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VRChatの音楽イベントに参加する時に読むノート


VRChatの音楽イベントについて

ご挨拶

はじめまして。私はVRChat(以下、VRC)上で音楽イベント OpenMicBar SpotLightTalks(以下、SLT) を運営している青猫と申します。
このNOTEは、ある程度VRCの基礎知識は知っているという前提で、特にSLTなどのVRChatの音楽イベントに参加するに当たって知っておいて欲しい知識や、ゲームの設定などを案内させて頂きたく作成しました。
(VRCの基礎知識については[JP]Tutorial worldなどをご覧下さい。)
これからVRCの音楽イベントに参加される方にお読み頂いて、VRCでの音楽生活を楽しく過ごして頂ければと思います。

イベントの参加方法およびルール

VRCのイベントにおいては、イベントそれぞれに参加方法とルールが設定されている事がほとんどです。

【イベント参加方法】
①GroupOnly(Group+も参加方法は同様)

グループオンリーの場合、イベントが開催されるグループに参加してから、開場時刻になったらグループインスタンスにJOINします。
②FriendOnly(Friend+・PUBLIC開催も参加方法は同様)
フレンドオンリーの場合、主催者とフレンドになってから、開場時刻になったら主催者の居るインスタンスにJOINします。
③InviteOnly
インバイトオンリーの場合、主催者とフレンドになってから、開場時刻になったらRequestInvite(リクエストインバイト)を送信して、返ってきたInvite(インバイト)を承認してJOINします。

◆Point◆
InviteOnlyのイベントに参加する時に、間違って主催者にInviteを送信しない様にご注意下さい。
おおよそ、この3種類でイベントが開催される事が多いです。

【イベントルール】

①アバターのステータスランク指定

アバターにはそれぞれ表示する時の負荷によってランクが設定されます。
Excellent(エクセレント・黄緑)
Good(グッド・緑)
Medium(ミディアム・オレンジ)
Poor(プアー・朱色)
VeryPoor(ベリープアー・赤色)
の順番に表示する負荷が高くなっていきます。
音楽イベントでは、主にExcellentからPoorまで使用OKかつVeryPoor禁止のルールが設定されている事が多いです。
場合によってはMediumまでの指定だったり、全員指定アバターへの変更を指示される場合もあります。

◆Point◆
自分のアバターのランクを確認するには、メニューを開いたまま真上を見て自分のネームプレートのそばにあるランク表示を確認する。
またはアバター選択画面の右下の「ViewDetails」を選択してランクを確認して下さい。

②アバターの機能・外見など
アバターには色々な機能を仕込んだり出来ますし、外見も様々です。
音や光や他人のアバターに影響を与えるギミック(Sit判定など)を仕込んでいるアバターは、故意じゃないとしてもステージのパフォーマンスを妨害してしまう事があります。
大きすぎるアバターや派手に光るアバター(エミッションやパーティクル)なども、他の来場者の観覧の妨げになる可能性があります。
またアニメキャラクターや個人制作物などの著作物や、実在の人物の肖像を模倣・コピーしたり、ゲームからリッピングして制作されたアバターは、第三者の権利を侵害している可能性が高いので使用を控えて下さい。
特に同時にYoutube配信をしているイベントなどでは、万が一権利的に問題が無いとしても、その場では判断が難しい為にインスタンスから即時キックされる可能性が高いです。
これらのアバターは音楽イベントに参加される時は使用を控えて下さい。

◆Point◆
もちろんイベントごとに指定は違いますが、基本的に他人の権利を侵害するものや他人の迷惑になるアバターや行為を許可しているイベントは少ないです。

③イベントのレコーディングなど
VRCでは写真を撮る機能が標準で実装されていますし、またストリーミングカメラとPCの機能を使えばプレイ画面を録画する事が出来ますが、イベントルールでこれを禁止している場合があります。
大多数のイベントでは、写真は制限されていないが録画や生配信などは禁止されているという場合が多いです。
理由としては使用楽曲の著作権関係の理由だったりイベントの方針だったりと色々ですが、イベントを撮影する際、特に配信したり動画を撮影する前には必ずイベントのルールを確認して順守して下さい。

SLT定期営業でのルール 】
・①アバターランクはExcellentからPoorまで!VeryPoorは使用禁止
・②の内容に準拠します。他人の迷惑になる行為は全般禁止です。
・③写真のみ許可。生配信や動画撮影や音声録音は基本的に禁止です。
(③について、PR目的などの理由で撮影・配信などをされたい場合は店長までXのDMでお問合せ下さい。)

