歌「Chain」Snow * /「明日へ向かう人」半崎美子 /【心理リハ】
YouTubeをよく見る。あまりにもよく見るので、有料のPremiumに変えた。Premiumは、CMによる映像の中断がない。他のアプリを開いていて作業をしていても、音楽や映像が表示される。そして、PC、スマホ、ウォークマン、タブレット等使っているすべての機器で、プレイリストや検索結果が共有されるのがとても便利だ。PCで作業をしながらプレイリストを聴いていて、そのまま散歩に出てスマホで続きが聴ける。
YouTubeを開いて、好きな音楽やお笑いなどを検索していると、検索の傾向性のデータから推測されるのだろう候補を、AIがいろいろと挙げてくる。そのおかげで、自分だけでは見つけられない音楽に巡り会ったりする。そんなのが、アニメ「シゴフミ」のエンディングテーマ「Chain」(歌っているのはSnow*)だったり、半崎美子の「明日へ向かう人」だった。
二つの曲は死と再会のイメージでつながっている。
◎Chain Snow*
https://www.youtube.com/watch?v=6SKFuKVDFvs
「シゴフミ」は死後の人からの手紙で、「死後文」と書く。2000年代前半頃に出たライトノベルで、後にアニメ化されたものらしい。曲からたどって行って、本も見つけて読んだ。
その歌は、声が揺れていて上手とは言えないのだけれど、小説を読む前に描いたストーリーのイメージと歌詞が重なって、何十回も聴いた。
最近、私が死とその思いに敏感になっているのは、二回命の瀬戸際を経験したからだと思う。自分が終わるイメージを、現実として体験してしまった。
その上で、自分がいなくなった後に残されるものについて考えているんだと思う。
終わりの時になって、伝えたかったことを悔やむのは嫌だし、でも最近は、伝えなくても伝わっているのかもしれないと思うようにもなってきた。
そして、終わってから伝えるのは無理だよな、と思う。だから小説の話だよね、って思う。それでも、その思いは、痛いくらいにわかる。
◎明日へ向かう人 半崎美子
https://www.youtube.com/watch?v=7UBkNYAPcpk
そんな気持ちでいた時に、たまたまYouTubeで見たのが、半崎美子の「明日へ向かう人」だった。
この人が、前に聴いたことがある「デパートの歌姫」なんだと、後で一致した。以前に半崎美子を見かけた時は、いかにも感情を揺さぶるのを狙っているかのような歌い方、と思った。私はそういう予定調和が余り好きではないので、聴こうとは思わなかった。演歌と同じ類のように感じたのだと思う。
今回、YouTubeではその人と気づかずに、その曲のアニメのミュージックビデオを見始めた。
見入って、目が離せなくなり、最後の方では怖くて目をつぶってしまい、その後涙が出てしまった。参った。
あらためて見ると、水の中の光がとてもやわらかくて、短い中に優しいストーリーが詰まっている、宝物のような映像。いつもいつも見るのはもったいないから、気持ちが穏やかな大切な時間に見ようと思った。
私がいない未来を思う。
最近、子どもが小さな命を育んでいる姿を見ていた。小さいイモムシを、毎日、顔を近づけて眺めながら、かわいがっている。
彼が将来出会うだろう別れや死を想う。それは私がもういない時のことだと想うと、切なくなる。
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本稿 Ⓒ2020 青海 陽
音楽:
「Chain」
作詞:こだまさおり
作曲:ぺーじゅん
歌:snow*(ボーカル 大竹佑季)
発売:2008.2
「明日へ向かう人」
作詞、作曲、歌:半崎美子
アニメーション:映像作家、半崎信朗
発売:2015.3
読んでいただき、ありがとうございます!☺ かつての私のように途方に暮れている難病や心筋梗塞の人の道しるべになればと、書き始めました。 始めたら、闘病記のほかにも書きたいことがたくさん生まれてきました。 「マガジン」から入ると、テーマ別に読めます(ぜんぶ無料です)🍀