危機的状況
久々の休日。
ショッピングモール内のフードコートで昼を済ませたあと、1つ階を上がったところにある本屋でゆっくり羽を伸ばしながら、棚に差してある背表紙を眺めていると、突然催した。
これが青木まりこ現象なのか、さっきデザートに食べたアイスフロートのせいなのかははっきりしなかったが、今はそんなのどうでも良い。
本屋を出て、お手洗いの案内看板を探す。
便意が限界に達する直前、3つ目のトイレで個室の空きを見つけることができた。
小便器の前に人がいるのも構わず走り込み、鍵を勢いよく閉める。
荷物をフックに引っ掛け、羽織っていた上着も荷物と一緒にした。
そこから1秒と待たずに瞬間、ベルトを外して社会の窓を開帳した。
ことが終わってトイレットペーパーに手を伸ばす。
ノールックで手を伸ばした先でカランと筒が音を立てて回った。
しかし、まだ慌てる時間ではない。
補充用が上に付いているタイプなので、指示通りに操作すれば事なきを得るだろう。
しかし、現れたのはトイレットペーパー1個分の空間のみだった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?