現物が少ない時の押し引き
お久しぶりです、青ひよです(´•ᴗ•⸝⸝ก )
今回はオリたいけれど現物が無い、または現物が1枚しかないなどのオリたいけれどオリきれない時の押し引き問題について終止符を打っていこうと思います(´•ᴗ•⸝⸝ก )
具体的には下記のような場面ですね(´•ᴗ•⸝⸝ก )
検証には御馴染みのあの本を使用していきます!
押し引きについては基本的にこの本に記載の通りにやって頂ければなんの問題も無いのですが、三麻データ本の押し引きの要求打点についてはベタオリ失敗率を0%として試算されています。
しかし、ベタオリから現物が無く字牌の対子落としで放銃、筋やワンチャンス、端牌で放銃など正直珍しい事ではありません。
そこで本来ならばベタオリに失敗する確率も考慮して押し引きを判断すべきなのですが、ではどの程度考慮すべきなのかとなると具体的な数値が決める事が難しいのでわからないですねというのが現状でした(´•ᴗ•⸝⸝ก )
今回はこの問題を徹底的に検証し、より押し引きの理解を深めていきたいと思います(´•ᴗ•⸝⸝ก )
まず、先程の場面をもう一度見てみましょう!
北2枚抜きの親の先制リーチが入っています。
2sを切れば聴牌ですが、愚形のリーチドラ1のテンパイです。
vs北2枚の親リーであれば通常はベタオリしたい所ですが安牌が1枚もありません。
この場面で打2sリーチとすべきか打7pあるいは打8sとしてオリるべきなのか検証していきます(´•ᴗ•⸝⸝ก )
点棒状況的には点棒の動きの少ない東1局の為、ほぼ局収支と半荘収支は比例するものと考えられます。
まずは打2sとした場合の局収支を計算してみます!
※ごく1部のインターネット麻雀オタクの為に一応書きますが↓↑の矢印の間は読み飛ばして頂いて問題ありませんw
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓三麻のデータ本のデータからこの場合の局収支を求める方法は2つあります。
1つが下記の計算式で求める方法です。
(局収支)=(和了率)×(平均和了素点)−(放銃率)×(平均放銃素点)−(非ツモ率)×(平均非ツモ時失点)−(横移動率)×(横移動時失点)+(流局率)×(平均流局時得失点)
この計算式の放銃率は打2sの放銃率では無く、終局までの放銃率の事をさしています。
和了率などの数値の求め方ですが、放銃率以外の数値は安牌切りリーチ(初手放銃率0%)の数値×(1−初手放銃率)で求める事が出来ます。
具体的にはデータ本記載の11巡目の数値から引用すると和了率は32.8%、2sの放銃率を12.5%とすると和了率は32.8%×(1-0.125)=28.7%と求める事が出来ます。
※残り筋8本で愚形否定もない為、2sの放銃率を12.5%と仮定しています。
被ツモ率は30.0%×(1-0.125)≒26.2%
横移動率は7.9%×(1−0.125)≒6.9%
流局率は8.4%×(1−0.125)≒7.3%
このように求める事ができます。
また、放銃率は100%−和了率−被ツモ率−横移動率−流局率で求められますので、今回のケースでは
100%−28.7%−26.2%−6.9%−7.3%=30.9%と求める事ができます。
次に和了素点ですが、40符2ハンの平均打点4700点+1本場200点+リー棒1本=6900点となります。
次に放銃時と非ツモ時の素点ですが、非1発親北2リーチの放銃素点は14661点+リーチ棒1000点=15661点、非ツモの失点は5999点+1000点=6999点となります。
横移動はリーチ棒を失う為1000点、流局は3人聴牌の場合のみ−1000点になりますがほとんどないので0点と定義します。
これらの数値を先程の計算にいれると、局収支が約−4761点と求める事が出来ます。
11巡目、親の北2リーチにベタオリした場合の局収支は−3000点なので、安牌がたくさんある場合はオリを選択するのが局収支1761点ほど有利という事ですね(´•ᴗ•⸝⸝ก )
しかし、このやり方で局収支を求めるのは上記のように非常に手間がかかりますw
そこでもう1つの方法ですが、それが要求打点との差と和了率から局収支の差を導く方法です(´•ᴗ•⸝⸝ก )