VRCの設定(音楽・ボイスチャット)

音楽イベントで演奏の音を流す方法

音量調節

VRCの音楽イベントでは、演奏や音楽を流すために使われている方法にいくつか種類があります。

①ボイスチャットから流す
ワールドに演奏や音楽を流すギミックが実装されていない場合や、Quest単体での参加が出来るイベントなどで使われます。
この場合、演奏の音量調節はボイスチャットと同じ扱いになります。
②TopazChatやVRCDNなどを使用してワールド音声として流す
Worldに生演奏のギミックが設置されている場合はこちらになります。
動画プレイヤーなどと同じ扱いになり、ワールド音量で調節します。
ちなみにSLTでは基本的にTopazChatを使用しています。
③アバターオーディオから流す
パーティクルライブなどに代表される、アバターにあらかじめ組み込まれた音楽を使用するライブは、アバターオーディオの音量で調節します。
残念ながら荒らし行為において使用される事もありますので、イベントに参加しない時は音量を低めにしておくことをおすすめします。

次に音楽イベントに参加するための事前設定およびイベントで使用する設定項目の説明をします。

Allow Untrusted URLsの設定

Allow Untrusted URLsの許可

VRCの音楽イベント、特にPCのみ対応している日本リージョンでのイベントでは、TopazChatという配信サービスが使用されている事が多いです。
このTopazChatの音声を受け取るために、Allow Untrusted URLs の設定項目のトグルをONにしておいて下さい。

ボイスチャットについて

VRCの音楽イベントでは雑談が禁止されていないイベントもありますが、そういったイベントに参加される時に設定する項目を説明します。
SLTの定期営業においても雑談は禁止されていませんが、ステージの周辺においては演奏中の雑談はご遠慮頂いています。
またインスタンス内においてボイスチャットでの楽器演奏もご遠慮下さい。

①ボイスチャットの音量
自分以外のボイスチャットの全体音量については、前述のボイスチャットの音量調節の方法で調節して下さい。

②自分のマイクの設定

自分マイクの設定

◆Point◆
①=出力が低いマイクを使っている場合、Mic Activation Thresholdの値が高いとボイスチャットが途切れがちになります。
またボイスチャットから自分が演奏する音声を流す場合は、これを0%に設定して下さい。(演奏が途切れる為)
②=PushToTalkの設定だと発話キーを押している間しか話せません。
Toggleに変更する事をおススメします。(ボイスチャットから演奏する時は、この設定は必須)

③イヤーマフモードの設定

イヤーマフモードの設定

VRCには、指定した距離以内のボイスチャットだけ聴こえる状態にする機能(イヤーマフモード)があります。
音量調節のメニューの下の方にありますので、こちらを設定する事によって混雑したイベント会場においても、快適に会話をすることが出来ます。
また演奏に集中したい場合においても、聴こえる範囲を狭くする事でとても有効に使う事が出来ます。

◆Point◆
詳細設定の中に、イヤーマフモードにアバターオーディオを含める設定がありますので、そちらが設定された上でイヤーマフモードになっていると、パーティクルライブなどのアバター音声が聴こえなくなる場合があります。

④口パクの設定・スライダースナッピング
VRCのPCーOnlyで開催されるライブイベントでは、ワールドから音声を流して演奏する事がほとんどです。
その際、不自然にならない程度にアバターの口を動かす為、極小音量で口からボイスチャットの音声を流して口を動かすという表現をする事があります。
ステージ上の出演者から小さい音量でボイスチャットが流れている場合は、そういった意図があると理解して頂ければと思います。

◆Point◆
出演者側としてこの設定をする時、Mic Output Volumeを1~2%にするにはスライダースナッピングの設定をOFFにする必要があります。

VRCの設定(グラフィック・セーフティ設定)

ステージ演出について

SLTもそうですが、VRCのステージにはパーティクルやリアルタイムの表現を組み込んだ演出システムが実装されている事があります。
その演出システムをきちんと表示する為に、いくつか確認して頂きたい設定項目があります。

