘れとった!

あわてて書類を探す代表アキエ。
地区予選いつだったっけ・・・

・・・Σ( ̄ロ ̄lll)!!

固まるアキエ。

「ヤバイ、書類がない」

なんてオチではない。
書類はあった。
書類はあったけど、あるものがなかった。
そう、それは時間だ。

地区予選

なんと

明日!!

今治で!!
(私たちの住む新居浜から車で1時間くらいの場所)

明日って・・・有機化学の追試の日やんけ!
(追試の前日にボケーっとテレビを観ていた件はお許しください)

A子には関係のない追試だったが
劣等生だったアキエとS子は受けないと・・・
単位がマズイ。

おまけに有機化学のタブチ先生は
「学校は休むな。
 風邪を引いても、熱が出ても休むもんじゃない。
 唯一休んでいいのは親が死んだときだけだ。」
が口癖の「欠席」を極端に嫌う先生なのだ。

ゼッタイヤバイ。

とりあえずA子に電話。

「高校生クイズの予選、明日だった!
 S子と追試どうするか相談するね・・・
 ダメなら、ほんとゴメン!!」

そしてS子宅へ走り、事を告げ相談。

「なんて言う?」
「いや、なに言うても絶対休ませてくれんって!」
「親も元気やし・・・(オイ)」
「もう、本当のこと言ってみるしかない…よね?」
「二人とも休むとなると理由つくれんもんね…」
「なんとか説得してみよや!無理ならあきらめるしかないよ」

と、腹をくくり、タブチ先生に電話。

「先生~(一応甘えた声で)
 明日の追試なんですが・・・
 実はみんなで高校生クイズに出ようと思ってまして
 明日がその地区予選で、今治であるんですよ~」

するとタブチ先生は

「あら、それはすばらしいですね~!
 いいことです。ぜひとも行ってらっしゃい。
 頑張っておいで~!!」

と。
なんと。
エールまでいただいてしまったのである。
逆に先生の口癖について
ツッコミたくなったくらいあっさりだったが
口は災いの元。お口はチャック。

ん。でも待てよ。

「せ、先生、単位は・・・??」
「はははっ、大丈夫大丈夫、追試はまた改めてしてあげるから」

うぉぉぉぉおおおおお!!
なんていい先生!!
マジで涙が出そうになった。

「Vivaタブチ!!」

あの頃の私たちの口癖だ。

まだまだつづく。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?