北2枚抜き親リーチに愚形追っかけリーチを打つ場合の要求打点が初手放銃率10%の場合は11400点、15%の場合は13700点となっています。
今回の局面では初手放銃率が12.5%の為、要求打点は中間の12550点が近似値になると考えられます。
ベタオリの比較した場合の局収支は下記の計算式で求める事が出来ます。
(和了素点−要求打点)×和了率=ベタオリの局収支
今回のケースでは
(6900点−12550点)×28.7%=−1621点となります。
ベタオリの局収支が−3000点なので局収支が−4621点という事ですね(´•ᴗ•⸝⸝ก )
後者のやり方が若干近似値を使用して計算しているせいか若干誤差がありますが、前者のやり方は計算する手間がかかり過ぎる事と誤差程度の数値の違いしか発生しない為、基本的なた後者のやり方で局収支を計算して考察に使用して問題無いのでは無いかと思います(´•ᴗ•⸝⸝ก )
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という事で、ベタオリ失敗率を0%とした場合は打2sリーチと比較してベタオリが局収支1700点程有利である事がわかりました(´•ᴗ•⸝⸝ก )
次にベタオリに失敗する確率を考慮し、局収支を計算していきます。
先程の局面で打7pとする場合ですが、データ本の数値を引用すると10巡目筋37の放銃率は約8%です。
打7pとした後、7p以外には安全牌を切り続ける事が出来た場合の局収支は下記の計算式で求める事が出来ます。
(局収支)=(初手放銃率)×(放銃素点)+(1−初手放銃率)×(ベタオリ時の局収支)
今回の場合であれば
0.08×14661+(1-0.08)×3000≒3932点と求める事が出来ます(´•ᴗ•⸝⸝ก )
次に打8sの場合ですが、残り筋8本で愚形には当たらない無筋ですが暗刻持ちなので放銃率は10%程度でしょうか(´•ᴗ•⸝⸝ก )
放銃率を10%とすると
0.1×14661+(1−0.1)×3000≒4166点と求める事が出来ます(´•ᴗ•⸝⸝ก )
打7pも打8pもオリ切れる保証が無いのでかなり際どいのラインですが、打2sと比較して600〜800点程の局収支の差がありますが、次に現物が切れて非現物の筋や字牌など切らされる展開になれば逆転してしまう程度の最初しか無いという事になります。
では打2sリーチと打7p(打8s)でオリの局収支が均衡するベタオリ失敗率を計算してみます。
ベタオリ失敗率×14661+(1−ベタオリ失敗率)×3000=4761
※14661は放銃素点
※3000はベタオリ失敗率0%のベタオリ局収支
※4761は打2sリーチの局収支
この方程式を解けばいいので均衡するベタオリ失敗率は約15.3%となります(´•ᴗ•⸝⸝ก )
打7pとした後にオリ切れず放銃率8%程度の牌を切る事になった場合、または8sとした後にオリ切れず放銃率6%程度の牌を切る事になった場合には打2sリーチが有利となるという事ですね(´•ᴗ•⸝⸝ก )
優劣不明ですが、おそらく上記局面でちょうど打2sリーチとベタオリがかなり僅差で期待値が均衡するラインくらいでは無いかと思います。
兵○のひよ○さんあたりが12p手出しなら7pしかないとか突っ込んできそうなので念の為その辺りも補足すると、12p落としで好形率少し上がってペン7p待ちは薄くなっていますが、カン7pは否定されておらず、同様にペンチャン待ちは無い筋28の放銃率が約6.5%あったのでそこまで局収支に差は出ないかなというのとドラの白が鳴かれてないのでその辺りで打2sリーチと打7pは5分5分で若干8s切りより打7pか打2sリーチのほうがいいようなと自分は思っていますが優劣はわかりません(´•ᴗ•⸝⸝ก )
結論、上記局面が均衡するラインと覚えて頂ければ、vs北2親リーにオリ切れない愚形リーチドラ2なら曲げ、vs北1親リーにオリ切れないなら愚形リーチドラ1でも曲げ、vs子なら曲げ、北2親ーに愚形リーチドラ1で現物1枚しかないけどオリといった具合に押し引き出来るのでは無いかと思います(´•ᴗ•⸝⸝ก )
あと、イーシャンテンの押し引きも同じ方法で計算出来るので興味ある方は是非試してみて下さい(´•ᴗ•⸝⸝ก )