「青騎士」第21B号作品紹介 その⑤
「青騎士」第21A・B号は、8月20日に2冊同時発売!
21B号から、掲載作品紹介その⑤をお送りします。どうぞ!
岸本七子『煙の向こうに声が聞こえる』
便利屋の仕事はおやすみの日。膝を抱えてぼんやりしている充のもとに現れたのは…。
充のお姉さんでした。久しぶりに帰ってきた姉と充、二人は父が眠る墓前へと向います。
今まで語られなかった充の家庭環境。早くに父親を亡くし、母親は音信不通なんだとか。地元で便利屋なんて始めてしまった弟のことが気がかりなお姉さんですが、充はいつも通りのマイペース。あまりお姉さんに心配かけないようにしないとね。
「青騎士」にこれまで掲載された岸本先生の読み切り作、『HOME』(9B号)、『MIRROR』(11A号)、『トゥルーインクの鳥』(14A号)も合わせてお楽しみください。
森薫『乙嫁語り』
アリの結婚相手探しのことで、まわりの話題は持ちきり。
それにしても、噂ばかりがひとり歩きして、大金を稼いだかのように思われているアリですが、スミスさんのガイドで得た報酬って、そんなにすごい金額だったんでしょうか。それを確かめるため兄サイードは、アリの元を訪れます。
お金はたしかにある。あるんだけど、みんなが噂するような、一生贅沢な暮らしができるような金額ではなかったみたいです。
そうなると周囲の空気は一変。アリに近づいてきた女性たちも、「そんなにおいしい話はないわよねー」「あーあガッカリ」など、散々な言いようです。別にアリが自分で「大金持ちになった」なんて吹聴していたわけでもなく、ただ仕事をして帰ってきただけなんですけどね…。
アリの争奪戦が思わぬかたちで集結したことを知ったマディナ。財を得たというだけで急にアリをチヤホヤし始めた人たちのことをよく思っていなかったマディナにとっては、朗報だったかもしれません。
アリは噂されていたようなお金持ちになったわけではなかったと知ったマディナは、アリの元へと急ぎます。
『乙嫁語り』の単行本は、通常版、ワイド版ともに14巻まで発売中です。
そのほか、『シャーリー』全2巻、『エマ』全10巻、落書き集『SCRIBBLES』1〜2巻もB6版とワイド版揃って発売中です。
そして、姫路での会期を終えた「大乙嫁語り展」は、山梨へ!
9月14日より、平山郁夫シルクロード美術館にて、ご来場をお待ちしています!
入江亜季『北北西に曇と往け』
三知嵩は、人を殺している。そう認めざるをえない証拠にたどり着いてしまった慧は、ジャックにその事実を告げます。
一連の事件に決着をつけるため、三知嵩を追ってアイスランドへ向かおうとする慧を制止するジャック。三知嵩の影を追い続けるよりも、自分の人生を大事にしろと説得しますが、慧の気持ちが揺らぐ様子はありません。
そんな緊迫する空気を気にも留めず、ぞろぞろとやってきたちびっこたち。糸さんを始め大人たちも集まって、今から宴会を始めるんだとか。
糸さんから慧へのお願いは、ちびっこたちのお相手。ため息をつきながらも承諾した慧は、みんなで隠れんぼをやろうと提案します。
いったん子どもたちとめいっぱい遊んでリフレッシュして、今後のことをどうするかは、それから考えましょう。
『北北西に曇と往け』は単行本1〜7巻が通常版、ワイド版ともに好評発売中です!
そのほか、短編作品集『旅』(通常版・ワイド版あり)、『乱と灰色の世界』全7巻が発売中です。
今回の作品紹介はここまで。
大切な貴方と作る漫画誌「青騎士」21B号をぜひお楽しみください!