グラフィック設定①

①パーティクルの物理計算設定
ステージ演出に使用されているパーティクルには、オブジェクトに衝突するものや重力の影響を受けるモノがあります。(例:重力で落下して地面にあたると跳ね返る雨など)
その衝突する物理計算の正確さなどの設定で、負荷が高いと感じる場合はクオリティーを下げて頂いて、もしパーティクルの見た目が不自然な場合はクオリティを上げて下さい。
②パーティクルの表示数制限
パーティクルの表示制限が掛かっていると、ステージ演出が不完全な状態で再生されてしまう事が多々あります。
パーティクルライブやステージ演出などのパーティクルが多数使用されているイベントに参加する前は、必ずOFFにして下さい。
③リアルタイムライトの表示設定
ステージをリアルタイムライトで照らしている場合、こちらのクオリティ設定が低いとステージが真っ暗になってしまう事があります。
ステージの見た目が不自然な場合はクオリティを上げて下さい。

PCの性能に合わせた描画負荷調節

グラフィック設定②

①プリセット
搭載しているグラフィックボードなどの性能に合わせて、プリセットで設定を変える事が出来ます。
②アンチエイリアス
描画を滑らかにする機能ですが、負荷が高いので基本的にDisabledに設定して、性能に余裕があればクオリティを上げてみて下さい。
③シャドウ
影を描画する設定のリアルタイムライトがワールドに設定されている場合の影の描写クオリティの設定です。負荷が高い場合はクオリティを下げてみて下さい。

PCの性能に合わせたアバター表示設定

アバター描画設定

①高負荷アバターの非表示設定
前述のアバター負荷ステータスランクで制限を表示制限を掛けます。
もしアバター負荷ランクの指定がないイベントに参加した時に、負荷が高くPCの動作が重いと感じた場合、VeryPoorのユーザーを非表示にする事で負荷をかなり軽減する事が出来ます。
但し、出演者のアバターはVeryPoorである事が多いので、非表示になってしまった場合は後述する方法で個別にアバターを表示する必要があります。
②アバターデータ容量での非表示設定
アバターデータダウンロード時(データ圧縮時)およびアバターデータ展開後(データ解凍後)のデータ容量で表示制限を掛けられます。
但し、パーティクルライブなどを組み込んだアバターは容量がかなり多くなりますので、パーティクルライブの出演者が非表示になってしまった場合は個別表示が必要です。
③アバター表示の最大数および範囲設定
他プレイヤーのアバターを設定した数だけ表示したり、自分を中心に何mの範囲で表示するといった制限を掛ける事が出来ます。
距離によって出演者のアバターが非表示になってしまった場合は個別表示が必要です。
④フレンドのアバター表示設定
他の表示設定に関係なく、フレンドのアバターは常に表示する設定です。
⑤プレイヤー毎の表示設定の有効化
出演者のみ個別で表示する時に使用しますので、こちらはONに設定しておいて下さい。

Shield Levelの設定

Shield Levelの設定

Shield Levelの設定では、あらかじめ設定されたプリセットを使用して、ユーザーのプレイヤーランク(経験値の様な物)によってアバター表示設定を変える事が出来ます。
①Maximum=一番制限が強いモードで、特に負荷が高いイベントなどに参加した時に使います。
②Normal=標準の制限モードで、普段はこちらに設定しておくことをおススメします。
③None=無制限モードなので負荷が高くなりますが、写真を撮影する時などの見た目を気にするシーンで使用します。
④Custom=プレイヤーランクごとに表示設定を自由に変更出来ます。

◆Point◆
Shield Levelでの制限を掛けた場合、アバターの機能ごとに個別にキャンセルされてしまう事があります。
フレンド以外のアバターがどこか見た目がおかしかったり(カスタムシェーダーがキャンセルされている)、アバターに組み込まれた音声が聴こえない時は、この設定が影響している事があります。

個別プレイヤーのアバター表示設定

個別プレイヤーのアバター表示設定

他の表示設定で制限を受けてしまったプレイヤーのアバターを、個別で表示する事が出来ます。出演者が非表示になってしまったり、アバターの見た目がおかしくなっている場合などは、この手順で正しく表示して下さい。

ネームプレートの表示設定

ネームプレートの表示設定

ライブイベントに参加した時には他のプレイヤーのネームプレート(名札)が邪魔になって見づらい事がありますので、こちらの設定で非表示に出来ます。
没入感も向上しますので、特に小さいライブハウスなどでライブを楽しむ場合はネームプレートを非表示にする事をおすすめします。

