ものすごく遠くに来たような_博論日記(2023/12/24)
2024年3月31日の学位論文提出(目標)まで、あと96日(この目標については二転三転中)。
早朝バイトを終えて大学にやってきた。クリスマス及び年末商戦を迎え、スーパーは繁忙期。物量が増えているので、いつもの人数だと手が回らない。滅多にない5連勤(今日で4連勤目)で、気が昂っている。と同時に、今週は本当にいろんなことがあって、処理が追いつかずにぼんやりしている。
本当にいろいろあった。
1日ずつ、振り返ってみたい。
*
① 12/16(土): 深夜、私の関わった仕事を好きだと言ってくださっている方がいることを、ひょんなことから知る。それも私の意図せざるところ、仕事の細部を気に入ってくださっていた。嬉しい。とてつもなく嬉しい。
今まで「とてつもなく嬉しい」という気持ちは、自分が意図して、努力して、願って頑張ったことが報われた時に生まれていた。だから、意図せざるところから「とてつもなく嬉しい」が生まれたことに少し驚き、そして、こういう喜びもあるのだなあ、としみじみとした。
その仕事を振り返っていたら一向に眠れず、徹夜。
② 12/17(日): バイトの後、小熊英二『基礎からわかる論文の書き方』(講談社現代新書)をガイドに研究を組み立て直す。理路が整然としてきて、これまで悩んできたことに対してブレイク・スルーが起こる気配を感じる。
夜は相方とサイゼリヤでご飯。訥々と①の喜びを話したところ、「よかったね」と言ってもらって喜びが増す。ミラノ風ドリアがご馳走に感じられた。
③ 12/18(月): ゼミのレジュメを作成する。「レジュメ〆切」という、ゼミに関わる第一関門を突破。
④ 12/19(火): 『 大阪の生活史』の打ち上げ 。行ったことのない歓楽街(堂山)。初めて目にする風俗店の案内所。そのすぐそばの神社の植え込みに潜り込むイタチ。喧騒とあちこちから漂うおいしそうな匂い。
打ち上げ会場「Lateral」の中には、人、人、人。高揚した空気、エネルギーに満ち溢れていた。
「「打ち上げって何するんですか」って聞かれて、何するんやろうってなって、ビンゴすることにしました!」と岸先生。小さなガラガラをちんまりと回す岸先生がとてもよくて、「おさい先生に(その姿を)どんくま化してほしい!」と思った。
ビンゴになった人が壇上に上がって、「『大阪の生活史』に関わってどうだったか」を話すのを聞く。とにかくおもしろい。岸先生セレクトの景品もよくて、その人が何を選ぶのかも含めて楽しかった。席が近かった人たちとも話が弾んだ。
いろんな人がいたけれど、みんな同じプロジェクトに向き合ったという共通点でしっかり結ばれていて、されど見聞きし考えたことは重なるところはあれど違っていて、それを聞くのは終始、刺激的で楽しかった。
3時間半滞在したが、体感は1時間くらい。本当にあっという間だった。ふわふわしながら阪急に揺られ帰洛した。
岸先生にサインをお願いしたら、「研究がんばろう!!」と書いてくださった。嬉しい。うん、そうだ、がんばろう!!
