見出し画像

私のスマホ写真で振り返る今年のイベント体験 2023 【4月-その1】

🔷白井貴子

2023年4月2日 渋谷

2021年6月の尾崎亜美の公演以来の大和田ホール。今年は三月半ばに開花した桜が、四月になってもまだ咲いていました。

私が見たかったのは白井貴子でした。今回はきたやまおさむとのトーク・ショーとのことで、歌はないものと思いながら見に行きました。

きたやまおさむは1970年頃に加藤和彦らとともに結成したザ・フォーク・クルセイダーズの北山修のことです。「戦争を知らない子供たち」「白い色は恋人の色」等が有名です。後に引退して医師になりました。

白井貴子は2016年に「涙河 白井貴子 北山修を歌う」というアルバムを出していて、その頃からのつながりのようです。今回の後半にはその時の歌が何曲か歌われていました。

私が白井貴子を聞いていたのは、高校生の時でした。当時彼女は「ロックの女王」等と称されていました。その前には山下久美子が「ライブハウスの女王」と呼ばれていました。当時は、女性のロックボーカリストがまだ少なかったのかもしれません。

私は白井貴子のロック的な側面ではなく、花や木を愛でるメロディや、気持ちを明るく前向きに鼓舞する歌詞を聴いてました。彼女はあっけらかんとした明るさを持つ人で、今回もまったく変わっていませんだした。
私が高校生の頃好きだったのは、佐野元春のカヴァーのSOMEDAY、Makeup、COLOR FIELD、My Glory Roadなどです。ずっと繰り返し聴いていました。渡辺美里に提供した「追いかけてRAINBOW」(アルバムeyes 8曲目)は、青春の空気を思い出す歌です。

調べてみると、彼女はこれまで15枚のアルバムを出しているようです。私がリアルタイムに聴いていたのは’85年5thのFlower Powerと’86年6thのRaspberry Kickでした。6thには、島田紳助のバイクレーシングチームとコラボしたNextGateが入っています。
’81年1stから’84年の4thまでは遡って聴いていました。'87年の7thあたりから彼女は自然志向になり、何だか違和感を感じるようになったので、気持ちが離れてしまいました。


2023年4月2日 白井貴子・きたやまおさむ
トークショー「生き残るための音楽とさらに深い心のお話」
@渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール

最近、かつて聴いていたミュージシャンのライブにも時々行ってみるようになりました。細々と活動を続けていたり、リバイバル的にイベントが開催されたりしています。チケット販売がインターネットが主流になった結果、検索が可能になり、それらミュージシャンの活動情報を得やすくなりました。そうやって私も、今回の白井貴子のほか、尾崎亜美や大貫妙子のライブに行くことができています。

かつてからのアーティストライブに行って感じるのは、まず聴きに来ている人の年齢層が高いことです。概ね65~75歳が中心層のようです。私は彼らよりかなり年下の一番若い世代で、私より下の世代は会場にはほとんどいないようです。
年長者たちは、定年退職後に時間ができて、経済的にもある程度余裕ができる世代なのでしょう。良い余暇の過ごし方だと思います。夫婦連れ立っての参加もちらほら見えます。彼らにとっては、懐かしさとともに、激しいノリの若いミュージシャンのライブと異なり、安心して参加できるのだと想像します。

一方で、あまり好きではないのは、会場がすぐに手拍子になってしまうことです。今回もほぼ全曲手拍子が起きていました。手もみが入るのではないかと思うような表拍の演歌ノリを、私は恥ずかしく感じてしまうのです。曲のイメージが、手拍子で台無しになることがよくあります。

私は元々手拍子が好きではないのです。手拍子だけでなく、同じ形での手振りも好きではありません。ピストルのように人差し指と親指を立てた前後の手振り、挙げた手のひらで前に押すような手振りを皆が一斉にやることに、違和感を感じます。それぞれが自由に感じるはずなのに同じ動作をすることに、納得がいっていないのかもしれません。ロックは型を壊すもののはずなのに、予定調和的になることに違和感があります。
まして、オタクファンが決まったようにやる、求めるような手の動作(調べると「ケチャ」と呼ぶらしい)も型どおりで何だかなあと思います。


