【感想】新日本プロレス WRESTLE GRAND SLAM in MetLife Dome1日目について
新日本プロレス・メットライフドーム大会の初日が終わりました。
前回の記事にも書いた通り、僕が注目していたのは「仲間割れ対決」ことYOH vs SHOの一戦。
ドキドキしながら試合を見守りましたが、結果的にここからの展開が更に楽しみになりました!
SHOの表現は自然体か?
まずSHOについては入場から堂々とした「おれ、今後ヒールでいきますんでヨロシク」と言わんばかりの演出。入場曲を変え、コスチュームを真っ黒にして、表情もワルモノっぽさで溢れていました。
ここまでやってくれると観る側としても分かりやすくていいなあと思いつつ、もうちょっとナチュラルな姿を見せてくれてもいいんだぜ?あんまりヒールであることを意識しすぎちゃうと自分の首が締まっちゃうよ?というお節介な気持ちにもなりました。
悪の軍団バレットクラブに加入したわけですから、もちろんヒールっぽい立ち振る舞いや表現は必要になってくるとは思います。
これまでの好青年イメージをひっくり返さなきゃいけないし、ちょっとくらいオーバーにヒールターンしようとするのは正しいんだろうなと。
でも「キャラクター」というのは難しいもので、くれぐれも「おれはヒールだからこうしなきゃ」みたいな意識を持ってしまうと後々しんどくなってくると思うのです。
キャラクターとは?
僕は10年ほど前までお笑い芸人をやっていまして、当時とにかく頭を悩ませたのが「自分たちのキャラクターはなんだ?」ということでした。
明るいキャラクターだから、もっと無理してでも明るく振る舞わなきゃ…とか。
落ち着いたキャラクターだから、もっと冷静にツッコミしなきゃ…とか。
そういうイメージの中のキャラクターに縛られすぎると、どこかで無理をしなきゃいけなくなって、その無理してる感じがお客さんにも伝わって、結果として上手くいかないことが多々あります。
明るい人間だって、たまには暗くなることもあるし、泣いちゃう日だってあるでしょう。冷静な人が声を張り上げて怒ることもあるし、取り乱すことだってあるんです。
そういう人間っぽさを全部ひっくるめて「キャラクター」なのですが、それって意外と気が付けないんですよね。
そんなわけでSHOについては無理して悪ぶらず、あくまでも自然体で自由に動いてほしいなと思っています。
ヒール軍団に入ったわけだから、やっていいこと&言っていいことの幅は広がったはずです。ここからの人間らしいSHOの覚醒に期待!!
YOHの伏線回収
一方で、そんなヒール臭ぷんぷんのSHOに真っ向勝負で負けてしまったYOHについて。
まあイスを使った反則攻撃なんかはあったものの、それもまたプロレスの範疇。反則も跳ね返して勝たなきゃいけないのがベビーフェイスの辛いところですよね。
実は今日の試合においてはSHOよりもYOHの方が見せ方が良かったなあと思っていて、彼の純粋な怒りとか、負けたくない気持ちとか、そういう部分がちゃんと伝わってきました。
そうなんだよ、YOHは若手の頃から表情で見せるの上手かったんだよな。
残念ながら負けてしまったけれど、試合後のコメントでとても重要なことを言っていました。
「俺に時間をください。」
いいよいいよ!時間あげるよ!
さあ、時間をもらってYOHがどうやってこのスランプを抜けていくのか。それをアレコレ予想しながら見守るのがプロレスの楽しみ方です。
そもそもYOHは若手時代に「マスクマンになりたい」と言っていた選手です。
海外武者修行から帰ってくるタイミングでマスクマンになるのかなと思っていたら、全然違うキラキラした好青年レスラーとして戻ってきたのですが、ついにここで本人の願いが叶うのかもしれません。
例えば、しばらく休養→そのまま姿を眩ませる→ある日、謎のマスクマンが登場……みたいな感じで「YOH」というレスラーを捨てて、新たなレスラーとして蘇る可能性があるんじゃないかと思うのです。
もし本当に彼がマスクマンになるのだとしたら、このタイミングしかありません。
そしてYOHは若手時代からずっとファルコンアローという技を使っています。昨日の試合でも使ってました。
で、実は海外武者修行中のインタビューで「ファルコンアローを進化させるアイデアも浮かんでます」と発言しているのですが、今のところ「進化した姿」を繰り出したことはありません。
だったら今こそマスクマンになり、そして温めまくったファルコンアローの進化系をお披露目する絶好のチャンスなんじゃないでしょうか。
悩んで悩んで、スランプから抜けられなくて、どうしようもなくなって。
そんなどん底から大逆転して、新日本の大人気レスラーになった内藤のように。きっと今こそYOHにとっての逆転のチャンスなのです。
本当の意味でYOHには勝って欲しい!
ルックスも技術も持ってる!あとは自分の見せ方、つまり「キャラクター」だけ。
コンビとしてはここで完全に終わってしまったYOHとSHO。
でも2人が抱えてる課題は同じです。
ぜひ、それぞれが化けてくれることを期待します。
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