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アルイル x ハブ研究会vol.7 茅ヶ崎ツアー「これからのハブの在り方」
2024年10月14日(祝月)に、アルイル x ハブ研究会 茅ヶ崎ツアーを実施しました!
アルイル x ハブ研究会とは?
サードプレイスを営む「れもんハウス」(西新宿)と「リトルハブホーム」(茅ヶ崎)が共同で実施する学び場です。「拠点づくり」をテーマに、それぞれの実践や現在進行形の課題を参加者のみなさんと一緒に話し合い、それらを通して、それぞれが拠点(ハブ)として生きることのヒントが生まれることを願いながら、大体2ヶ月に1回のペースで開催しています。
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そんなアルイル x ハブ研究会も今回で7回目!研究会1周年記念も兼ねて、リトルハブホーム(以下、リトハブ)の拠点である茅ヶ崎を舞台に、市内で様々な市民活動に取り組んでいる団体を訪問し、「ハブであること」とはどういうことかを、見たり聞いたりしながら探究しました。
どんな場にお邪魔したのか、写真と共にお伝えしますね!
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駄菓子屋 miniひまわり
集合場所は、茅ヶ崎駅から相模線に乗って2駅で着く「香川駅」にある「駄菓子屋 miniひまわり」。Google mapでは徒歩2分と出てきましたが、1分で着けたように思います。お店の外観にひまわりが描かれていたので、すぐに分かりました。お店のドアを開けた瞬間、「おかえりなさ〜い」と言われて、一瞬困惑しましたが、とてもほっこりとした気持ちでお店の中へ入りました。
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参加者の自己紹介やリトハブ、れもんハウスの団体紹介をした後、ひまちゃんこと芦田操さんから自己紹介と、ハブとしての活動についてのお話を聞きました。
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現高校教師をしながら、「駄菓子屋miniひまわり」や「こども食堂miniひまわり」、そして今月から正式にスタートした「フリースクールminiひまわり」を営むひまちゃん。子どもや若者が集える場としてだけでなく、「miniひまわりCafe」や教育や心理学について楽しく学んだり、話せたりする「miniひまわりBar」や「教育居酒屋」など、子どもから大人まで地域に根ざした活動をされています。
どの事業にも、「miniひまわり」がついているのは、ミニひまわりの花言葉である「あなたは素晴らしいを伝えたいから」と、ひまちゃん。
「あなたは素晴らしい。」そして、あなたは素晴らしい種を持っている。
特に印象的だったのは、こども食堂の設立経緯。当初、お店には「ヤンキー」と言われる若者が4〜5名たむろしており、お店の周囲からは反感を買うように。そこで、このミニひまわり達をどうしたら良いか考えたひまちゃん。「そうだ!こども食堂をしよう!」市役所へ駆け込み、エイっと相談し、3日後にはスタートしたとのこと。周りがどうこう言おうとも、ひまちゃんは、その「種」に目を向け、どうしたら種がその人らしく咲くかを考えながら、活動されているのだろうと思いました。時を逃さずに。
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茅ヶ崎市民活動サポートセンター「サポセン」
ひまちゃんと別れてから、車で10分のところにある、サポセンこと「茅ヶ崎市民活動サポートセンター」を訪問。いつの頃からか「サポセン」と呼ばれるようになったのだそうです。『新しい出会い、笑顔、元気があふれる「市民が主役のまちづくりの拠点」』として、民活動団体やボランティア、また、これから活動しようと考えている人たちを支援。市民が、どんな活動をしたいか、どんな助成金を使うことができるかなど、具体的な相談ができる場です。私たちが訪問したのは祝日の14時前頃でしたが、入った瞬間から、活気を感じました。
