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ヒツジを脱せよ_博論日記(2024/09/16)

非常勤講師として最初の講義を終えた。

うまく伝えられたかというと心許ない。初回、オリエンテーションということで「社会とはなんぞや」といった抽象的な話をする必要があったのだが、説明の仕方が荒かった自覚がある。次回からは具体的な話に入るので学生さんもイメージしやすいと思うのだが、丁寧に説明することを心がけたい。

<次回意識すること>
・要点を抑えながら明確に話す
・講義中に飛び出したパス(発言)を性急にゴールに持って行くのではなく、一旦トラップして、ドリブルして、時にまた学生にパスを返したりして段階を踏んでゴールに導くようにする

ぐだぐだなところもあった(その最たるは、MacBook AirをHDMIに繋ぐコネクタを自宅に忘れた。教務にパソコンを借りて事なきを得たが、冷や汗をかいた)が、一応、講義としてはなんとかかんとか形にはなったと思う。これで「よし」としよう。

いやしかし、エネルギーを多量に使ったのだろう、講義後に非常勤講師室で感想シートのチェックをし、ふと一息ついたら猛烈な眠気が襲ってきた。
帰宅しよう。大したことはしていないが、ひとまず初回が終わったということで、おいしいコーヒーを飲みにいこう。ガツンとしたやつ。

電車で爆睡してHPを回復させ、久々にElephant Factory Coffeeにやってきた。

ドアを開けると薄暗くコンパクトな店内はコーヒーの香りに満ち満ちていて、気持ちが一気にほどける。ここのお店のコーヒーはcupとmugの2サイズある。今月のお豆はコロンビアということで、cupサイズを頼んだ (850円)。私にとっては贅沢な価格帯のコーヒー。ドリップしてくれている間、ぼんやり店の空気に身を揺蕩わせた。今日は祝日だったことを思い出す。

コーヒーは私の期待した通りのコク深い、ガツンとした味わい。思考が流れ始めた。

8/24(土)にnoteを書いてからしばらくnoteの間隔が空いてしまった。その間何をしていたかというと盛大に駄々をこねていた。というのも、27日(火)に主査の先生とのミーティングがあったのだが、そこで「非常勤講師が始まる9/16までに論文なんとかしないと!」と発破をかけられたのだ。その場では頑張ろうと思い、スケジュールを決めたのだが、どうしても手につかない。

28日(水)論文手につかず、過食・浪費・過眠。
29日(木)論文手につかず、過食・浪費・過眠。
30日(金)2日続いて追い詰められ、仕事を休んで寝込んだ。
31日(土)の朝バイトは何とか行ったものの手帳を開く気力もなく、その日に病院の予約が入っていたことも忘れてバイト後に家へ直帰して布団に潜った。
9月1日(日)の朝バイトは布団から出れずに欠勤(電話連絡はできた)。
2日(月)職場に復帰できたものの論文手につかず、過食・浪費・過眠。
3日(火)論文手につかず、過食・浪費・過眠。
4日(水)論文手につかず、過食・浪費・過眠。

5日(木)流れが少し変わる。
      ふと思い立って今までしたことのない行動に出た。普段、経験(フィールドワーク関連など)と食にはお金を遣っても、モノに対してあまりお金を遣うことがないのに、高額のモノを買う(講義用のスラックス、フォーマルな印象のするメガネ)。
     とりあえず、放棄していた手帳を書く習慣に立ち戻れた。
6日(金)相方と勉強会。勉強会に合わせて作業を始める。論文②のIntroduction修正案の論理構成をチェックしてもらう。
7日(土)、8日(日)非常勤先からのメールに対応。授業システムの準備。
9日(月)残業して論文手につかず。

10日(火)流れが完全に変わる。
     主査の先生とのミーティング。再度「非常勤講師が始まる9/16までに論文なんとかしないと!ね!」とスケジュールを組み直す。そのスケジュールが以下の写真だ。

11日(水)にnoteでこのスケジュールをつぶやくことで、16日まで走る決意を固くした。以降、約2日遅れであるものの、毎日なんらかの作業をして写真のスケジュールを追いかけている。ようやく論文が前に進み始めた。

いったいなんでこんなギリギリまで動けないのか。特に、主査の先生の1回目の激励にはなんで対応できなかったのか。今は対応できているのに、本当によくわからない。わかることは、何も工夫をしないでいると、プレッシャーがかかったりダブルバインドに陥ると、言語化を拒否する漠然とした不安に包まれて過食と浪費と過眠とにのめり込んでいってしまうということだ。
工夫って? 今回は装いにお金をかけることと専門外の相方が専門外なりにコメントできるギリギリの範囲いっぱい、論文の相談に乗ってもらうことにした。「困っている」ことを棚上げしてご飯を食べたり遊んだりするのではなく、「困っている」ことを題材に勉強会に付き合ってもらえないかと頼む。優秀な相方を消費するようで少し気兼ねがあったのだが、これは消費ではなく相乗効果の苗床であると信じて、頼ることにした。

これらの動きのトリガーは、主査の先生がスケジュールを一緒に考えてくれたことだ。かえすがえすも、今の私には主体性が欠如している。怯えて座り込んでいる羊の私を、主査の先生がシープドッグさながら「バウ!」(さあこっちだよ!)と誘導してくれたような格好だ。一度目の「バウ!」では足が動かずお尻を落として草むらに座り込んでいたところ、もう一声「バウ!」と言われてぼのぼののように汗をかきながら立ち上がってえっさほいさ動き始めた。論文に対する私の主体性は、いったいどこに行ってしまったのか。

データをとってからどんどんどんどん時間が経っている。査読されてからどんどんどんどん時間が経っている。早く世に出さなければ。「こんなんでいいのかな」とかいう自己否定をしている場合ではない。
研究室を離れた後も、親身になって「バウ!」と言って下さる先生はそういない。先生のご厚意も、負担も、Publishという形で昇華させなければ。

主体性は、自分の選択を肯定し続ける実践で根気よく育てる。明日もコーヒを淹れてお味噌汁作ろう。
明日は仕事を早退して、研究チームの先生のところに論文①、②の相談をしに行く。その後、夜に主査の先生のところにその報告に行く。要領よく相談するために、早起きして準備しよう。ということは、このnoteを書いたら寝なければ。

過眠することが多いわりに、覚醒時は寝つきが悪い。今晩も少し心配だが、ゲーム実況者・牛沢さんの「ドラえもんのどら焼き屋さん物語」の動画を流しながら、安心して眠ろうと思う。

<To Do>
・投稿論文2本(9月中)
・博論本文:
  11月(予備審査委員会立ち上げ願い)
  12月予備審査
  2月口頭試問
 3月修了


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