私のスマホ写真で振り返る今年のイベント体験 2023 【4月-その2】
🔷映画「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」
仕事が休みの平日に、空いた映画館に見に行きました。仕事での気持ちを切り替えるために別世界に浸りたくて、私はよく映画を見に行きます。ても疲れているので、休日やレイトショーではよく居眠りをしてしまいます。今回もやってしまいました。
冒頭のストーリーまでは覚えています。ウトウトして目を覚ますと、ストーリーはまるで夢の中のよう。現実味なくあちこちに展開しているのを見て、何度も眠りました。終わりの方で目を覚ますと、話はリアリティを持って収束しつつありました。ああ、またやってしまった。まどろんでいてストーリーがつかめなかったなあ。
でも、休みの昼間の居眠りはほんとうに気持ちがいいので、後悔はありません。よく眠ってスッキリした頭で、清々しい気持ちで映画館を後にしました。
後日、この映画が、作品賞など全7部門でアカデミー賞を受賞したことを知りました。
そんなに評価の高い映画だったのかと、改めてネット上であらすじを読んでびっくり。あの夢の中のような展開は、私の居眠りのせいではなく、そのように作られていた映画なのでした。
ネタバレしないように詳しくは避けますが、マルチバース(多元宇宙)というらしいのです。
三次元のネット空間(メタバース)が現実世界とつながれるのに対して、マルチバースは、別個の認識できない存在で、つながることができません。この映画では、つながれる多元宇宙として、マルチバースを描いたのかもしれません。
別の世界があるという考え方は、昔からありました。天国や極楽浄土などもその一つです。でもこの映画では、想像や空想ではなく、もっとリアルなつながり方で、いくつもの世界を描いているのだと思います。
マルチバースを目に見えるように描いた作品。そして夢のようだと感じるのは、夢もマルチバースたがらなのかもしれません。
別の世界に生きている私がいたり、もう会えないと思っていた人に再会できたり。そう思ったら、何だか楽しい気持ちになりますね。
🔷mahina
🔵あの頃のこと
私がmahinaを知ったのはcovid19の感染拡大の真っ只中、緊急事態宣言で町から人が消えた異常な空気の中でした。
私はあの時期も含め、ずっとエッセンシャル・ワーカーとして働き続けていました。その時に聴いていた歌は、恐怖と闘っていた気持ちを喚び起こし、自然に涙が流れます。免疫抑制剤を飲むことで易感染者である私は、今日死んでしまうのかもと思いながら、毎日を過ごしていました。あの頃繰り返し聴いていたのは、Ligtht Of The WorldとYou are my all in allでした。
🔵mahinaのこと
mahinaは、北海道で高校生の時にデビューしたアコースティックギターの2ピースバンドSoftlyのMUTSUKIとしてデビューしました。当時のストリートライブやデビューアルバムリリースライブなど、多くの映像が残されています。ファーストアルバム以降、なかなか音楽活動が進まなかったのでしょうか。デビューした後に曲が書けなくなって悩む動画が公開されていました。
その後、特に解散の宣言なく姿が見えなくなった後、HARUKAのソロに続き、2018年にソロでmahinaがYou are my all in allを発売しました。
実は2018年から2021年のHIKARIのミュージックビデオが公開されるまでの間、mahinaの素顔は公開されていなかったため、彼女がSoftlyのMUTSUKIであることは、あまり知られていませんでした。
先の「Ligtht Of The World」ではサングラスをしていましたし、「羊」では目を覆うウィッグが着けられていました。その不自然さには、「ビジュアルを伏せた方が売れる」という意図も読み取れて、不快にさえ感じました。かつてのMUTSUKIのイメージを払拭しようとする意図もあったのかもしれませんが。2021年6月、「everyday」が日本テレビ系列「バズリズム」のテーマソングに選ばれ、ミュージックビデオが放映された時もまだ、目を隠した映像でした。ダイナミックな展開のこの曲により、不遇だったmahinaがようやく大ヒットするかと思われましたが、状況は大きくは変わりませんでした。
私にとっては、小さいライブハウスで身近に会えるので嬉しいことではあるのですが、実力に見合った評価がされていないな、と感じます。それは、今回のライブの2マンの相手UNIDOTSについても同じことが言えます。彼女の歌声は素晴らしいものでした。
🔵ライブ会場のこと
この「渋谷LOFT HEAVEN」は、椅子席で最大100名、スタンディングでもギュウギュウに詰めて250人、普通の使い方では150人くらいのキャパと思われます。とても小さくてかわいいライブハウスです。デザインは洞窟のよう。天井から下がる半透明の光るクロスが、遠近法の錯覚で奥行きを感じさせます。
2018年オープンなので比較的新しいはずですが、中に入ると重い何かを感じていました。それで調べてみました。すると、実は地下一階のこの場所は、1967年にシャンソン歌手戸川昌子が開いたシャンソン・バー「青い部屋」(2010年末に閉店)があった場所なのだそうです。その後、ライブハウス「LSAT WALTZ」がオープンし、2018年に経営がLOFT PROJECTに移行され、改装して現在の形になったとのことです。おそらく、長い時間の中で音楽が沁み込んだ壁が、充満する空気が、重さを醸し出しているのでしょう。
🔵キャラクター・グッズのこと
私がミュージシャンのキャラクター・シャツを買ったのは、mahinaが最初でした。初めて言ったmahinaのライブで、バックプリントの黒の半袖シャツ(写真左)を買いました。ライブハウスのフロアの前方にこのシャツを着ていた人がいて、キャラ・グッズはティシャツがほとんどの中、襟があるシャツはいいな、と思ったのでした。このシャツはとても着心地が良くて、後にもう一着同じものを買ったのでした。
右は袖にレモン色の大きなロゴが入っているロンティです。生地は厚手でゆったりとしたシルエットで、リラックスして着ることができます。
私は講演会場への往復を含めてライブ気分なので、ほとんどの場合、グッズを身につけて会場に向かいます。でも最近思うのは、グッズを身に付けている人って意外と少ないのです。もしかして、ライブに着ていくものではないの??と少し気になっていたり。
ミュージシャンによってグッズ販売の列の混み具合も様々です。Coccoのライブでは、物販開始の二時間前には並んでいる人がいて、一時間前には数百人が並んでいます。一方、今年のLINE CUBE HALLでの安藤裕子ライブでは、販売開始30分前になっても並んでいるのは十人くらいでした。
実はコアなファンって意外と少なくて、「特にファンではないけれど聴いてみたい」と来場する人がけっこう多いのかもしれません。そうすると、当然グッズは身につけていないし、販売の列にも並ばないでしょう。
正直言って、グッズは高いです。チケット代と同じくらいのお金がかかります。そして最近知ったのは、実は収益はグッズによることが多いのだそうです。だから、アンコールの最初にグッズの紹介するのですね。
私の手元には様々なミュージシャンのロゴが入ったティシャツがあるので、これからは普段着としても身につけようと思います。
文・写真:©青海 陽2023
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