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「情報の収集・提供」の場でもあるので、様々な団体のチラシやパンフレットなども手に取りやすい形で置いてあり、ここに来るだけで市内でどんな人々がどんな目的を持って活動しているかを知れて、「つながり」が生まれやすい気もしました。市民が活動しやすくなるための土壌づくり。ハブ活動において、とても大事な部分だとも思います。
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サザンビーチ & 「Cの辺り」
茅ヶ崎といえば、サザンビーチ!この日はすっきりとした秋晴れで、海も澄んでいて、とても気持ちが良かったです。あまりにも良かったので、靴を脱ぎ、バシャバシャと足を入れる参加者の皆さん。中にはジーパンが膝丈くらいまで綺麗に濡れる方まで(笑)なんともチャーミングでした。
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このサザンビーチのもう一つのシンボルは「茅ヶ崎サザンC」というモニュ
メント。モニュメント(すみません、写真を撮り忘れました笑)は、サザンオールスターズの「I AM YOUR SINGER」という曲のCDジャケットにもなっているので、サザンファンなら一度は訪れたい場所です。
このモニュメントのすぐ側にあるのが「Cの辺り」という茅ヶ崎・海辺のコーワーキングスペース&ライブラリー。私たちの訪問時は、ちょうどこのCの辺りのオーナーの池田ご夫妻の娘さんが宮城県石巻にある子どもの複合体験施設「モリウミアス」での「漁村留学」を共にしたモリウミアス仲間の同窓会をされていました。娘さんは、なんと小学4年生の時に、1年間もの間、茅ヶ崎の家族の元から離れ、現地の学校に通いながら漁村で生活。すごくないですか。決心し、やり遂げたお子さんも、送り出したご両親も、凛々しすぎます。お母様である池田美砂子さんのnoteも素晴らしいので、こちらは必読です。お子さんの「漁村留学って、1年で終わりじゃなかったんだ」という言葉が、じんわりと力強く響きます。
「Cの辺り」の壁には本がずらり。それは本を介して人と人がつながる一箱本棚オーナー制図書館。約50箱ある本棚に、オーナーさんチョイスによる本が並んでおり、オーナーさんのプロフィールとSNSへアクセスできるQRコードが設置されているので、本を介したコミュニケーションを楽しめるのも魅力。つながる場をつくるには、それぞれらしく、それぞれのタイミングでつながるための楽しい仕掛けも大事だなぁと思いました。
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リトルハブホーム & ゲストトーク〜根本真紀さん〜
最後は、我らがもじゃさん(「みんなの家・リトルハブホーム」代表)のリトハブへ。「Cの辺り」からは車で約5分ほどでした。ちなみにこのリトハブホームのコンセプト『ちいさな拠点、人がつながれば、まち全体が一つのHOMEに』は池田一彦さんが考えてくださったとのこと。つながりを感じますよね。
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リトハブでは改めて、参加者のみなさん自身が、どんなハブ活動をしているか。また、「ハブとして生きる」ということへの思いを一言ずつ話し、特別ゲストとして根本真紀さんが「これからのハブ(場であり人)の在り方」と題してお話しして下さいました。
ソーシャルワーカーとして生きる根本さんは、元々は中央省庁に勤務する国家公務員。そこから、自治体と民間やNPOをつなぐ役割を担う「社会福祉協議会」(以下、社協)で11年間勤め、その傍らでホームレス支援に従事。今は、週の大半は、「NPO法人サンカクシャ」で若者支援に携わっておられます。
サンカクシャは「どんな若者にも頼れる大人がいる社会」をヴィジョンに、さまざまな事情により親を頼れず、学校や会社に馴染めず孤立しやすい15歳から25歳くらいまでの若者の社会サンカクを応援する団体。また、この「サンカク」には、地域や企業の大人も含まれるのがポイント。若者も大人も年齢や立場、肩書きを超えて、この活動にサンカクすることで、支え合うつながりを作ることを目指している特定非営利活動法人です。
