映画「ボーはおそれている」感想(ネタバレ)

ボー…頑丈だなあ…。


中盤から終盤にかけてはこんな感想しか出なかった。

多分疲れてた。


3時間は長ぇです。

観終わった直後は割と晴れやかな気持ち。

なんだろう…え~???って、半笑いでジェットコースターのベルト握りしめながら、めちゃくちゃ振り回されたみたいな感じ。

頭めっちゃあっちこっち揺らされて首がくがくだけど、ははは、おもろ~~~~、わけわかめ~~~って感じでした。


面白いけどもう一回見るとかは無理やな!!!長いんだよ!



予告が流れ始めた頃に、星野源さんのインスタストーリーで紹介されていて、

さわりの部分を見て、うーん…、あんま見たことないタイプのやつか…。

とスルーしていましたが、星野さんのYELLOWMAGAZINE+でアリアスター監督との対談が掲載されたり、

話題に出したりされているのを見て、自分から観ることのないタイプの映画だからこそ見るか。

ポイントも溜まってるし!と勇気出して観に行きました。


事前の情報としては、予告とツイッターの薄目感想から

・母が死ぬ

・不条理

・長い

・疲れる

・わけがわからない

あたりは覚悟していました。


冒頭は不穏なものの、ああ、そういうシーン…とわかりつつ見ますが、ここからすでにこの映画に通底しているヒステリックな怒りが漂っていた。


ていうかあの街、やばない!?

全裸のおっさん、三人殺してるのになんで捕まってないんだよ!?

ボーも全裸で街走って車に轢かれるのに、なんで生きてる…。

頑丈…。(はい、一回目)


星野さんが、「ゲラゲラ笑って観た」と言っていたのをちょっとでも体感できたらうれしいな。

でも、私、星野さんの感覚、わっかんねえ~でも好き~~~、のタイプだから、

期待しないでおこーっと、で行ったんですけど…


声出していいなら笑ってたわ~!ってシーン、結構あった!

おおお、おお…星野さん…これっすか、これ笑った感じっすか…!?おおお…!!!

みたいな、謎の感情をわかせながら見るという、変態な楽しみ方をしました。特殊。


ボーなんであんなとこ住んでいるの?

路上にいる人たちはゾンビなの?あの侵入の感じは完全にゾンビ映画のそれだったよ?(ゾンビ映画見たことないだろ)(イメージ)

やべえキャラ達が大勢いて、あんなところにいたら、私はその時点で終了だ…。


全体的に「えええ?なんでそうなるの~?ええ~??(笑)」って笑っちゃう感じでした。

誰も笑ってなかったから我慢したけど。

風呂場のとか、マジ何あれ。パンフレットチラ見したら、これの元になった作品が「不条理コメディ」と書かれて、それか、となった。

不条理だしコメディ。悲劇は喜劇。悲喜劇。

風呂場の天井おじさんは爆笑必至だった。すげえなおっさん、いつからそれしてたん。

帰ってきたときからか。


音量上げたの誰だよ…統合失調症の人がいたのかな…。

そんで壁が揺れるくらいの音量出せるスピーカーってなんなんだよ…。

あそこ笑ったな…。

この街での一連の流れはボーが可哀想で同情してしまうけど、

なんでお前はこの街に住んでいる…???と、同情するたびに思い至って真顔になる。


あと、普通に死体が落ちているのは何。

警察も完全にコント。


きっといろいろな暗喩があるんだろうけれど、知識がなさすぎて全然受け止められず、すまんな…という気持ち。



私は家とか建築物とか、インテリアとか、西洋の感じが大好きなので、

轢かれた後のおうちとか(表現)、母の家とかで、垂涎ものでした。すってき~…起きてることはやっべえ~…。


あと、無茶苦茶具合でいうと、まさに悲劇なんだけど、あの兄と一緒に戦場に行っていた男の人、やべえよね。

ちょっと笑ってしまう…ごめん…笑うことじゃない…でも、…。

きた~~~~!!こええ~~~~!!!!って何度もなって…なんだろう…。


あの轢いた人たちは何?母に雇われたのかい?

あのチャンネルはなんだい?

早送りした際にざーっと流れた映像で、ヒッチハイク前の森から出てくるところと、立派な家で足投げ出してるのと、最後の船に乗るところは記憶に残っているんだけど、…あれはなに????


