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自分らしくいこう【キャパオーバーの心理学⑦】

あなたは自分がどう生きていったらいいのか、何を目指して働いているのかが全く明確ではない状態でした。

仕事は次第にあなたの生活の大部分を占めるようになり、家での時間も仕事のことを考えることが多くなりました。最初はそれが正しいと信じ、仕事に打ち込むことが自分の価値を証明することだと思っていました。

しかし、仕事のプレッシャーは日増しに増え、自分のキャパシティを超えた負担を感じ始めました。

ある時、疲労の蓄積がピークに達し、重要なプレゼンテーション中に話すことができなくなってしまいました。この出来事は、あなたに大きなショックを与えました。突然、自分の人生とキャリアについて深く考えるきっかけとなりました。

あなたは、ただひたすらに仕事をすることが、本当に自分の望む人生なのか疑問に思い始めました。

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キャパオーバーの心理学シリーズの最終回である第7回では、ゆったりと働くライフスタイルへの移行について考えてみましょう。

現代社会では、多くの人々がストレスと過密なスケジュールに直面していますが、ワークライフバランスやワークアズライフを達成することで、より充実した生活を送ることができます。

この記事では、ワークライフバランスの達成、ゆったりとした仕事の進め方、そして長期的なキャリア計画と自己成長について、具体的なアプローチを提案します。

ワークライフバランスとは、仕事(Work)と私生活(Life)の間における、時間やエネルギー、リソースの配分を適切に管理し、両者の間で健康的かつ充実したバランスを保つことを指します。この概念は、仕事の責任と家庭生活、趣味、休息などの個人的な活動との間で、満足のいくバランスを見つけることに焦点を当てています。

ワークアズライフは、ワークライフバランスの概念をさらに発展させたもので、仕事と私生活の間の境界線を曖昧にし、仕事を人生の一部として統合受する考え方です。

仕事と生活が相互に補完し合い、個人の情熱、価値観、目的が仕事を通じて表現されることを重視します。ワークアズライフの観点からは、仕事は単なる収入源ではなく、自己実現の手段として捉えられ、個人の成長、幸福、満足感に直接貢献するものと見なされます。

この概念は、特に自由業やクリエイティブな職業、起業家精神を持つ人々にとって魅力的であり、仕事と生活の区別が曖昧になることで、柔軟な働き方や生活スタイルを実現することができます。

しかし、ワークアズライフは、仕事と私生活の間の健康的なバランスを保つために、自己管理能力や境界線の設定がより重要になることも意味しています。仕事を生活の一部として完全に受け入れることで、充実感を得る一方で、オーバーワークにならないよう自己調整することが、この概念を成功させる鍵となります。

フリーランスのグラフィックデザイナーであるAさんは、自身の仕事を単なる収入源とは捉えず、自己表現と創造性の実現の場として大切にしています。Aさんにとって、デザインは仕事以上のもの、つまり彼の情熱と生活そのものです。彼はクライアントのプロジェクトに取り組むことで自己成長を実感し、自分の作品を通じて社会に貢献していると感じています。

休日には自然の中でインスピレーションを受けたり、個人的なプロジェクトに没頭することでリフレッシュします。Aさんの生活において、仕事とプライベートの境界は流動的であり、仕事も生活の一部として完全に統合されています。このようにワークアズライフを実践することで、Aさんは仕事と生活の調和を見出し、日々の生活に深い充実感と満足感を感じています。

どういった仕事と生活を選ぶのかはみなさん自身次第です。仕事をする上で、自分自身が大切にしたいことを見出し、家族と仕事の間でどのようにバランスを取るかを考えることは、非常に重要です。このプロセスを通じて、個人は自己実現を図りつつ、生活の質を向上させることができます。

まず、自分自身が大切にしたいことを見出すことは、自分の価値観や情熱を明確にし、仕事においてもそれを追求することを可能にします。

これにより、単に仕事をこなすのではなく、自分の仕事に対する姿勢をより積極的で意味あるものに変えることができます。仕事で達成したいことや、自分のキャリアで実現したいビジョンが明確になると、モチベーションの向上にもつながり、より充実した仕事生活を送ることが可能になります。

一方で、家族との時間も同様に重要です。家族は、仕事のストレスや困難な時期において、心の支えとなる存在です。

そのため、家族との関係を大事にし、質の高い時間を過ごすことは、精神的な充実感を得る上で欠かせません。家族との時間を確保することは、仕事のパフォーマンスを向上させるためのリフレッシュの機会となり、長期的なキャリアの成功にも寄与します。

このように、仕事と家族のバランスをどのように取るかを考えることは、仕事の満足度と生活の幸福度を同時に高めるために不可欠です。

バランスの取り方は人それぞれ異なりますが、自分自身の価値観や目標、家族のニーズに基づいて、柔軟に調整することが大切です。

仕事と家族、どちらも大切にしながら、自分らしい生き方を実現することが、真のワークライフバランスを達成する鍵となります。

このバランスを見つけるためには、仕事と私生活の間に明確な境界を設定し、自分自身と家族、趣味に充分な時間を割り当てることが重要です。たとえば、仕事時間とプライベート時間を区別し、仕事のメールや連絡をプライベート時間にチェックしないというルールを設けることが有効です。

このような境界を設定することで、仕事の圧力から解放され、リラックスしてプライベートな時間を楽しむことができます。

ゆったりとした仕事の進め方には、タスクに優先順位をつけ、一度に一つのことに集中するというマインドフルなアプローチが含まれます。マルチタスキングは効率的に見えるかもしれませんが、実際にはタスクの質と集中力を低下させることが多いです。

一方で、一つのタスクに集中することで、よりクリエイティブで質の高い仕事ができるようになります。また、短い休憩を定期的に取り入れることで、疲労を防ぎ、集中力を維持することができます。

長期的なキャリア計画と自己成長は、ゆったりとしたライフスタイルへの移行において重要な要素です。

自分のキャリア目標を明確にし、それを達成するためのステップを計画的に実行することが、ストレスを感じずに自己成長を遂げる鍵です。また、定期的に振り返りを行い、キャリアの方向性を見直すことも大切です。

自己成長のためには、新しいスキルを学び、挑戦的なプロジェクトに取り組むことが有益ですが、自分自身のペースで進めることが重要です。

ワークライフバランスの達成、ゆったりとした仕事の進め方、長期的なキャリア計画と自己成長は、ストレスフルな日々を乗り越え、ゆったりとしたライフスタイルへの移行を実現するために重要です。

自分自身と向き合い、自己理解を深めることで、私たちは自分にとって何が本当に重要かを見極め、より満足のいく生活を実現させていきましょうね。

それでは、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

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