◆Point◆
ネームプレートを一時的に表示したい時は、メニューパッドを開けば表示されます。

TopazChatについて

TopazChatとは

VRChatの日本リージョンで開催されているPCーOnlyの音楽イベントでは、大多数のイベントでTopazChat(https://booth.pm/ja/items/1752066)というサービスが使用されています。
TopazChatは、低遅延で演奏などの音声をVRC内のワールドにストリーミング出来るという素晴らしいサービスです。

このサービスはVRC公式が用意した機能ではなく、エンジニアのよしたかさん(https://x.com/tyounanmoti)が個人で開発されて、さらに自己負担でサーバーを契約して提供してくれています。
またサーバーのソフトウェアのライセンス料はVoxelKeiさん(https://x.com/VoxelKei)が負担してくれています。

TopazChatは、音楽イベントとして開催される前の初期のSLTにおいて、ボイスチャットで演奏してくれていたとあるピアニストさんの素晴らしい演奏を、高音質で綺麗な音で聴いて貰える様にしたいという思いから、よしたかさんが制作してくれました。
(そのらじ#237 https://www.youtube.com/watch?v=q4r2ruMYw74より よしたかさん談)
SLTにおいては開発の初期段階から、ほぼ毎日の様に実装テストなどで協力させて頂いており、音楽イベントとしてのSLTの歴史はTopazChatと共に歩んできたと言っても過言ではありません。

その後、運用がシンプルで簡単である事や、低遅延かつ高音質であることなどその有用性が認められて、日本リージョンでは大多数の音楽イベントにおいて使用される様になりました。

TopazChatの音声が聴こえない場合

TopazChatの音声が聴こえない場合、上から順番に試してみて下さい。

①前述のAllow Untrusted URLs のトグルがONになっているか確認する。
②TopazChatの音声はWorld音量で流れているので、World音量が上がっているか確認する。
③ワールド内に設置された【Resync】(ローカル同期)ボタンをクリックする。
④一度インスタンスに入りなおす。(Rejoin)
⑤VRChatを再起動する。

◆Point◆
まれにウイルス駆除ソフトなどと干渉してどうしても流れない場合があります。その場合はローカル環境が原因なので、PC内の原因を調べて頂いて対処して頂く必要があります。

TopazChat支援ご検討のお願い

最近はVRCのプレイヤーも増え、また、まだ試験運用の段階である動画の配信も常用するイベントが増えて来ており、サーバーの使用データ容量も日に日に増えていっている状況かと思います。
もしVRCの音楽イベントを気に入ってこれから日常的に楽しんでいきたい方やすでに楽しんでいる方、VRCで音楽イベントを開催してTopazChatを使用したい方・使用している方は、ぜひよしたかさんのFanBoxでのご支援をご検討頂けますと幸いです。
よしたかさんのFANBOXはこちら→(https://t.co/Hu8PUtE5oj

◆Point◆
TopazChatは基本的に音声のストリーミングサービスであり、動画配信はまだ試験的な運用との事です。
TopazChatを使用しての動画配信を、多数のインスタンスでプレイヤーが視聴する可能性のあるイベントを開催する際は、開催する前にあらかじめよしたかさんにイベントの概要を連絡して下さい。
データ容量がサーバーの容量上限まで達した場合はサーバーがダウンしてしまい、TopazChatを使用している他のイベントの全てに迷惑を掛ける事になります。
(https://x.com/TyounanMOTI/status/1829874479708979246)

この項目はSLT店長青猫の判断で記載しています。
依頼されてのPRなどではありませんので、ご承知おき下さい。

最後に

ここまで長々と書き連ねて来ましたが、最後までお読み頂いてありがとうございました。
VRCでの音楽生活を楽しむに当たっては、無駄な情報は記載していないと思いますので、ぜひ活用して頂ければと思います。
皆様のVRC音楽生活が充実したものになる事を祈っています。
ありがとうございました。

SLTの定期営業に参加される方へ
SLTのイベントインスタンスに入ると最初の部屋に注意書きがあります。
その内容はこちらの記事の内容と重複しますので、ワールドに入られましたら注意書きの右下に設置された隠しボタンを押して、そのまま入場して下さい。
ただし、ライブイベントについては適宜ルールが変わる事がありますので、参加方法の告知も含めて必ず目を通して頂けます様お願い致します。

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