⑤ 12/20(水): ゼミのスライド資料を作成するためにフィールドノート・写真を振り返る。一番最近行ったフィールドワークも、もう1年と2ヶ月前になってしまった。次はいつ行けるだろうか。もっとあんなこと、こんなこと聞いておけばよかった、記録しておけばよかったと思いつつ、いや、案外記録しているもんだぞ、それをしっかり拾おう、などと思いを巡らせる。
⑥ 12/21(木): バイト連勤1日目。のち、ゼミのスライド資料作成・週一の定例ミーティング。スーパーバイザーの先生から発表の方向性にオッケーをいただいて一安心。『大阪の生活史』の話をしたら、その場でポチッと購入してくださる。大阪出身で大阪在住の先生ということもあり、とても嬉しい。
その後、スライド資料を日本語で完成させ、次に英語版を作成。
2時間ほど仮眠したが、ほぼ徹夜。
⑤ 12/22(金): バイト連勤2日目。午前中にレジュメの文献リストを修正。すべての資料をクラウドにアップロードし、午後一番にゼミ発表。質問もたくさん出て、前向きなコメントもいただき、炎上せずになんとか終わった。私にとって最後のゼミ発表。もし来年度も在学したとしても、ゼミ発表はもうしない。これまで何度ゼミ発表には苦しめられてきたことか。最後、ちゃんとノルマをクリアできてよかった。
夜は、後輩たちによる「おでんを食べる会」に急遽参加することにした。いつも翌朝に早朝バイトが控えているので夕方には帰宅してしまうが、炊き出し用の鍋に大量に仕込まれたおでん(30人分はあったと思う)があまりにおいしそうで、誘惑に負ける(後輩たちは、昼間から大根を下ゆでし、牛すじを仕込み始め、ゆで卵も作っていた)。
楽しく過ごした後の帰り道、なぜかバス停に足が向かず、大学から四条まで歩いた。お酒を飲んだわけでもないのに、冬の冷たい風が気持ちよかった。
⑥ 12/23(土): バイト連勤3日目。家に帰ると眠ってしまうし、かと言って大学に行くパワーはない。ということで、カフェで作業をする。
カバンの中を整理したり、家計簿をつけたり、日記をつけたり、刺繍をしたり、少しずつ自分を日常へとソフトランディングさせていく。研究にも手をつけることができた。
15時には帰宅し、コーヒーを淹れて母と進々堂とタカキベーカリーのシュトーレンを食べ比べた。
「2本の論文の修正が最重要・最優先事項」ということを、改めて認識。
(ちなみにシュトーレンは、
進々堂: みっちり、ナッツ感強い、ホワイトチョコレートコーティングでしっとり
タカキベーカリー:比較的ふんわり、オレンジピールとおぼしき柑橘とシナモンがきいている、粉糖コーティングで「じゃくっ」と食感)
*
そして、今日である。
研究室の暖房をつけて温かいわかめうどんを作り、お腹から身体をぬくめてもなお、どこか落ち着かない。なかなかこのnoteを書き始めることができず、ひたすらメールボックス内のいらないメールを消去し続けていた(Google ドライブのデータ使用量が、無料プランの容量ギリギリに達している旨、通知が来た)。
いろんなことがあった1週間だった。
なんだか先週いたところからものすごく遠いところに来たような気がする。
今日のトップ画は、2005年の12月25日に撮影した写真だ。18年前のクリスマス前後、私は小笠原諸島父島の海洋センターにいた。海洋センターはウミガメや鯨類の調査・研究を行っている施設で、私にとっての初めてのフィールド体験(インターンシップ)の場だった。
クリスマスを島で迎えた私を気遣って、スタッフの方々が地域のクリスマス会に誘ってくださった。プレゼント交換に混ぜてもらったことや、島の方のご自宅でもんじゃをご馳走になったことなどが懐かしく思い出される。
思えば遠くまで来たものだ。
先ほど昼休憩に、博士論文を完成させた後輩を祝って、大学のシンボルの時計台前で、製本した論文を持つ彼女を撮影してあげた。とても清々しい顔をしていた。
私が彼女の立場になる瞬間は、きっと訪れる。そう遠くないうちに。
だから頑張ろう。とにかく投稿論文の修正。やるぞ!
*
<To Do>
・投稿論文1:修正(1月31日〆切 )
・投稿論文2:修正(1月31日〆切)
・システマティック・レビュー:二次チェック中
・博論本文:
3月31日?(予備審査委員会立ち上げ願い)
5月予備審査?
7月口頭試問?
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