基本的に「あれは何?なんなの???」と大人を質問攻めにする子どものようになってしまいます。


めっちゃガラス突き破るし、意識めっちゃ失うし、多分感電もしてるし、ボー…頑丈…。

ヒッチハイクの運転おじさまは巻き込まれなかったんだね、よかった。

母の遺体を発見した後にめちゃ混乱の中なのに、更に混乱しているボーに優しくしてくれた配達のお兄さんも無事かな…。

…。え、…あれも…支配下の可能性ある…??



なんか、全部を支配しようとしていることへの強烈な反発を感じながら終わったなあ。

え!終わりっすか!!!?ってなってたけどさ、同時に。

あれは何なのかな…内省にしては母の姿が強すぎるよね…。

あと、めちゃくちゃ水面波立ち続けてて…え…ピラニアいますか…?ってなりながら見てた。


セックスシーンはさ~、上側が死ぬんだろうなあと思ってたら、ほんとに死んで、え~?ってなったね。

え?ダッチワイフとしてたって落ちかな??と思ったけど、あれ…マジで死んだ感じで進んでますね…?

え…??


いや、どのシーンもさ、一瞬、あ、こういうことかな…と思わされかけて、

え…???…え……?????

ってなって次のシーンに行くから、もうほんと、ジェットコースターだよ。

なんか、錯視を活用したコースのジェットコースターに乗せられてるみたいな感じ?

はあ~?おもろ~~~!? ってなる気持ちと

え!?ちょ、思ったのとちが…おえ~~~(酔う)って気持ちとがMIX。


一番置いてきぼりくらってたのは、あの演劇シーンからのボーの内省みたいな絵本みたいなやつかな。

あれ、なんだったんだろうねえ…。

ボーが望んだ物語と現実の折り合いをつけた形か何かかな…?

最後は現実に引き戻されてたけど。



っていうか、あのでっかいち〇こは何?(真顔)



でっかいち〇こと八つ裂きお兄さんが激闘してたんだけど、

あれ、何?(真顔)

バタ足しながら爆笑してたよ(心の中で)


でっかいち〇こ、睾丸(書いてもうてるやん)めった刺しにされてたけど勝ってたね…。つよ…。


何、あれ?(三回目)

男性性の象徴とか言われちゃうのか?男性はそれでいいのか??よくなくねえ???



なんか、ちらっと見た記事か何かで、アリアスター監督の描く家族、みたいな記載があったんだけど、

なんだろな…全部知るとか、辞めた方がいいよね…って思ったよね。

千里眼とか、いらねえよな…って思う…よね…。

人間だからさ、全部知ったときに、期待してたのと違うのがきちゃうと…めっちゃ、憎しみになるじゃん…。

母、最終的に息子に対しての気持ちが「憎しみ」にラベリングされてしまったの、ええ…(絶望)ってなるわ…。

母の方が厳しいよ…あの愛嬌たっぷりのメイドを…息子の愛を確かめるために…金で…おええええ…。


あの、轢いた家族は何だったのかな?


母がすべて支配しているみたいな感じで、すごく怖いよね。

母の家の私たちの旅、と書かれていた閲覧コーナーみたいなのに、めっちゃボーいるし、ボーが住んでいた街もあったよね?

なんか…更生地区、みたいな書き方されてたり、ボーの写真に発達障害云々とかあったり…ええ…??

母の会社はなんや?広告代理店とかか???


あとてめえセラピスト!!!!守秘義務とかねえのかお前は!!!!!



これ演じてて気が狂わないのか…?と心配になった。ちゃんとケアしてね…。


なんか、トニがさ…トニが心配なんだよね…。

やばい子やな…ってなったけど…いや、最終多分死んだみたいだけど…。

兄に傾倒?した両親で、アイドルまみれの部屋に急におっさん着て…やべえ薬に浸かってて…。


現実は何一つとしてない。みたいな感じだったな。

それぞれのシーンに「…趣味悪!」みたいなカットがあり、うわあ…とドン引きしながらみてしまう。


鑑賞済みの人向けの解説ページが公式から出されていたので見てみた。

…うん!よくわかんないのは変わらないけど、いろいろオマージュしている映画を教えてもらった。(案の定全部知らない…)

ボーに見えている世界、ボーが認識している世界なのであって、現実かどうかは不明、ってことかな。


まあ、わかる映画がすべてじゃないって、綾野剛も言ってたし…。

いいなと思ったら応援しよう!