2023年4月2日 渋谷

かつて聴いていたアーティストのライブに行ってみた後に、私の気持ちは大きく二つに分かれるようです。
一つは、円熟していて、以前と違うまたは以前に増して歌が素晴らしくなっている場合。
もう一つは、かつての私の中で像が完成されてしまっていて、行ってみて残念に感じる場合。同窓会に行ってがっかりする感じに似ています。憧れていたのは当時の私であって、当時のミュージシャンなのです。ずっと追い続けて一緒に歳を重ねて、同じ時代を生きて来たのなら、思いもひとしおだと思います。でも、ずっと会わずにいて突然会いに行ってしまったら、そこにいるのは歳をとった、おばあちゃんになったあの人な訳です。だから、想像の中の人にとどめておく方が良い場合もあるのだと思います。

そんなことを思いながら、久しぶりに渋谷の街をゆっくり歩いてきましたが渋谷の街の変貌にビックリしました。渋谷はどこか荒んだ暗さを持つ街だったのに、キラキラ感が増していて、清潔さを前面に押し出しているよう。なんだか未来都市のようになりつつありました。

2023年4月2日 渋谷


2023年4月2日 渋谷
2023年4月2日 渋谷


2023年4月2日 渋谷

ここがたぶん(映画「惑星のかけら」の)ラストシーンの場所。歩道橋は新しくなっているけど。
若さの曖昧なリアリティが、明け方の風景に溶けていた。夜が明けてひとつ突き抜けいく感じに胸がギュッとなった。 この映画を見たのは十年以上前、もっと前かな。

当日の私のTwitterより


🔷Cocco

2023年4月7日 Cocco 25周年ベストツアー2023~其の2~
@TOKYO DOME CITY HALL

前回書きましたCoccoツアーの三公演目です。

ツアー、東京は最終日なので、遠征して来ました。
直前まで仕事は慌ただしいね。

当日の私のTwitter

初の2バル(2階バルコニー席)。 上から見るのも楽しみ

当日の私のTwitter


2023年4月7日 Cocco 25周年ベストツアー2023~其の2~
@TOKYO DOME CITY HALL

たのしかったー
目の前で聴けるしあわせ噛みしめた
Cocco調子が悪かったかな?むくんでてちょっと声を出にくそう。 久しぶりのライトグッズ、2階席から見た客席はキレイだった

当日の私のTwitter


2023年4月7日 Cocco 25周年ベストツアー2023~其の2~
@TOKYO DOME CITY HALL

会場の客席に点在するピンクはこのひとのせいです。桃色の象、「ももぞう」とも呼ばれています。かなり前からCoccoが連れている象です。
美しいメロディの曲「ウナイ」の中に、「桃色の象が運ぶ夢を見なさい」という詞があります。
最近では、「潮満ちぬ」のMVの中で、ソファの上にももぞうが座っています。

昨年、25周年を記念して、期間限定で頒布されました。うちのももぞうも、今回は膝の上のリュックから顔を出して、ライブに参加しました。彼がかぶっているのはCoccoマークのキャップで、アップルグリーンのロゴは会場限定モデルです。

今回の周年ライブの「ウナイ」(前回の記事のLINE CUBE SHIBUYA)もupされていました。当日の空気感が感じられる録音です。


2023年4月7日 Cocco 25周年ベストツアー2023~其の2~
@TOKYO DOME CITY HALL

Cocco手製の車のコスチュームです。最近では異色の謎意図の曲「お望みどおり」MVでCoccoがまとっている車で、ライブでも装着していました。ライトが光ります。
Coccoは舞踊家であるとともに、海外で専門の創作技術を積んだアーティストでもあります。本を出している料理家、小説やエッセイをを書く作家でもあります。

2023年4月7日 水道橋

この日も、ライブ終わりに町が輝いて見えました。
気持ちが満たされた、好きな時間です。

2023年4月7日 水道橋
2023年4月7日 水道橋



文・写真:©青海 陽2023

🌼 次回の更新は 未定です 🌼
🧸 連載無期限休止中 🧸



いいなと思ったら応援しよう!

青海 陽
読んでいただき、ありがとうございます!☺ かつての私のように途方に暮れている難病や心筋梗塞の人の道しるべになればと、書き始めました。 始めたら、闘病記のほかにも書きたいことがたくさん生まれてきました。 「マガジン」から入ると、テーマ別に読めます(ぜんぶ無料です)🍀