そんなサンカクシャに関わる中で、根本さんが出会う若者について気づいたことがあると教えてくれました。ホームレス支援のような大人のサンカク支援の場合、かつては家があって生活していた大人であれば、「元あったところに戻っていく」というイメージを抱けるけれども、誰にも頼れず、孤立している若者は、そもそもホームがあったことがない。それは「グラウンドゼロから作っていくようなもの」だと語る根本さん。「(幼少期)ネグレクト状態だったのかな。私たちが普通にできていること。例えば、ゴミ捨てとか、ゴミ分別とかね。そういう普通ができない。普通ができるってすごいことなんだなぁと思います。だからこそね、彼らと一緒に生活する。ただそれだけ。でも、生活に伴走するのは、どうしても手間暇はかかりますよ。」
聴きながら、果たして「ただそれだけ」なのだろうか、という問いは生まれました。言われてみればそうかもしれないけれど、誰にでもできる仕事なのだろうか。自分は、そこまで手間暇かけて、できるだろうか。そんなことを帰りの電車のホームでふと考えました。少なくとも、ロボットでは成しえない、人だからこその、そして、根本さんだからこそ出来る伴走があるはず。もちろん人がそこに介在する限り、喜びだけでなく、悩みや課題は耐えないはずで、だからこそ、根本さんのように、スタッフがどう伴走者として動いたら良いかのアドバイスをする役割も必要なのだとも思いましたし、これら一連の尊い働きに、どれほどの価値があるかを社会はもっと適切に、よく見る必要がある。そうも思いました。
番外編:遊びリパーク リノアでの交流会
こんな濃い半日を過ごしたのち、希望者のみで茅ヶ崎の市民活動団体同士が定期的に集まり、情報共有や意見交換、アイデア創出を行う交流会にお邪魔させて頂きました。場所は辻堂のNPO法人ラウレアが運営する「遊びリパーク リノア」。
障がいをもつ方や医療的ケアを必要とする方とともに過ごし、遊び、楽しむために、さまざまな活動を行っておられます。障がいがあってもなくても「子どもがのびのび過ごせる居場所がほしい」というご家族の声から、2015年にスタートされたそうです。
超直近では、10月13日(日)に辻堂海浜公園で誰もが遊べるインクルーシブ移動遊園地を開催。来場者はなんと5,000人!ゼロの多さに脱帽です!
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そんな大イベントの次の日でお疲れのところ、「にじカフェ」の代表・銭坂則子さんの美味しいごはんを頂きながら、元気に交流会がスタート。にじカフェは茅ヶ崎駅南口から徒歩8分のところにある「人生を最後まで楽しむ!」を応援することをテーマとしたコミュニティカフェです。他にも、茅ヶ崎で通所介護事業所として今年6月に開所したばかりの「湘南ロケット」さんや藤沢で放課後デイサービスを運営されている方々がいらして、横のつながりの豊さと心強さを感じるひと時でした。
おわりに(一言メモ)
今回の茅ヶ崎ツアーを綴る中、根本さんが「居場所づくり」について仰っていたことが心に浮かびました。それは、「みんなの居場所とは無いのではないか」という言葉。「まあ、無いというか、ひとつの場所で全員を包摂するのは難しいですよね」と、根本さん。「だからこそ、いろんな場所が点在している方が健全な気がする」と仰っており、今回はまさにこの「点在感」を。また、点と点をゆるやかな線で結んでいっている人々の姿を垣間見させて頂いたのだと思います。
点をともにつくること。
すでにある点と点を結ぶこと。
それらがしやすいように整えること。
そのどれもが大事。
文責:カナ @kanashkana
今回はたくさんの団体、ボランティアの皆様、ゲストの根本さんにご協力頂いたおかげで、充実した時間を過ごすことができたことを、研究会運営一同、心から感謝申し上げます。参加者の皆様も近くから遠くからお集まり下さり、ありがとうございました。次回のアルイル x ハブ研究会の日程は2025年1月5日(日)5PMより開始予定です。お申し込みはこちらから!
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