私のスマホ写真で振り返る今年のイベント体験 2023 【2月】
🔷中野サンプラザ🔷
焦がれるほど行きたかった赤い公園のラストライブがあった会場、中野サンプラザホール。あれ以来ずっと想像していた場所を、ようやく訪れることができました。
私の眼に映っていたのは、ステージいっぱいの三人の最後の姿だったので、とても狭いイメージでいました。実際のステージはとても幅が広くて、特に天井が高いのには驚きました。演劇のセット等で縦方向に使うことができるのかな、と想像しました。重そうな緞帳に、ホールの長い歴史を感じました。最近のライブ会場では、緞帳が閉まる光景を滅多に見ませんが、この舞台は終演時に緞帳が下りました。
🔷Cocco🔷
2022年3月にCoccoはデビュー25周年を迎えたそうです。ベストツアーは全国のライブハウスZeppを中心に8カ所を回るものでした。東京と近県では横浜、羽田で開催されました。このチケットが取れなかったのです。Zeppは、2階にもたくさんの椅子席を持つ、かなり大きなライブハウスです。1000人くらいは入れるのではないでしょうか。それでも、欠員補充の4次先行まで応募しても、チケットは取れませんでした。この時期は、感染症はやや下火になりつつありましたが、まだ収束していませんでした。ライブ開催は、準備を含めると半年以上前から準備を始めるのが通常でしょうから、当時の感染拡大と中止の連続の中では、開催は相当なリスクを孕んでいました。それで、開催会場を少なくしたり大会場を避ける傾向が見られ、また、開催に慎重になるアーティストが多くいました。
私は、Coccoをデビューから、ほぼリアルタイムに聴き続けてきました。20周年からは、東京と近郊のライブにはすべて行っていましたので、周年ライブに行かれないのはとても残念でした。そんな折に、大会場を中心としたベストツアー「其の2」が開催されることが決まり、ようやくチケットが取れたのでした。
あの辛い体験を上書きできるのかどうか、また同じになるのではないか。そんなはずはないのですが、気持ちのどこかに緊張感がありました。
当日はスタンディングにはなりませんでした。私はゆったりとした気持ちで過ごすことができました。同じ歌を聴きながら、ここ数年の体調の手ごたえを感じました。
ライブについて言えば、私は以前と全く違うライブ生活をしていることに気づきます。当時行っていたライブは、年にそれぞれ1~2回開かれるCoccoと安藤裕子だけでした。ここ一年は、月に2~3回、スタンディングのライブにライブに参加してきました。緊急事態宣言など、短い間にいろいろなことがあったな、と実感しました。
このライブ、周年のベストツアーにもかかわらず、古い定番曲をあまりやらないという珍しいセットリストでした。19曲の内、よく知られている曲は、焼野が原、樹海の糸、もくまおう、Raining、ポロメリア、音速パンチあたりでしょうか。最近の曲では、海辺に咲くばらのお話、潮満ちぬが入っていましたが、他は比較的目立たない曲が多い構成でした。逆にコアなファンにとってはなかなか聴けない曲があり、楽しめるセットリストだったと思います。
🔷toricot🔷
toricotライブツアー全6カ所のファイナル。私はtoricotは初めての参加でした。参加のきっかけは、ギターのキダモティフォ。彼女は、赤い公園のラストライブのサポートメンバーでした。赤い公園は解散してしまいました。けれども、それをきっかけにして、元メンバーが参加するバンドや、サポートメンバーのバンドのライブに行くようになっています。元メンバーのその後の活動を追いかけたりもしています。記念日にベンチで出会った津野米咲さんのおばあちゃんが言っていた「まあちゃんが作ってくれた縁」だし、あるファンが言っていた「米咲さんが残してくれたたくさんの仕掛け」なんだと思います。
事前に知っている曲はアナイメンだけでしたが、ZAZEN BOYSの時と同じように、キレのある演奏だと感じました。バンドっていいなって思ったときに、実は私はこれまで、ボーカル中心のライブに行っていて、バンドメインじゃなかったんだと気づきました。こうやって、赤い公園をきっかけに、私の音楽を聴ける耳を、受け入れる気持ちの幅を、ジリジリと広げてもらっていると感じます。
あまり知らずに参加すると、逆に気持ちに余裕があるようです。たまたま横の柵際だったので、途中で座って休んだりしながら、ライブの雰囲気を堪能できました。
🔷 映画 RRR 🔷
これから見る人もいると思いますので、内容には触れないようにしますが、エンタメとして本当に楽しめる映画でした。
🔷 ロザリーナ 🔷
ここ数年、東京近辺の彼女のライブは全部行っています。このライブは、初めてのアコースティック編成とのことで、キーボードとロザリーナのアコースティックギター・ボーカルでした。
とても小さい縦長の会場で、椅子席設定でした。近い距離で、マイクを通さないで声が届くくらい。声のニュアンスが感じられる距離で、歌を等身大で感じることができました。
文・写真:©青海 陽2023
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