イギリスと私③11年ぶりにイギリスへ
2004年に初めてイギリスに行って、その後再び訪れたのは2015年。
なんと、11年も間が空いてしまった。
いつかヨーロッパに見合う自分になったら、なんて思っていたら時間ばかりが過ぎて、気が付いたら10年近く経っていた。
20代も終わりが近づいた時、たまたまイギリス人の友人たちと出会い、それをきっかけに、またイギリスが気になるようになった。
そこから再びヨーロッパに住んでみたいという思いも生まれ、ギリホリのチャンスをうかがったりもした。
でも結局ヨーロッパでワーホリをするには準備の時間が足りなかったため諦めて、ワーホリで行きたいと思っていた2か国であるデンマーク、そしてイギリスへは旅行で行くことにした。
この旅行の前に既に何度かヨーロッパ旅行に行っていたこともあり、2004年のときのような不安はなかった。
この時見たイギリスは、その11年前に見たものとは全く違って見えた。
もともと児童文学やファンタジーからイギリスに興味を持ち始めたけれど、イギリス人の友人ができたことで、イギリス人がよく行くスーパーだとか、人気のあるカフェだとか、もっとちゃんと人々の生活に根差したものに目を向けられるようになった。
ちなみにこの時訪れたのは、スコットランド。
その時の飛行機レビューがこちら。
スコットランドのエディンバラといえば、J.K.ローリングがハリーポッターを書いた街として有名だし、この時そのカフェで夕食も食べたけれど、でも、かつて夢見たほど児童文学やファンタジーの舞台としてのイギリスを求めていなかったかもしれない。
もっと現実的なこと、たとえば初めてイギリスに行った時に大変だった入国審査があっさり終わり、しかも入国審査官もとても感じがよかったことや、空港から街中への移動には現代的なトラムが便利でよかったこと、友人に何度も聞いていたカフェ・COSTAについに行けたこと、街中で働く人は外国人だらけだったこと(これはこの時一緒に街歩きに付き合ってくれたスコットランド人の友人が言っていた)、そういうことのほうが思い出に残っている。
以前の私だったら、不思議の国のアリスやくまのプーさんの世界観を求めていたと思う。
こういう本の世界ではない現実のイギリスに興味を持てたのは、20代での様々な体験と、20代の終わりで出会ったイギリス人の友人のおかげだったと思う。
20歳になったばかりで訪れたイギリスでは、私にイギリスはまだ早かったと反省した。
それから11年後の当時31歳だった私がイギリスに似合う女になったかといったら、そういうわけではなくて、ただ、イギリスに夢を見なくなったということだと思う。
物語の世界観を求めて旅をすることも、楽しい。
夏に行ったフィンランド旅行も、ムーミンに関連した場所への訪問が多かったのは否めない。
でも、この2回目のイギリス旅行で、アジア人の私がヨーロッパで暮らすということをもう少し現実的にとらえることができるようになったかもしれない。
そういう経験を重ねながら、この1年半後にドイツ留学に行き、そして留学中に3回目のイギリスにして初めてロンドンを訪れるのだけど、その話はまた次に。